デジタルインボイスの国内規格「日本版Peppol」対応製品はいつから使える? ベンダー15社が対応方針を明らかに 【インボイス制度に備える】

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業務ソフトなどを手掛けるベンダー各社の担当者が、1人約3分ずつプレゼンテーションを行った(本稿では、主催者提供のオフィシャル画像素材を使用しています)

 デジタルインボイスの日本国内規格「Peppol BIS Standard Invoice JP PINT Version 1.0」が10月28日に発表された。欧州、オーストラリア、シンガポールなどで普及する「Peppol」規格をベースとしており、請求書のデジタル化に向けた取り組みが日本でも今後加速すると期待されている。業務ソフトなどを開発するベンダーの間では、この「日本版Peppol」対応製品の開発を表明する動きも広がっている。

 デジタルインボイス推進協議会(EIPA)が主催して10月28日に行われたイベントでは、Peppol準拠のデジタルインボイスの普及・定着を目指して、基調講演パネルディスカッションが行われた。また、日本版Peppolは規格が正式に公表されたことを受け、対応製品のリリース方針を説明するコーナーが設けられた。以下、登壇した15社の状況をまとめた。

株式会社TOKIUM

https://www.keihi.com/invoice/
 2012年設立。経費精算や請求書支払いの効率化に関する各種クラウドサービスを展開している。現在提供中の「TOKIUMインボイス」において、Peppol準拠のデジタルインボイス受領に対応する。また、Peppolには含まれない取引関係書類の管理もサポートする予定。

株式会社オージス総研

https://www.ogis-ri.co.jp/
 大阪ガスグループの企業。35年以上に渡ってEDIサービス「eCubenet」を提供しており、今後Peppolベースのデジタルインボイスに対応する。受発注および会計に関連したシステムとの連携も実施する。

株式会社ワークスアプリケーションズ

https://www.worksap.co.jp/news/2022/0912/
 企業向けの財務管理ソリューションなどを数多く手掛ける。デジタルインボイス対応サービスとして、「HUEデジタルインボイス」を2023年初めにリリースする予定。デジタルインボイスのやり取りに特化したシンプルな製品にするという。

株式会社ミロク情報サービス

https://www.mjs.co.jp/news/news_2022/000000248.000018493/
 主に税理士・会計士向けの業務用アプリケーションを開発している。9月より、クラウドベースのデジタルインボイス送受信サービス「MJS e-Invoice」を開始した。12月にはPeppolに対応予定で、受信のみの利用であれば料金は無料。

「MJS e-Invoice」の概要

スーパーストリーム株式会社

https://www.superstream.co.jp/product
 会計や人事管理のソリューションを「SuperStream-NX」のブランドで提供している。他社製の販売管理システムなどと連携して、Peppolに対応。デジタルインボイスに基づいた自動消込機能の提供を予定している。

Datajust B.V

https://www.storecove.com/jp/ja/
 オランダを本拠とする企業で、サービスブランドは「Storecove」。APIサービスの提供を主力としており、具体的にはPeppolネットワークへの接続、データの送受信、フォーマット変換などが1つのAPIキーで行えるという。

ビジネスエンジニアリング株式会社

https://www.mcframe.com/product/7
 サプライチェーンのマネジメントシステム「mcframe 7」を開発している。同システムは製造業向けの機能を充実させているのが特徴で、受発注や出荷、売上などを一元管理することが可能となっており、Peppolにも追加対応する。

SAPジャパン株式会社

https://www.sap.com/japan/index.html
 Peppol関連製品として「SAP Document and Reporting Compliance」「Peppol Exchange Service for the Cloud Edition of SAP Document and Reporting Compliance」の2つをラインアップ。ERPシステムと連携し、請求書の発行や受領が“ゼロタッチ”で実現するとしている。

ソリマチ株式会社

https://www.sorimachi.co.jp/
 「会計王」「給料王」などのパッケージソフトウェア製品でも知られる企業。新たに「インボイス王(仮称)」の提供を予定しているが、小規模事業者にとっても使いやすいよう、機能を絞り込んだかたちにするという。

ソリマチが提供予定の「インボイス王(仮称)」

三菱電機ITソリューションズ株式会社

https://www.mdsol.co.jp/as/products/hanbai-sinan01.html
 中小企業向けの業務ソフトウェア開発を手掛ける。代表的なソフトである「販売指南」では改正電子帳簿保存法などへの対応が順次進められており、2023年10月までにはインボイスおよびデジタルインボイス対応が完了する予定だ。

トレードシフトジャパン株式会社

https://tradeshift.com/ja/
 企業間取引プラットフォーム「Tradeshift」の日本展開を手掛ける企業で、発祥はデンマーク。同プラットフォームは基本機能を無料としている。また、インボイス制度にもすでに対応済み。ヨーロッパではPeppolのアクセスポイントも提供している。

株式会社Deepwork

https://invox.jp/
 経理業務クラウド「invox」を開発・提供している。請求書に関連したサービスを幅広く提供しており、紙・PDFなどで受領した請求書のデータ化に対応。Peppolにも対応する。

Sansan株式会社

https://bill-one.com/
 インボイス管理サービス「Bill One」を提供する。「あらゆる請求書をデジタルインボイスにする」と標榜しており、紙やPDFで発行された請求書の一括データ化に対応。今後はPeppolでのデジタルインボイス受取にも対応する。

株式会社オービックビジネスコンサルタント

https://www.obc.co.jp/bugyo-edge/invoice
 「奉行」シリーズの企業業務ソフトウェアで知られる。「奉行Edge 請求管理電子化クラウド」「奉行クラウド 経理DX Suite」の2製品により、Peppol準拠のデジタルインボイス送受信をサポートする。

「奉行Edge 請求管理電子化クラウド」がPeppolに対応

株式会社プロレド・パートナーズ

https://www.pro-sign.jp/
 2009年設立の経営コンサルティング会社。製品の1つ「Pro-Sign」は、企業の支出を最適化するという「BSM(Business Spend Management)」の観点から開発されたソリューションで、見積もりから支払いまでを一括管理する。請求関連の機能について、Peppol対応を進める。

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