Amazonが遠隔で診察や健康相談ができるバーチャルクリニック「Amazon Clinic」開設、一方で「Amazon Care」は2022年末に閉鎖

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Amazonはヘルスケアを「再発明を必要とする体験の上位にある」と位置づけており、従業員向けのオンライン診療・処方せんお届けサービスの「Amazon Care」を提供したり、遠隔医療サービスを展開するOne Medicalを買収したりと、ヘルスケア分野を拡大しています。Amazonはさらなるヘルスケア分野の取り組みとして、どこでも診察や健康相談ができるバーチャルクリニックサービス「Amazon Clinic」を2022年11月15日に発表しました。

What is Amazon Clinic: A virtual health service for common conditions
https://www.aboutamazon.com/news/retail/what-is-amazon-clinic

Amazon Clinic to provide virtual healthcare for allergies, acne and more
https://www.cnbc.com/2022/11/15/amazon-clinic-to-provide-virtual-healthcare-for-allergies-acne-and-more.html

Amazonは2018年にオンラインで医薬品を販売するPillPackを買収し、2019年には「患者情報を処理するAlexaスキル」の開発に関心を抱く6つの医療機関との提携を発表。さらに2022年7月には、オンラインの診療や患者へのライフスタイルのアドバイス、専門家による健康管理などの各種医療サービスを展開しているOne Medicalを買収しており、Amazonヘルスサービスのシニアバイスプレジデントを務めるニール・リンゼイ氏は「今後数年間で医療体験を劇的に改善するのに役立つ企業の1つになりたいと思っています」と語っています。

Amazonが遠隔医療サービスを展開するOne Medicalを買収、対面診療の煩わしさ解消でヘルスケア刷新を画策 – GIGAZINE


新たにAmazonが発表した「Amazon Clinic」は、自宅でも外出先でも、日中でも夕食後のような遅い時間でも、必要なときに必要な方法でオンライン上で診察や健康相談を受けることができる、テキストベースのバーチャルクリニックサービスです。Amazon Clinicにはアレルギーや感染症などの健康上のトラブルのほか、にきびや脱毛などのケアも含まれ、20以上の一般的な健康・美容問題に関する診察サービスが提供される予定です。

Amazonによると、Amazonは「健康に関するケアを劇的に改善するためには、不定期な往診と継続的な接続との両方を改善することが必要です。また、お客様には、自分に最適なものを選択する代理店が必要であると考えています」と述べており、Amazon Clinicは信頼できるプロバイダーと提携することで便利で手ごろな価格のケアへのアクセスを提供するとともに、人々が日常的な健康管理を行いやすくすることを目的としています。

Amazon Clinicを開始するためには、ユーザーは自分の状態を選択し、ライセンスを受けて資格のある遠隔医療プロバイダーのリストから希望するプロバイダーを選択。次に、簡単な摂取アンケートに記入することで、いつでもどこでもユーザーは臨床医師にメッセージを送り、スムーズに健康状態を共有することができます。医師とはメッセージベースで相談を行い、その後医師から必要な処方せんを含むユーザーごとに個別の治療計画を、各ユーザーの使用しやすい薬局に送信します。

Amazon Clinicは最初に32の州で開始され、今後数カ月で他の州にも拡大予定とのこと。

Amazon Clinic
https://clinic.amazon.com/


一方で、Amazonは2022年8月に「Amazon Careを年内に終了する」と発表しています。リンゼイ氏はAmazon Careの終了に際して「私たちが対象としてきた大企業の顧客にとって、Amazon Careは十分なサービスではなく、長期的には機能しないでしょう」と述べていました。

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