「ハイブリッドワーク」の認知度は約半数–レノボが実態調査

CNET Japan

 レノボ・ジャパンは11月17日、全国の20〜60代の男女2,000名の会社員を対象に、2022年現在の働き方に関する調査「ハイブリッドワーク実態調査2022」を実施したと発表した。

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 同社は、ハイブリッドワークを「一人一人が目的や状況に応じて能動的にワークスタイルを選択できる働き方」と定義。制度や場所にとらわれず、自らが選択できる自由な働き方を推進しているという。

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 そこで今回、日本でハイブリッドワークを推進するにあたって、「働く環境にまつわる職場の制度やルール」「見直されているオフィスの存在価値」「テレワークの実態」の3つの視点から、現在の働き方の実態を明らかにする調査を実施した。

 会社員2000名を対象に「ハイブリッドワーク」という言葉の認知度について調査したところ、44.9%が知っていると回答。過半数がまだその言葉すら知らないという結果となった。年代別で見てみると、20代における認知度が52.5%だったのに対し、60代は34.5%と年代が上がるごとに認知度が低くなっている傾向がみられる。

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 所属する会社・団体の制度について調査したところ、「組織としてテレワークが導入され、自分にも適用されている」との回答は30.0%だったのに対し、「組織として一度も導入されたことはない」との回答は全体の約4割(38.3%)となっている。

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 テレワークが適用されていると回答した人(n=600)の約9割(89.3%)が、所属する会社・団体の制度として、「出社かテレワークか自分自身で選ぶことができる」と回答。しかし、できると回答した人の内訳では、「会社への報告が必要」が32.7%、「会社への報告かつ承認が必要」が19.0%と、約半数は会社への報告や承認など一定の条件のもと、テレワークをするかどうかを自分で選択していることが判明した。

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 「直近1年間でテレワークを利用しにくいと感じたことがある」という問いでは、調査対象の約半数(49.1%)が、自分自身で出社かテレワークを自由に選びたいと回答した。

 

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 なお、「オフィスに出社する理由」については、「物理的な設備面で出勤が必要なため」(33.4%)が最も多く、「会社の方が環境が整っているため」(26.1%)、「社内関係者とのコミュニケーションのため」(20.7%)、「稟議・捺印など紙ベースの業務があるため」(20.4%)と続いている。

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 「仕事以外でオフィスに出社する楽しみ」については、「同僚とのコミュニケーション」が24.0%、「通勤による運動やリフレッシュ」が18.9%、「通勤ついでのショッピングや食事」が17.6%という結果となった。

 

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 今回の調査では、直近1年間でテレワークをした人(n=686)の、約4割(40.1%)が「直近1年間でテレワークを利用しにくいと感じたことがある」と回答している。

 その理由については、「社内関係者とコミュニケーションがとりづらい」が25.1%で最も多く、「仕事以外のことをしてしまう」(19.0%)や「社外関係者とコミュニケーションがとりづらい」(16.6%)などの回答が多い。このことから、コミュニケーションについては、テレワークに課題である一方、そのとりやすさについてはオフィスの存在価値があることも明らかとなった。

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 直近1年間でテレワークをした人(n=686)を対象に、「直近半年でテレワークを行ったことがある場所」を調査すると、「自宅(リビング等の共有スペース)」が65.9%と最も多く、次いで「自宅(テレワーク専用のスペース)」が35.3%という結果となった。

 自宅以外の場所はそれぞれ1割にも満たず、実際には自宅以外をテレワークの実施場所として選択する人は少ないという現状となっている。

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 テレワークが適用されている人(n=600)を対象に、「現在自分に適用されている出社ルール」を確認すると、約2割(18.3%)の人が出社に関するルールが指定されていないとわかった。

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 理想の働き方について調査したところ、テレワークが適用されている人は、完全テレワーク(週0日出社)から週5日出社まで、多様な回答があった。一方で、組織として一度もテレワークが導入されたことがない人(n=766)の約半数(53.0%)が、「週5日出社」を理想の働き方としている。

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 なお、テレワークが適用されている人の約半数(46.7%)が、「テレワークをすることで自分の仕事の成果はよくなると思いますか」という問いで良くなると回答している。

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 その理由は、「通勤時間を有効活用できる」(61.1%)が最も多く、「自分のペースで仕事ができる」(57.5%)、「リラックスできる」(47.1%)、「静かな環境で仕事ができる」(45.4%)と続く結果となった。

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 今回の調査では、テレワークが普遍的な働き方として着実に社会に浸透してきている一方で、「ハイブリッドワーク」の認知度が全体の約半数であるほか、さまざまな要因によって、働き方や働く場所、環境の自由な選択が制限されている実態が明らかとなった。

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