ケニアの空き巣はハンパない。帰宅したら家が空っぽになってるレベル / ケニアで多い犯罪4選【カンバ通信】第268回

ロケットニュース24

ジャンボ! ケニアのナイロビでタクシー運転手をやってるチャオスです。今月ラストのカンバ通信、いくよーっ! 今回はリクエストボックスに届いた質問に答えようと思う。要約すると……


「日本だと最近は強盗が多発していて怖いなーって思ったりしてるんですけど、ケニアではどんな犯罪が流行ってるんですか? やっぱり銃でパンパンやってたりするんでしょうか?」


みたいな感じ。よーし、答えよう。流行の犯罪、たくさんあるぞ(笑)。ひとつひとつ書いていくね。

・スリ(バスの乗降時は要注意)

まずケニアで最も多い犯罪は、ずばり「スリ・ひったくり」だ。どんな時にスられるのかというと、最もポピュラーなのが “バスの乗り降り”。

もしもバスの中にスリがいたとしたら、彼らは “降りる人” のポケットを狙う。

神技的なテクニックでポッケの中から財布なりスマホなりをスるけど、やられた方は気づかないで地上へ。そしてそのままバスと共に、車内にいるスリも走り去っていく……ってわけ。

逆に、スリが地上にいる場合は、“バスに乗る人” を狙う。これまた神技的なテクニックでポッケの中から財布やスマホを抜き取って、スッっとどこかへ消えていく。被害者が異変に気づくのは、バスが走り始めてからだ。


・ひったくり(下手すりゃ死ぬ)

続いてはひったくりだが、これはほぼ100パーセント、ボダボダ(boda boda)と呼ばれる「バイク2人乗り(バイタク)」の奴らが犯人だ。ひとりは運転。後部座席に乗るのが、ひったくりの実行犯。

彼らは、ボダボダボダボダ(エンジン音)……と後ろからバイクで近づいてきて、携帯電話やスマホを手にしている人から、それを一瞬でひったくる! そしてそのままボダボダボダボダ……と走り去っていくってわけ。

なお、このボダボダひったくりの中には銃を持っている者もいるので深追いしたりはしないこと。下手すりゃ撃たれて死ぬからね。いずれにしても、バイクが通れるくらいの道で、貴重品を片手で持つことはしないように。



・空き巣

ここから危険度は急上昇。ケニアには空き巣も多いのだが、恐ろしいことにプロフェッショナルな空き巣たちは、マンション等、家のドアのマスターキーを持っている。なのでもう無敵なんだ。どうしようもないんだ。一般的な手口はこうだ。

プロの空き巣たちは、あの手この手で、ターゲットになる人の “時間と行動” を把握しようとする。たとえば、出社の時間や、帰宅の時間ね。家族がいる場合は、子供の学校の時間とか、奥様が家にいない時間帯とか。

完璧に把握できたら、誰も家にいなくなった時を見計らって行動開始。だいたい朝から動き始め、貴重品はもちろん、電化製品に食器から家具まで、家にあるものを1つ残さず全て持ち去る。なので夕方に帰宅したら家は空っぽだ。


・強盗

だが、命を狙われない空き巣ならまだマシかも。一番最悪なのは強盗だ。彼らは決まって夜に動く。銃を構えながら家に入ってきて(あるいは、主人が家に入るタイミングで一緒に入り)、欲しいものを持っていく。

こうなったら、全面的に協力しなければダメだ。何かを出せと言われたら絶対に出すこと。少しでも協力しなかったら間違いなく殺されるから。


──ざっと思いつくのでもこのくらい。でも旅行者はホテルにいると思うから、よほどのことがない限り強盗は来ないと思う。ホテルには電気の流れた有刺鉄線のバリケードや鉄格子が必ず付いているからね。

なので、旅行者が注意するべきは「スリ」と「ひったくり」だね。それさえ気をつけていれば、なんとかなると思うので、ぜひともケニアに遊びにきてくださ〜い! そしてオレのタクシーを使ってください。クワヘリ!!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

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