「年収443万円」は絶望的な生活なのか?

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「443万円」とは、日本の給与所得者の平均年収の金額だそうだ。

「443万円年 安すぎる国の絶望的な生活」は、平均年収前後でも満たされない思いを抱きながら生活している人たちの生活を分析したものだ。

現在の日本では、物価高と低年収という厳しすぎる現実に苦しむ人が増えていおり、筆者によると、日本は「平均年収では“普通〟の暮らしができない国」になっているそうだ。

マクドナルドは高い、ダイソーに行く…物価高に苦しむ「平均年収443万円」の知られざる実態(現代ビジネス) – Yahoo!ニュース
 平均年収443万円――これでは普通に生活できない国になってしまった。なぜ日本社会はこうなってしまったのか? 
 話題の新刊『年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』では、〈昼食は必ず500円以内

行くのはやっぱり「ダイソー」でしょ? 100円ショップに行っちゃうなぁ。これじゃあ不況になるのは、当たり前じゃないですか。

「マクドナルド」でハンバーガーが食べたいと言われても、ダメ、ごめん、給料日前だから行けない、って。だって、マックも高いじゃないですか。

セットを頼んだら800円くらいもするんですよ。平日のランチタイムで600円ほど。「ハッピーセット」じゃ量が足りないし、買えないですよ。(『年収443万円』より)

おそらく、年配の読者の方々は「?」と感じたのではないだろうか。われわれは身の丈にあった支出ができなくなってきているのではなかろうか。インターネット・SNSによる可視化によって、「ウチはウチ、ヨソはヨソ」と思えなくなってしまったのかもしれない。

Toltemara/iStock

ちなみに、年収443万円のサラリーマンだと、だとなにも手立てを講じなければ手取りは、住民税は20.7万円、所得税は10.2万円、社会保険料は63万円、手取り額は349万円になるという。(一切節税策を講じない場合)

年収443万円の住民税・所得税・手取り額はいくら?【2023年版】
年収443万円のサラリーマンの住民税、所得税、社会保険料、手取り額を計算すると、住民税は20.7万円、所得税は10.2万円、社会保険料は63万円、手取り額は349万円になります。年収や世帯構成などを変更して再計算することもできます。

一カ月にならすと29万円だ。けっして悪くない金額だと思う。そりゃ毎日外食したら、お金なんぞいくらあっても足りなくなる。「和三盆ほうじ茶フラペチーノ」なんて飲んだことはない。

百均の利用はあまりお勧めはしたくないが、そこでも必要最低限のものを買うようにすればいいのではなかろうか。お笑いコンビ「マシンガンズ」の滝沢秀一さん黒坂岳央さんの言うように、お金持ちエリアほどゴミは少ない、所得と家庭ゴミの量は反比例するということだろうか。

平均年収が下がってきていることより、日本人のお金の使い方について、非常に考えらさせられる書物であった。「中間層」が完全崩壊したのが問題というより、もともとあったかどうかも怪しい幻想の「中流意識」を追い続けているのが問題なのではなのだろうか。

読んでいると教育費や住居費をかけすぎてるとか労基法が守られていないとかそういった年収以外の問題のほうが根深いように思える。

最初に出てくる自治体の非正規職員の30代の女性は年収348万円だが、世帯年収は1000万円だという。

これは私の経験だが、役所で年収300万円の非正規の女性職員がエクセルを使ってバリバリ経理作業をしているのに、年収900万円の正規おじさんがとなりでテプラをポチポチ打っている(せめてパソコンでデータを流し込んでくれ)光景を見ると、たしかに病んで散在したくなる気持ちもわかるのだ。

443万円は平均年収なので、正社員は508万円、正社員以外は198万円と大きな差が出るらしい。こちらのほうが少子化の問題などに直接つながっているのではないだろうか。賃金の絶対額というより、人々は疎外感によって社会に対して委縮しているはずだから。

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