「クリニカルな スキンケア への需要が戻った」:アウァセルフ共同設立者 ローレン・オオツキ氏、ヴィムラ・ブラック・グプタ氏

DIGIDAY

スキンケアブランド「アウァセルフ(Ourself)」を立ち上げた2022年2月当初、ローレン・オオツキ氏とヴィムラ・ブラック・グプタ氏の主な目標は、注射やレーザー以外の美容整形の選択肢を消費者に提供することだった。クリニックでの治療に代わる、在宅で使える画期的なバイオテクノロジー製品が評価され、このインディーズブランドは現在までに3,000万ドル(約40億円)の資金を調達している。

科学に裏打ちされたアウァセルフの製品は、フィラーやボトックスと同様の効果をもたらすといわれる。科学を活用する能力によって、同社は立ち上げから1年も経たぬうちに多くの支持者を獲得することができた。現在は23製品があり、なかでもリップフィラーのオルタナティブ2点セットや、色素沈着改善のための5点セットは注目を浴びている。

「アウァセルフが理想とするのは、自分らしく見えること。一体いつから、自分らしく見えることがOKでなくなったのだろうかと疑問に思う。またアウァセルフには、実際に自分で行うのだという意味も込められている」と、ブラック・グプタ氏は最新のGlossyビューティ・ポッドキャストで語った。「当社のテクノロジーが画期的なのは、自分で自宅にて施し、目に見える効果を得ることができるという点だ。簡単に使えて、効果が目に見えて表れる」。

同ブランドの共同設立者であるオオツキ氏もブラック・グプタ氏も、美容業界で長くキャリアを積んできた。オオツキ氏は過去にスキンメディア(SkinMedica)やアラスティン・スキンケア(Alastin Skincare)などバイオテクノロジー企業を5社設立し、現在はアウァセルフの親会社であるグロー・ファーマ(Glo Pharma)のエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務める。ブラック・グプタ氏はイクイノックス(Equinox)の元CMOで、エスティー ローダー(Estée Lauder)やP&G、ボビイ ブラウン(Bobbi Brown)でもマーケティングを担当してきた。

両氏はアウァセルフが、外用薬でのスキンケアに革命を起こすと確信している。そして設立から1周年を迎えようとするなか、オオツキ氏とブラック・グプタ氏はブランド存続のため、D2Cチャネルの強化に取り組む。

以下はポッドキャストで語られた内容を読みやすさのために要約し、編集を加えたものである。

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オルタナティブ美容のメリット

オオツキ氏「非侵襲的あるいは低侵襲的な施術として、もっとも一般的なフィラーやボトックスが、どちらも皮下に注入するものだという点はとても興味深い。皮下脂肪が減少したり、表情筋が衰えたところに薬剤を注射するものだが、誰からも見られる皮膚については、決して何もしない。(フィラーやボトックスは)テーブルを覆うテーブルクロスのような、いわばドレスだ。当社製品のように肌そのものを引き締めて潤いを与え、肌を健康にしなければ、たとえフィラーでハリ感を持たせようとボトックスを注入しようと、表皮に対処したことにはならない。当社製品は活性化やアンチエイジングのプロセスに役立ち、まだしわやたるみのない若い人たちの肌も、ハリを保って良い状態を維持できる。老化が予想より早く進行するのを防ぎ、数年前の肌の状態に戻すなど、これらの製品を使用すべき理由がほぼすべての成人にはある」。

適切な流通チャネルを選ぶ

オオツキ氏「クリニック経由よりも、消費者の手元に直接渡る製品の方にチャンスがあると考えている。私たちは科学の知識が豊富で、製品の作り方についても熟知しているが、これを営利化する方法については何も知らない。大きく飛躍するために、ブラック・グプタ氏というパートナーの存在は不可欠だった」。

ブラック・グプタ氏「消費者全体が、まるで博士号を取得しているかのようだ。消費者は賢く、情報に精通しており、最新で最高のものについても私たちより詳しいことが多い。彼らが小売業者に現在期待しているのは、自分たちが欲しいものを小売業者が提供してくれることであり、小売業者も明らかにその最前線に立ちたがっている。科学は進歩し、クリニカルなスキンケアへの需要が戻った。消費者がいかに情報通で賢いかを理解している小売業者であれば、消費者に求められているものを確実に提供したいと考えるだろう。さらに、小売業に加えてモダンなスパへの需要も高まっている。私たちの製品は、ニューヨークとワシントンD.C.に店舗を構える現代的で素晴らしいスパ『エバー・ボディ(Ever Body)』とも提携している。スパは、皮膚科とスパが融合した体験のモダン化を理解しており、これを確実に提供したいと考えている。小売としての側面も併せ持ち、セフォラ(Sephora)の小型版のように厳選したアイテムを自宅で使うことも、施術を受ける最中に使うこともできる。業界全体がかなりの進化を遂げている」。

消費者の、スキンケアに関する最大の関心事

ブラック・グプタ氏「消費者の関心事はごく標準的なもので、多少変わった部分はあるものの大きな変更はない。特に関心が集まるのは肌のたるみや、唇、顔、頬のボリューム低下だ。顔全体、首、デコルテ、手などに現れる色素沈着に悩む人も多い。これらトップ3の肌トラブルは決して解消することはなく、ケアの内容が微妙に変化しただけだ。これらのトラブルが、顔以外の部分にどのように表れるかについても、多くの関心が集まっている」。

[原文:Ourself co-founders Lauren Otsuki and Vimla Black-Gupta: ‘Clinical skin care is back’

TATIANA PILE(翻訳:田崎亮子/編集:山岸祐加子)

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