携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」は本当にいつでもどこでも遊べるのか?温度とバッテリー消費を測ってみた

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ゲーム配信プラットフォーム「Steam」を運営するValveが開発したモバイルゲーミングPC「Steam Deck」は、本来なら自宅のPCでなければ遊べないゲームをいつでもどこでも遊べるというのが特徴。しかし、手に持って外で使う上で気になるのが排熱やバッテリー消費。日本を含めたアジアへの出荷が2022年12月17日に開始するSteam Deckを一足先に触る機会を得られたので、温度やバッテリー消費などをチェックしてみました。

Steam Deck
https://www.steamdeck.com/ja/

実際にSteam Deckをセットアップする流れやUIについては以下の記事を読むとわかります。

Steam公式携帯ゲーミングPC「Steam Deck」セットアップ編、LinuxベースOS搭載でUIはこんな感じ – GIGAZINE


そして、Steam Deckでいろいろなゲームを遊んでみた様子は、以下の記事でチェックできます。

エルデンリングや塊魂をいつでもどこでも遊べる「Steam Deck」でいろんなゲームをプレイしてみた – GIGAZINE


まずはフル充電した状態で遊んでみました。バッテリー残量をチェックすると、6時間8分まで遊べると表示されました。


画面の明るさは以下の画像に調整し、自動輝度調整をオンにしています。


Steam Deckの温度はサーモカメラのFLIRで測定。室温は約24度でした。


起動直後の本体温度を測定してみると、7インチディスプレイのある前面は最高点で30.6度。


天面の冷却ファンがある排気口は31.6度。


背面のファンがある排気口は31.8度でした。


一通りゲームを遊んでいてバッテリーの消耗が特に早いように感じた「鉄拳7」のオンラインランクマッチをプレイしてみました。


30分ほど遊んでバッテリー残量をチェックすると、70%まで減っていました。バッテリー残り時間は、Steam Deck上では「2時間20分」と表示されています。


温度を測ってみると、前面は43.5度。


天面の排気口は57.0度。


背面は排気口のある左側を中心に温度が上がっており、54.5度でした。本体の一部は高温になってきているものの、実際にプレイしている際は左右のグリップをしっかり握っているため、「背面部分が少し温かいかも?」と思うくらいで、熱を感じることはほとんどありませんでした。


次に、そのまま「エルデンリング」をプレイしてみました。「エルデンリング」はかなりPCスペックを要求するゲームで排熱も大きいのか、「鉄拳7」よりも天面のファンの音が大きくなった印象。ただし、プレイ開始から30分ほどは問題なく遊ぶことができます。


実際に「エルデンリング」をプレイ中の排気音を撮影したのが以下のムービー。途中で電源ボタンを押してスリープモードにすると、ファンの音が静かになるのがわかります。ファンの音は実際にプレイしているとうるさいというほどではないですが、激しく回り出すとちょっと気になるかもといったところ。

Steam Deckが温まってきて冷却ファンが回りだす – YouTube
[embedded content]

30分ほど「エルデンリング」をプレイしていると、「鉄拳7」以上にバッテリーが消費されていき、バッテリーの残量は70%から一気に27%にまで減っていました。


さらにプレイ開始から約50分経ったところで、バッテリーの残量はわずか8%に。


バッテリーの残量が減りすぎると、「バッテリー残量が少なく」というメッセージが右下に黄色く表示されました。


また、冷却ファンがずっと回っているものの、熱でパフォーマンスが低下しているのか、「エルデンリング」の動作が突然重くなってフレームレートが強制的に低下し、プレイに支障が出るほどカクカクすることもありました。以下のムービーでは、実際にフレームレートが低下している様子を見ることができます。

Steam Deckの温度が高くなってバッテリー残量が減ってくると「エルデンリング」のフレームレートが下がりカクカクするようになった – YouTube
[embedded content]

このタイミングでSteam Deckの温度を測ってみると、前面で49.7度。


天面は63.5度にまで上昇していました。


背面は56.0度。やはり持っていて熱いと感じることはありませんが、排気口の前に手をかざすとかなりの暖かさを感じます。


それでもプレイを続けていると、「バッテリー残量が少なく」の表示が今度は赤色で表示されました。


そして、ついにバッテリーが切れて自動でシャットダウンされました。


「エルデンリング」をプレイして1時間弱でバッテリーが尽きてしまいました。「鉄拳7」のプレイと合わせると、だいたい1時間30分ほどバッテリーが持ったことになります。


さっそくSteam Deckを充電してみることに。


Steam Deckの電源入力は45W USB Type-C PD3.0で、USB Type-Cポートに付属の充電器を接続して行います。バッテリーは40Whrとなっています。


充電器のACアダプターの出力(OUTPUT)は5V~3A、9V~3A、1.5V~3A、20V~2.25A。


バッテリーは2時間46分で98%まで充電できました。


電力消費はゲームのスペックにもよるので、もう少し軽いゲームを遊ぶのであればもっとバッテリーは持つと考えられます。ただし、「エルデンリング」や「鉄拳7」のように、一定以上のマシン性能を要求するPCゲームを遊ぶ場合は2時間ほどでバッテリーが切れてしまうため、やはり充電器の持ち運びは必須と言えます。

Steam Deckは公式サイトで予約購入が可能で、価格は64GB eMMCモデルが税込5万9800円、256GB NVMe SSDモデルが税込7万9800円、512GB NVMe SSDモデルが税込9万9980円です。

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