友達の家のWi-Fiが「応仁のLAN」という名前だけど、日本語でも大丈夫なの?【一人暮らしのネット環境Q&A】

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Windows 11を搭載したPCでWi-Fiに接続するところ

 自宅のWi-Fiの名前(SSID)は、ユーザーが自由に決められます。日本語を使うと機器によっては接続できない可能性もありますが、自分の使うスマートフォンやPCが接続できていれば、ふだんの利用においては大丈夫だと言えます。

Wi-Fiの名前に「日本語はダメ」ということはない

 Wi-Fi親機(Wi-Fiアクセスポイント/Wi-Fiルーター)には、SSID(Service Set Identifier)と呼ばれる識別子を付けます。これが、一般に言われる「Wi-Fiの名前」です。スマートフォンやPCで接続するときは、表示されるSSIDから目的のものを選択し、パスワードを入力して接続します。

 SSIDはWi-Fiルーターの設定画面で好きなものに変更でき、文字数は一般に32文字以内。使える文字は一般に半角英数字のほか、「-」「_」などの記号が使用されます。そのほか、「たろうのアクセスポイント」とか、質問にあった「応仁のLAN」のように、日本語が入力できる機種もあります。

 SSIDに日本語を使うことで、接続しようとするスマートフォンやPCなどの機種によっては、うまく接続できない可能性もあります。しかし、自分が使っている機器が問題なく接続でき、ネットワークを利用できていれば、運用上は問題ないと言えます。

SSIDを付けるとき、場所や利用者の特定につながるものは避けよう

 公共施設や店舗でゲスト用に提供している公衆Wi-Fiなどでは、施設名や店名を含めたSSIDを設定するのが一般的ですが、家庭用では、使用者や使用場所を連想させるSSIDは避けた方がいいでしょう。

 例えば、アパートの203号室に住んでいてSSIDを「203号室のWi-Fi」にしていたら、そのWi-Fiは周囲の人に203号室のものだと分かってしまいます。自分の名前を付けた「たろうのアクセスポイント」のようなSSIDも、名前を知っている知り合いから特定されやすいため、同様です。

 普通はそれだけで何か問題が起こるわけではありませんが、周りの誰かに何らかの理由で敵意を持たれたときに、攻撃の対象となってしまうかもしれません。また、接続するときのパスワードを自分の誕生日や自動車のナンバーのような他者が推測しやすいものにしていた場合、SSIDとの関連によって簡単にパスワードを推測され、他者から接続されて、Wi-Fiを「ただ乗り」されたり、悪用されたりするおそれもあります。

 もっとも「応仁のLAN」のような名前も、「SSIDの一覧で目立つ」という理由から、攻撃される危険性は少し高いかもしれません。そのように考えていくと、32文字以内の英数字で、目立ちにくい無難な名前を付けておくのが、安全だと言えます。

iPhoneのWi-Fiの接続設定画面。SSIDは分かりやすいものがいいですが、利用者や利用場所の特定につながるものは避けましょう

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