デンソーグループでカーナビやカーオーディオを手掛けるデンソーテンは2月9日、ドライブレコーダーの車載カメラ映像から、「信号無視」や「車線逸脱」といった交通事故の要因となる危険シーンを、走行中にリアルタイムで検出する技術を発表した。
運転中に赤信号無視や青信号での発進遅れ、ふらつきや車線逸脱を検出した際、ドライバーへリアルタイムに注意を促すことができるという。
発表した技術は、車載器に組み込んだ高速エッジAIにより、運転中の車から信号機の検知、距離と方向の算出、従うべき信号の特定が可能。
画像の濃淡により車線を検知するヒストグラム解析で、車線と路面、歩道を識別できるという。
また、オートキャリブレーション機能により、カメラ取り付け時の角度設定を、自動で推定して補正する。これにより、カメラの角度が変わっても、対象までの距離を正しく測ることができ、信号検知や車線検知など危険シーンの検出精度が向上したとしている。
同社は、車載器が衝撃を感知した際にカメラ映像を自動的にクラウドに送信する「安全運転管理テレマティクスサービス」を法人向けに提供しているが、今回の新技術により、衝撃が発生しない危険シーンも検知することが可能になった。
同社は、2023年夏頃にこの機能を盛り込んだドライブレコーダーを展開すべく準備を進めるとしている。
