スパイ気球を浮かべたらどんなルートで地球を回るのかを世界地図で示してくれる「Spy Balloon Simulator」

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2023年2月4日、アメリカ軍が中国から飛んできた謎の気球をミサイルで撃墜し、世界的に大きな話題となりました。気球が中国からアメリカまで飛んだと聞き、「一体どんなルートで気球は飛んだのだろう」と思った人もいるはず。新たに、特定の地点で浮かべた気球がどんなルートで地球を回るのかをシミュレーションするウェブサイト「Spy Balloon Simulator」が、アメリカ・ヨーク大学の学生であるKevin(DeepFriedPancake)氏によって公開されました。

Spy Balloon Simulator – deploy your own balloon!
https://spyballoonsim.hornetsnestguild.com/

Spy Balloon Simulatorのトップページはこんな感じ。気球のルートはEuropean Centre for Medium-Range Weather Forecasts(ECMWF/欧州中期気象予報センター)の地球気候監視ツール「ERA5」を使用してシミュレーションしているそうです。


気球のルートをシミュレーションするには、まず画面下の気球アイコンをクリック。


そのまま地図上の好きな地点でクリックすると、自動で飛行ルートのシミュレーションが始まります。飛行ルートをシミュレーションできる期間は2022年11月1日0時~2023年1月30日23時となっており、デフォルトでは2022年11月1日0時に気球を浮かべて20日後までの飛行ルートが表示されます。


飛行ルートは一気に表示されるわけではなく、徐々に読み込まれていきます。中国の北京付近で気球を浮かべてみると、日本の東北地方を通過して太平洋上を横切り、そのまま北米大陸を横断するのがわかります。


気球はそのままヨーロッパを通り過ぎてロシア上空へ。


2周目は1周目よりやや北を飛行し、20日後にはカナダ北部を飛行していました。


下のスライドバーや「<6h」「<1h」「1h>」「6h>」などのボタンを操作することで、特定の時点で気球がどこを飛ぶのかを見ることが可能です。今回のシミュレーションでは、気球は浮かべられてから16時間後の11月1日16時に日本上空へさしかかっています。なお、気球を浮かべた地点や現在位置の座標は左上に表示されています。


アメリカ上空にさしかかるのは11月5日7時。


11月11日13時にアイスランド上空へ入ります。


11月12日16時にはスカンジナビア半島の北側を通過しました。


気球を浮かべる時間を変えたい場合は、あらかじめスライドバーを動かして日時を指定しておけばOK。


画面右下の「Simulation length」を変更すれば、飛行ルートを表示する期間を調節できます。


複数の気球を同時に浮かべることも可能です。なお、Kevin氏は「Spy Balloon Simulator」はあくまで娯楽のために作成したツールのため、実際の軍事的研究などに利用できるほどの精度はないと述べています。


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