「The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War」佐藤英一監督インタビュー、今の時代に作られる「英雄伝説」とは?

GIGAZINE



日本ファルコムの人気ゲーム「英雄伝説 閃の軌跡」シリーズを原作としたアニメ「The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War」の放送が2023年1月から始まりました。今回、本作の佐藤英一監督に話をうかがう機会を得たので、どのように作品作りを進めていったのか、「英雄伝説」という一大シリーズが原作ということでどういった点に気を配っていったのか、細かく話をうかがってみました。

TVアニメ『The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War』公式サイト
https://sen-anime.jp/


GIGAZINE(以下、G):
本日はよろしくお願いします。私は「軌跡」シリーズは「空の軌跡」「零の軌跡」「碧の軌跡」はプレイしたのですが、「閃の軌跡」はちょうど抜けていて、基本設定は知っているものの、そのあとの物語はどうなったのだろうかという立ち位置で見せていただきました。

佐藤英一監督(以下、佐藤):
自分も全部軌跡シリーズのことがわかっているのかといわれると難しいところはありますから。本作に関する基本知識としては、「閃の軌跡」はシリーズが4作品あって、その中でⅡとⅢとの間のエピソードはゲーム本編ではさらっとしか書かれていないんです。本作の主要な舞台であるノーザンブリアという地方が、「閃の軌跡」の中心地であるエレボニア帝国に併合されるくだりがあるのですが、ほぼほぼ何も書かれていないんです。全然というわけではないのですが断片的で。資料をあさりつつ、そのノーザンブリア併合の経緯を中心に描いていますので、ゲームで知っている人はもちろん深読みできる話になりつつ、アニメだけ見た人でも「閃の軌跡」全体のことはわからなくても、ノーザンブリアというところでこういうことが起こったというのがストーリーの中で語られていて、サイドストーリーではありつつも独立した物語展開します。ゲームを知らないとダメなものにはなっていません。その意味では「閃の軌跡」の初心者であってもなじめるお話になっています。

G:
なるほど。監督は、どのようにして本作を手がけることになったのですか?

佐藤:
コロナが世界中に広がって、日本でも緊急事態宣言が出たあとの2020年後半ぐらいに、本作のプロデューサーであるタツノコプロの柳橋さんからお話をいただきました。柳橋さんとは以前、サテライトのタイトルでご一緒したことがあり、別の会社に所属しているのですが「オリジナルタイトルで何かやってみたいね」という話をしたことがあって。

G:
ああー、なるほど。

佐藤:
監督を依頼されたとき、同時に、まだお話が固まっていないということもうかがいました。本作は日本ファルコムさんのゲーム「閃の軌跡」シリーズの世界観を原作としてはいるのですが、ゲームに描かれず日本ファルコムさんの中で事細かに決められていたわけではない部分をこちらから提示しなければいけないので、ある種、まったく新しいオリジナルのTVシリーズとして話を組み立てなければいけないと。自分もちょうど2年~3年ぐらい、監督の仕事が滞っていた時期だったので、これはいい機会だからやってみようと。僕はサテライトの社員なのですが、出向という形でタツノコプロに来て、お話を作るところから始めました。

G:
ほうほう。

佐藤:
ストーリーの発端と結末はほぼ決まっているというか、すでに歴史的な流れがあるので、その中のプロセスをどういう風に盛り上げていくかということですが、舞台となるノーザンブリアの描写はゲーム内で「常に曇り空」のように断片的にしか書かれていないんですよね。「北の猟兵」は軌跡シリーズにたびたび出てくるんですけれど、エレボニア帝国からすると敵で。エレボニアは西ゼムリア大陸の覇者なので兵力も多く、戦力としてはすごい存在で、その周辺地域にはそこまでの兵力や戦力はないわけです。だから、基本的には「北の猟兵」にロボットなどのすごい兵器はなくて、役どころとしてもストーリーを進めるにあたってプレイヤーキャラがクリアすべき、イベント的な存在なんです。ただ、1万人規模の兵団があって、それなりに統率も取れている。あくまで猟兵なので国の軍隊ではなく、汚い仕事も含めていろんなことをやっているという漠然とした設定でした。内部の組織のことなんかはまったく情報がないんです。そういうところから考えていかなければいけませんでした。1万人の兵士がいるってことは、国の軍隊ではないにしても単なる烏合の衆ではなく、組織がちゃんと存在して、そこに所属している人たちってことですよね。みんながみんな腹黒い野盗というか盗賊みたいなヤツじゃないよな、という話もあって。そのあたりの肉付けはすべて我々がやりました。用語とかは「閃の軌跡」シリーズを踏襲していて、当然ながらシリーズに登場するキャラクターも出てきますが、「北の猟兵」やノーザンブリアに関しては、ほとんどオリジナルでした。自分は経歴として、今までオリジナルタイトルをやることが多かったので、監督の依頼はストーリーの組み立ての意味が一番大きかったんじゃないかなと思います。

TVアニメ『The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War』特別動画 – YouTube
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G:
なるほど。公式サイトのスタッフ欄を見ると「アニメーションストーリー考証」という、あまり見かけない役職があるんですけれど、これはどういった役職なんですか?

佐藤:
柳橋プロデューサーはゲームを全制覇というか、「閃の軌跡」のⅠからⅣをプレイして本作に臨んでいるんですけれど、すべてのスタッフが全部をプレイして準備する時間はなかったので、イベントムービーは見ていても、その関連部分に「拾いミス」をすることがあるんです。なぜそのイベントムービーに至ったのかというプロセスについて、ゲームをやった人や、全体としてどういう世界なのか、どういう時代なのかという流れをわかっている人でなければ、齟齬を来すなと。「閃の軌跡」は完結しているとはいえ、ゲーム中では詳細が描かれていない前後のエピソードがあって、そのときにとあるキャラクターがこういう言動をしていてもいいのだろうか、みたいなこともあるわけです。要するに、アニメ制作陣としては、特定のゲームキャラクターをアニメに出したいと思っているけれど、実はこの人がノーザンブリアに行っちゃうと問題があるのでは?とか。

G:
ああー、なるほどなるほど。

佐藤:
「閃の軌跡」の主人公のリィン・シュバルツァーだったり、あるいはギリアス・オズボーンやルーファス・アルバレアといったトップの人々であればだいたいその動向がゲーム中で書かれているのでわかるんですけれど、そうではない人たちについては、意外と断片的にしか書かれていなかったりするんですよね。七耀暦の1204年から1205年にかけて何をしていたのか、詳細が明かされていない部分もあったりするので、ゲームにある程度詳しい方に「これなら齟齬はありません」「この人がここにいて、なにかやっても問題はないでしょう」ということを確認してもらったというか、考証してもらったという感じです。いわゆるアニメの「SF考証」とかとはちょっと違って、あくまで原作ゲームにのっとった形で、こちらが提案しているストーリーに問題が起こらないかということを逐一当たってもらったという感じです。最終的にはシリーズ構成の一極も担っていただいたんですが、これはある程度原作に関して精通した人じゃないと、我々、特に僕なんかはノーザンブリア側の視点しかない……ちょっと言い方が変ですけれど、もう感情移入しているのはノーザンブリア側なので、帝国の人たちのこととかがよくわからないわけです。

G:
(笑)

佐藤:
帝国は「敵だ!」としか思っていないので。でも、ゲームプレイヤーからすると、そっちの視点が味方ですから。そのあたりで、スタッフの考えと原作の間の橋渡し、それこそ考証をしてもらったということになります。

G:
今回、ゲームの開発元である日本ファルコムさんはある程度の監修は行っておられるのでしょうか。

佐藤:
全くなかったということはありません。特に、絵作りに関しては原作デザインを使ったり、ゲームのキャラクターやメカも出てきます。そこは監修してもらいましたし、ストーリーもこちらから提案したものが日本ファルコムさんの考えている「閃の軌跡」シリーズの中に当てはまるかどうか、逐一チェックしてもらいました。特に、リィン・シュバルツァーは「閃の軌跡」シリーズの主人公であり、本作でも一種影の主役みたいな形の扱いなので、センシティブなところが多々あるというか。そこは日本ファルコムさん側でも気をつけてチェックされていました。なので、監修はしてもらっているけれど、提案はこちらからという形ですね。

G:
脚本も読ませていただいたのですが、監督による修正も多く入っていて、絵コンテを作る際の補足みたいなこともいっぱい書いてあって、ビジュアル要素のために書き足したんだろうなと推測するものが多かったのですが、監督としては、本作の脚本修正はどれぐらい大変なものだったのでしょうか。

佐藤:
実は今回の仕事を受けるにあたっては、「絵コンテを描ける限り描きたい」みたいな話もしていたんです。ですが、現実として、お話が固まっていない状況から作っていくのと、コンテ作業と、あと当然ながら普通の監督業務もあってデザインとかのチェックもしていかなければならなくて……。コンテを自分ですべて描くというのが難しくなってきた時点で、ある程度、人に振っていかなきゃならなくなりました。監督としては当然のことです。これが5年10年と一緒にやってきた仲間がある程度そろっている状況であればそこまでガチガチにやらなくてもいいんですけれど、今回は自分が出向で他社に入っていたということもあって、ほとんどが初めて仕事をご一緒させていただいた方たちなんです。もちろん、それぞれ力のある方たちでしたが、原作ゲームの膨大な情報は「閃の軌跡」だけでは追い切れなくて、「空の軌跡」だとか「零の軌跡」「碧の軌跡」なんかも知らないとできなかったりするわけです。それを全部、何の予備知識もなくお任せすることはできないので、自分からは本作とゲームの中での立ち位置みたいなものを、ある程度慣らすというか調整する意味でシナリオに手を入れました……といっても、結局はしぐさや言い回しレベルの話なので「直した」ということではないですね。自分はどんなシリーズでも大体そんな風にやってきたので、シナリオに対してある程度手直しするのは監督である以上しょうがないなと。特に、オリジナルであればなおさら。

G:
なるほど。

佐藤:
結局、最終的には絵作りに帰結するので、シナリオだけ手入れしてもダメなんです。コンテも手を入れていかなきゃいけないし、上がってきた絵に対しても、白黒の世界で想定していたものとは違う形にカラーで仕上がってくれば手入れが必要です。キャラクターの芝居って記号的に作られるものも多いと思うんですけれど、本作はオリジナルだし、どちらかといえば血の通った人間を描きたかったんです。そのわりには、あまり大仰なオーバーアクションで何かやるというキャラが少なくて、演出上誇張するために何かしなければいけないんですけれど、その表現手段がキャラクターの芝居だけではなく、むしろロケーションだったり、キャラクターの受けた状況だったりで変わっていくという作り方をしているので、大変ですよね。もう本当に「この人はこういうキャラである」って決まったことをポンとやっちゃって「何が来てもこうだ」という映像だったらもっと楽だったんですけれど、そうではなくて、どのキャラも最終的な目標が固まっていないプロセスを描きたかったので。

G:
ああー、そういうことを考えられていたんですね。

佐藤:
最初、登場人物たちは自分たちが何をしているのかすらわかってないんです。でも、自分の居場所を見つけていかなきゃならないし、もうボーッとは生きていられない時代になったという状況を設定されちゃったキャラばかりです。そんな彼ら、彼女らがどう行動するか。要するに、最初から答えありきの芝居じゃないんですよね。終盤に待ち受ける戦いも含めてですけど、それだけじゃない。人ってやっぱり、誰かと出会うだけで変わっていくけれども、全員が同じ反応をするわけがなくて、そこを調整するのは大変でしたね。そこはいつもオリジナルの作品で大変だと思うのと同時に、キャラクターをゼロから作り上げていくことができるので、一番楽しいところでもありますけれど。

G:
佐藤監督はサテライト公式サイトに掲載されているインタビューで、「作品にかかわる際に一番大事にしてることは何ですか?それは何故ですか?」という質問に「どんなに荒唐無稽な世界観を持つ作品であろうと、そこに生きる人生を描くということです。作品のキャラクターは常に自分以外の何者でもありません。よって自分を描かない作品は、作品として存在しえません」と答えておられて、すごく納得しました。本作の場合、うまく描けた部分はどういったところだと思いますか?

佐藤:
結局どういうことを言っても偉そうに聞こえちゃいますね。ひどいこと言っているな~(笑)

G:
(笑)

佐藤:
「自分しか描けない」っていうのは、難しく言ってますが、つまり能力的にダメなわけですよ。演出家なんだから、本当はどんなものでも描けなきゃならない。でも、結果として描いているのが自分になってくるというのは、これはもう庵野秀明さんもそうだし富野由悠季さんもそうだしという結論ですよね。宮崎駿さんもそうで。

G:
確かに。

佐藤:
だから、そこは否定的に捉えずに肯定的にいこうと。本作でいうと、僕自身ラヴィというキャラクターをちゃんと描きたいというのはもちろん制作動機の一番にありました。けど視点を変えると、「閃の軌跡」って、歴史がもう既にできているじゃないですか。「軌跡」シリーズ自体がそうだし、もしかすると「英雄伝説」というもっと大きなくくりの中でも、すでに日本ファルコムさんの作られた、ある種の正史というか年表というか、そういうのがあるんだと思います。それって、ものすごい大河ドラマですよね。

G:
(うなずき)

佐藤:
僕はかつて、サテライトで「ノブナガ・ザ・フール」というタイトルを監督したんですけれど、戦国軍記物プラスSFアクションみたいな作品で、河森正治さんの原作でした。河森さんは大河ドラマ的なところを要素としては必要とするけれども、もっと個人的な恋愛や青春群像劇といったものを描く人なんです。でも、僕としては「これ、大河ドラマじゃないな」というところが消化不良だったんです。どんなに架空のお話だったとしても、ノブナガとミツヒデの最後の行き先は「本能寺の変」なわけじゃないですか。それを正面から描かないというのはどうだろうというのがあって。大河ドラマの面白さにはいろいろあると思いますが、僕の中では、スタートとラストが決まっていつつも、プロセスを楽しむものじゃないかなと思っています。今回、「閃の軌跡」のテレビアニメをやりたいと伺ったとき、ゲームとは全然違う国の話をやるのかな、あるいは後日談みたいなのをやるのかなと個人的には思ったんですけれど、そうではなくてⅡとⅢの間だと言われて。私にとっては、それだけで燃える要素なんです。発端と結末は決まっているけれど、その中で、そこにいた人たちがどんな風に動いたのか。実際、ゲームにそのプロセスは描かれていませんが、オチはわかっているんです。そのことに、ものすごくロマンをかき立てられるんです。(故郷を)失うためにどう戦うのか、これは大河ドラマの手法だと思うんです。

G:
うーん、なるほど。

佐藤:
我々からすると、過去の人間がこういうことをしてこう終わったということを知識として知っているけれども、あえてその人たちの軌跡をなぞっていくという。自分はあまり歴史ものの制作に触れる機会がなかったので、今回、全然違う形ですが日本ファルコムという、もともとそういう要素を含むゲームを作ってこられた会社のタイトルをやれるということで、リベンジというわけではありませんが、大河ドラマをやれるという興奮があります。やっぱり、アニメで大河ドラマなんてなかなかできませんから。今回、その大河ドラマ的な視点での位置づけでいうと、ノーザンブリアの1人、出自としては英雄の孫という形で生まれ育ってきたラヴィがまだ何もできない、本人の道も見えていないときに、世界はもう暗雲に包まれつつある、自分の国がなくなるかもしれないと。そうなったとき、「単に国がなくなるだけじゃなくて、自分のアイデンティティを失うんじゃないか」という、外から圧力があった中でのラヴィの生き方を描けるというのは、意外にやりやすいネタじゃないですか。何もない状況でただ主人公が突っ走るという話ではなく、迫ってくるものは絶対あるし、なんならオチもわかっているけれど、でもそこに向かって人々はどういう風に考えていくのか。ラヴィだけに限りません。今回、ノーザンブリア側の人々はオリジナルキャラが多いですが、彼ら彼女ら自身が自分の道を探っていくというのをやっていくんです。これは本当に大河ドラマの本流の話で、しかも、エレボニア帝国で起きていることを「一方その頃……」みたいな感じでも描けるんです。これがまた面白い。本編とは関係ないかもしれないけれど、そのころに敵や他の「軌跡」シリーズのキャラクターたちもなにかしていたわけです。ゲームでは描かれていないけれど、断片的ではあるけど描いて……世界を俯瞰するわけではなくむしろミニマムな描き方なんですけれど、大河ドラマ流の視点があることで、違う絵が描けたりするという。……とはいえ、20数分×12話ですから、大河ドラマの1時間×1年間50本とかそういうのに対抗はできませんけれど、作り手として、これほど手応えを感じられる機会はなかなかないので、今回、そういう意味ではすごく幸運でした。


G:
本作の視聴者に「このあたりに注目して欲しい」と思っているポイントなどありますか?

佐藤:
当然、アクションやドラマといった内容面もですが、一番見て欲しいというか考えて欲しいなと思うのは、タイトルに「英雄伝説(The Legend of Heroes)」ってついているんですよね。「英雄伝説」シリーズの中の「閃の軌跡」という、「軌跡」シリーズの1つだと。そこで、「英雄って何なんだろうな」ということなんです。本当に今、こういう時代ですから、実際に戦争というものが、こんな形で起きるとは思っていなかったものが起こってしまったりして。当然、戦争を指導する人たちだけではなく末端の人、巻き込まれる市民という視点もあって、それを多面的に表現できる時代じゃないですか。個人が発信者になれる時代の戦争というか。自分が見たものをそのまま発信できる時代。そういう時に、果たして「英雄」に価値はあるのか、そもそも「英雄」を必要とするような世界なのか。メタな視点で見てくれとはいいませんし、普通にアニメとして楽しんでもらっていいんですけれど、ラヴィやその周りの魅力的なキャラクターたちが戦わなければいけない時代に、「英雄伝説」というタイトルを冠しているわけですよね。それに対する、私なりの答えを提示したつもりです。アニメを単純にぱらっと見る、それも楽しいんですけれど、「このアニメを今やる意味」というのが制作側にはあるので、そういったものをちょっとでも受け取ってもらったり、考えてもらうきっかけになるといいなと。

G:
なるほど。

佐藤:
あと、「単純にアニメで楽しんでもらいたい」というとき、普通はアクションやキャラクターの魅力を推すんですけれど、今回はあえていいますと、「小娘と実力者のギャップ」というか、。今の時代、若者が上の世代に面と向かって食ってかかるのが成り立ちにくい時代かなと思うのですが、あえてそういう時代に、構図としてそうではないものを提示しているところがあります。「大河ドラマ」のテイストを借りた「現代的じゃないお話」というつもりもまあなくはないですが、普遍的な人のあり方というのは実はそんなに変わらないと思うんです。本作はコミュニケーションを推したつもりはないんですけど、そういう場面が多いんです。今っぽいアニメなら同世代の登場人物しか出てないことが多いのですが、現実はいろんな世代がいるんです。そんな、上の世代や下の世代とどういう風に渡り合っていくべきなのか。だから最初、ラヴィはしゃべらないんです。でも、上とも下とも関わっていかなきゃならなくて。12話ではありますけれど、本当に大きな展開を見せますから、ぜひ楽しんでもらいたいです。

あと、まったくのネタですけれど、ウォレスというキャラクターがいるのですが、担当する役者さんが別の役でも出ていて、連続して話すシーンがあるんです。ウォレスが何かした瞬間、まるでそのキャラが別な場所に移ってしゃべっているかのような感じになっていて、役者さんは苦労なさったなと。アニメならではの独特な場面なので、普通の楽しみ方とは違いますけれど、見逃せないポイントかなと思います。どうせやるなら満漢全席だという作りなので、そのあたりも楽しんでもらいたいです。

G:
濃密なお話、ありがとうございました。

アニメ「The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War」は2023年1月8日からTOKYO MXほかにて放送・配信中。

ABEMA、GYAO!、ニコニコ生放送では最新話が期間限定無料配信されているので、今からでも追いつくことが可能です。

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The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War 第1話「誰そ彼は……黄昏の英雄」 – ニコニコ動画

The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War 第1話「誰そ彼は……黄昏の英雄」

◆作品情報
・スタッフ
原作:日本ファルコム
監督:佐藤英一
アニメーションストーリー考証:恵村まお
シリーズ構成:リョウガヒデキ/恵村まお
オリジナルキャラクターデザイン:原将治
キャラクターデザイン:大沢美奈
アニメーション制作:タツノコプロ

・キャスト
ラヴィアン・ウィンスレット:小市眞琴
マーティン・S・ロビンソン:中村悠一
イセリア・フロスト:ブリドカット セーラ 恵美
タリオン・ドレイク:小野友樹
グラーク・グロマッシュ:壤晴彦
ジェイナ・ストーム:園崎未恵
ローガン・ムガート:近藤孝行
イバーノ:福島潤
タック:木島隆一
リィン・シュバルツァー:内山昂輝
アルティナ・オライオン:水瀬いのり
©2023 Nihon Falcom/「閃の軌跡NW」製作委員会

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