「激戦の アクティブウエアカテゴリー で、成長を加速させようとしている」:イヤー・オブ・アワーズのエレノア・ヘイコック氏とアレハンドラ・ヘルナンデス氏

DIGIDAY

エレノア・ヘイコック氏が2016年に共同創業したロサンゼルス拠点のイヤー・オブ・アワーズは、混雑しているアクティブウェアカテゴリーで差別化を図っている。それは、同社のファッションへの影響力のおかげでもあり、ティンクス氏やヘイリー・ビーバー氏といったセレブのファンを獲得している。

エレノア・ヘイコック氏が2016年に共同創業したロサンゼルス拠点のイヤー・オブ・アワーズ(Year of Ours)は、混雑しているアクティブウェアカテゴリーで差別化を図っている。それは、同社のファッションへの影響力のおかげでもあり、ティンクス氏やヘイリー・ビーバー氏といったセレブのファンを獲得している。同社のヘッドデザイナー、アレハンドラ・ヘルナンデス氏はブリトニー・スピアーズ氏やSza氏などのセレブを担当するスタイリストでもある。

外部投資がないにもかかわらず、イヤー・オブ・アワーズは工場を所有して運営し、毎年収益を倍増させている。スキーウェアや快適さを重視したボディアパレルなどの新しい製品カテゴリーに拡大しており、次は水着だという。

また、ヘイコック氏とヘルナンデス氏はD2Cの強化を目指している。これは現在、事業の20%しか占めていない。そしてこれはイヤー・オブ・アワーズの次の時代に向けた進行中の計画の始まりに過ぎない。

「我々には目標を定めるという大きな責任がある。なぜなら、多くの可能性があることを知っているし、多くのことを学んできたから。漸進的な成長についてはあせっていなかった」と、ヘイコック氏はGlossyポッドキャストの最新エピソードで語っている。「現在は『OK、今これをやろう。我々は地に足をつけて仕事をしており、利益を上げており、素晴らしいチームがある。(拡張を)実行しよう』という段階だ。だが、『どのように見えるか』と自問しては『正しい方法で行おう』と言っている」。

読みやすさのために若干編集して、ポッドキャストからの追加のハイライトを以下に紹介する。

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卸売の限界

ヘイコック氏:「2020年3月、(小売業者らは)『注文を停止しなければならない。何が起こっているのかわからない』という感じで混乱していた。だが、ほとんどのブランドは影響を受けた。当社がレジャーとアクティブウェアの分野だったのは幸運だった。(小売業者からは)すぐに『注文が必要だ。再注文する』と連絡が来た。これはアクティブウェアブランドにはよくあったことだ。スウェットやレギンスなど自宅で着るものが求められていたので、D2Cは有機的に成長した。驚くべき状況だった。だが、これがその後の2、3年間の会社の基盤となるモデルではないことも理解していた。このトレンドはいつかは終わるはずだ、そうだろう? パンデミック後でもスウェットパンツやレギンスで生活するわけではない。もちろん着用はするが、同じような需要にはならないだろう。なので、昨年の半ば頃に事業の新しい部分を導入するまで、D2Cにはあまり注力していなかった。現在では、セーターやアウター、ラウンジウェアやボディ製品を取り揃えている。また、当社の視点からは自分たちの声を持ち、それが何であるかを顧客に示すことが重要だ。そうでなければ、そのストーリーを伝えるのに小売業者に依存することになり、それでは限界がある」。

国内製造のメリット

ヘイコック氏:「ここカリフォルニア州エルモンテに自社工場を持ち、多くのことを行う能力があるという点で実に幸運だ。サンプリングが迅速に行えて、フィットとすべての測定はとても具体的だ。商品を2~10回フィッティングする。品質管理は重要だ。国内製造と生地における私のバックグラウンドからして、これは必須だった」。

ヘルナンデス氏:「当社はXXSサイズを提供しており、また、カーブ(メリハリあるふくよか体型向けサイズ)をローンチする予定なので、XL以上の展開がある。工場に行ってパターンメーカーや製造を担当している人々と直接会えるのは実にすばらしい。物を送って待つ代わりにその場ですべて修正できる。これはよりオーガニックだ。この国内の事業がなければここまで現場主義で行うことはできなかっただろう」。

ファッション性の高いアクティブウェア

ヘルナンデス氏:「スタイリングとデザインはまったく異なるものだが、お互いに役立っている。(スタイリングの)クライアントとのフィッティングで、ウエストラインやさまざまな好み、カップ、ブラからはみ出る脇のぜい肉などの特定(の詳細)について話しているとき…それらすべてをデザイン作業に取り入れる。インスピレーションに関して言えば、私はファッション好きだ。ずっとそうだった。なので、私のインスピレーションはランウェイやストリートスタイルを含むファッションから来ている。それが、当社のデザインがほかのアクティブウェアブランドと大きく異なる理由だと思う。また、私はエクササイズもスポーツも大好きで、ビンテージのスポーツウェアも大好きだ。そんなスポーツウェアの雰囲気のあるクラシックな昔のブランドにすごくインスピレーションを受けている。また、私は90年代の産物だ。なので、90年代のインスピレーションとその基調は当然いつもある。エレノアと私はミレニアル世代でその頃に成人した。だから、我々にとって(90年代の)インスピレーションはなくならないだろう」。

[原文:Year of Ours’ Eleanor Haycock and Alejandra Hernandez on hitting the gas on growth

JILL MANOFF(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)


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