Amazon傘下の自動運転車企業「Zoox」のロボタクシーが初めて人を乗せて公道を走行

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2023年2月、Amazon傘下の自動運転車企業・Zooxがカリフォルニア州の車両管理局(DMV)からの認可を受け、従業員を乗せた状態でカリフォルニア州の公道を走ったことが発表されました。ハンドルやペダルといった手動制御機構のない自動運転車が公道を走るのは初とのことで、Zooxは「自動運転車業界にとって大きなマイルストーン」だと述べています。


» Made for riders. Now on public roads.
https://zoox.com/journal/publicroads/

Amazon’s Self-Driving Car Unit Zoox Carries Passengers on Public Roads – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-02-13/amazon-s-self-driving-car-unit-carries-passengers-on-public-roads

Amazon’s Zoox Robotaxi Has Made Its Way to Public Streets With Passengers
https://gizmodo.com/zoox-robotaxi-self-driving-autonomous-vehicle-1850109735

2014年に設立されたZooxは自律走行可能なロボタクシーの開発を行っており、2020年6月にAmazonによって買収されました。同年12月にはロボタクシーの外観を初公開したほか、2021年10月にはアメリカ・シアトルの公道で自動運転テストを行いましたが、この際はトヨタ・クルーガーにセンサーを取り付けた車両が用いられました。

Amazon傘下の自動運転車企業「Zoox」が自動運転レベル3のテスト走行をシアトルで実施 – GIGAZINE


Zooxは2023年2月上旬にカリフォルニア州のDMVから公道でテスト走行を実施するための許可を取得し、2月11日(土)に従業員を乗せて公道を走行させたとのこと。実際にZooxのロボタクシーが公道を走る様子は、以下の動画を見るとよくわかります。

The Zoox Robotaxi On Open Public Roads – YouTube
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Zooxのロボタクシーは電気自動車であり、全体的に丸みを帯びたフォルムです。ハンドルやペダルといった手動制御機構がないため、運転席や助手席は存在せず、最大4人の乗客が向かい合って座る座席しかありません。


車体には各所にセンサーが取り付けられており、右左折や交差点の通過、信号機、自転車、歩行者、他の車両といった事物を適切に処理できるとのこと。


Zooxはさまざまな状況での走行テストを繰り返し、公道でのテスト走行に備えました。


そして2023年2月、ついにZooxのロボタクシーはカリフォルニア州のDMVから公道をテスト走行する許可を取得しました。


街路樹のある道を走るロボタクシー。


赤信号ではしっかり停車しています。


右折の際も横断歩道を渡る歩行者がいることを認識し、徐行していました。


Zooxは今回の公道でのテスト走行について、手動制御機構のないロボタクシーが乗客を乗せて自動走行を行った初のケースだと述べています。Zooxの共同創業者兼CTOのジェシー・レヴィンソン氏は、「この前の土曜日、CEOのアイチャ・エヴァンス氏と共に公道を走る世界初の手動制御がないロボタクシーの乗客になれたことは、私の人生のハイライトの1つになりました。しかし、何よりうれしかったのは、テスト走行が終わった時に見たメンバーの笑顔です。早く皆さんにあの魔法を体験してもらいたいと思っています」とコメントしました。

なお、ロボタクシーの走行許可はすべての道路に適用されるわけではなく、約1.6km離れた2つのオフィスビル間を移動するルートのみで走行が認められているとのこと。最高速度は時速35マイル(約48km)で、乗客はZooxの従業員に限定されているそうです。

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