「マックTHEチキン ガーリックペッパーの一撃」が登場 → 重鎮のケンタと、実は優秀なジョナサンのチキンと比べてみた

ロケットニュース24

2022年10月19日から、全国のマックにて販売が始まった「マックTHEチキン ガーリックペッパーの一撃」。

名称的にはチキンであることくらいしかわからないが、HPを見た感じ、ケンタの「カーネルクリスピー」のマック版みたいな。

お値段は2個入って230円。ケンタが1個240円なのに対し、この価格設定は偶然だろうか? これはもう比較するしかねぇ……ッ!!

・ジョナサン

とりあえずマック vs ケンタ は不可避な流れ。しかし私としてはもう1店、このバトルに参戦させずにはいられない。それがジョナサンだ。

私はかつて「ジョナサンのチキンとバーガーは、正直KFCのクリスピー系チキンやバーガーを超えていると思う」という記事にて、ジョナサンのクリスピー系チキンの優秀さに言及したことがある。

オリチキに参戦されると混迷が極まる。しかしクリスピー系に限ってのバトルなら、ジョナサンにはケンタを圧倒しうる実力があると私は考えている。

ということで、ここにマック vs ケンタ vs ジョナサン のクリスピー系チキン対決開幕だ!!



・値段と外観

まずは値段とサイズから。ケンタの「カーネルクリスピー」は1個240円。ジョナサンの「J’s クリスプ チキンフィンガー」もデリバリーの単品は1個240円(店内なら2個484円、テイクアウトは1個227円)。そしてマックは2個で230円


横からのビジュアルだと似たようなサイズ感だが、全て真ん中あたりで切ってみると厚さの差が顕著だった。まずこれがマック。


これがケンタ。胸肉なので肉質が違うのもわかる。


そしてジョナサン。明らかに厚みが圧倒的。


しかしマックは2個で1セット。断面的にマックの肉はジョナサンの約半分といった感じ。トータルの肉のボリュームだと、恐らくマックとジョナサンは同じくらいになるのでは。

そしてケンタだが、厚み的にジョナサンに劣るのは確かなものの、実は一番細長い。何だかんだで3社とも、肉だけの量は似たり寄ったりなのではなかろうか。

マックだけ2個入りなので、うっすらとコスパでぶっちぎるんじゃないかと思っていた。しかし実態はどれも同じくらいな可能性。まあ冷静に考えたら大手同士でチキンの仕入れ値にそんな差も出ないだろうしな。

しかし、もしこのような検分をしなかったら、安易に「マックは2個で230円! 1個の値段は他社の約半額!!」みたいな結論に達してた可能性がある。

そういう狙いだったとしたら、なんという孔明の……いや、むしろ司馬懿チックなクレバー感。意図したものかどうかはマックのみぞ知るところ。


・不朽のケンタと優秀なジョナサン

コスパにはそんなに差が無い説が出てきたところで、最も重要な味や食感をみていこう。まず、ケンタについてはもう説明不要だろう。

不朽・不変な「カーネルクリスピー」だ。多くの人にとって、この手のチキンでイメージする味のベースになっていそうなお馴染みの味

やや軽めのサクサクっとした食感と、柔らかいチキン。味は濃くも薄くもなく。ケンタの公式Twitterによると1997年からあるそう。天ぷらから着想を得たのだという。言われてみればサクサク感に天ぷらの系譜を感じなくもない。

これに対し、ジョナサンの「J’s クリスプ チキンフィンガー」は、ハーブ感が強め! 肉の柔らかさはジョナサンが勝っていると思う。

衣のサクサク感は似たようなものだ。たまにジョナサンのチキンの表面には、デカい衣のカタマリ的な部位が発生していることがある。その影響でジョナサンの方が衣のテクスチャがハードに感じられる時もあるが、局所的なものだと思う。


・強いマック

そして注目のマック。ちょっと齧っただけでバチっとくるブラックペッパーのスパイシー感! ガーリックフレーバーも濃いぞ! その他のあらゆる風味の要素も主張強め! 衣は明かに他2社より粒子が細かく、ザクザクっとしている。

味の強さに反し、肉のパワーは貧弱だ。物理的にサイズが小さいのもあるだろう。ただし、そこは特に問題に感じない。そもそも肉を武器にしようとはしていないような印象だ。完全に味付けで勝負しに来ている感がある。

衣が舌に触れた瞬間から全力でゴリゴリのペッパーを叩きつけ、若者に好評を博しそうな濃い味付けで畳みかけてくる。表面の衣の強烈なザクザク感が全てをかき消していく。

ここで思い起こされるのが、ジョナサンの「J’s レモンソルト クリスプチキン」。こいつは もも肉 なので、今回のジャッジに絡ませるつもりは無いのだが、マックの衣はこいつに似ている気がする。ジョナサンをもっとスパイシーにしたら、マックとよく似た味になりそう。


・独自

さて、こうして食べ比べてみると、マックのやり方が実に巧みに思えてきた。味付けの濃さと食感の存在感が他社に勝っているので、ファーストインプレッションだけで勝負したらマックがマジで好印象なのだ。

とはいえ食べ続けていくと、パワフルさが仇となってちょっと疲れる感はある。何個も食べるなら、ケンタやジョナサンの方が味覚と口蓋に優しいと思う。マックには一撃離脱みたいなそういう勢いを感じる。

ケンタやジョナサンとは設計思想から違ってそう。あえて張り合わず、両社とは違う攻め方を選んだのだろうか。何にせよ「マックTHEチキン ガーリックペッパーの一撃」はクリスピー系チキン界において強力な独自性を有している。

この濃い味付けとハードな食感は、ケンタやジョナサンのクリスピー系チキンに物足りなさを感じていた全ての層をつかみかねない。最初の一手でいきなり確固たる地位を築いた可能性すらある。マック、恐ろしい子……!

参考リンク:マクドナルドケンタッキージョナサン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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