【ゲーム別GPU性能総比較】「レインボーシックス エクストラクション」をGPU 22種類で性能検証!

PC Watch

レインボーシックス エクストラクションの検証では、ゲーム内のベンチマーク機能を使用してフレームレートを測定している

 本連載では、GeForceとRadeonシリーズのGPUを多数使い、特定のゲームのフレームレートを一斉比較していくことで、どのGPUが自分にとってのベストチョイスであるかを示していく。第12回目はリアル系FPSとして人気の「レインボーシックス」シリーズの最新作「レインボーシックス エクストラクション」だ。

 用意したGPUは主にハイエンドからミドルレンジでGeForceは15種類、Radeonは7種類の合計22種類のビデオカードだ。取り上げるGPUとそれを搭載するビデオカードの製品名およびスペックは、使用したPCの環境も含めて、記事の最後にまとめている。

 テストの条件だが、グラフィックのプリセットとなる総合品質は最上位の「最高」に設定。解像度品質はフレームレートを安定させるために「固定100%」にしている。なお、このゲームにはバージョン表記が存在しない。今回は2022年5月に配信された最新パッチを適用した状態でテストしている。

レインボーシックス エクストラクションのグラフィックス設定

グラフィックの総合品質は“最高”、解像度品質は“固定100%”に設定

そのほかグラフィック設定はデフォルトのままテストしている

 このゲームはベンチマークモードが用意されているので今回はそれを利用し、フルHDと4Kの平均フレームレートを掲載する。

 レインボーシックス エクストラクションは1~3人でプレイ可能な協力型のFPS。対人戦がメインだったレインボーシックス シージとは異なる方向性のゲームと言える。シージが描画負荷の軽いゲームだったので、エクストラクションも同様と思うところだが、実際はかなり描画負荷はアップしている。

 平均60fpsを快適なプレイの目安とすると、フルHD解像度でも最高画質でのプレイはGeForce系だとGTX 1660 Ti未満は達成できない。Radeon RX 5500 XTもわずかに届いていない。

 FPSということもあり、144Hzなど高リフレッシュレートのゲーミング液晶と組み合わせて高フレームレートでのプレイを望むなら、GeForce系ならRTX 3060 Ti以上、Radeon系ならRX 6600 XT以上とハイエンド寄りのグレードが必要となる。

 4Kで平均60fpsを達成はけっこう厳しい。GeForce系ではRTX 3070以上、Radeon系ではRX 6800以上が必要だ。RTX 3080 Tiでも平均104fpsと、4K/144Hzのゲーミング液晶と組み合わせ、その性能を引き出したい場合は、画質設定を少し落とす必要がある。レインボーシックス シージではRTX 3080 Tiは4Kで平均208fps出ていたので、描画負荷は2倍になっていると思ってよいだろう。

 グレードごとに見て行くと、エントリークラスになるとフレームレートが大きく下がる。基本性能が低いので当然と言えるが、とくにビデオメモリが4GBのGTX 1650/1630はフレームレートが出ていないのが分かる。同じくビデオメモリ4GBのRX 5500 XTはフルHD解像度では善戦しているが、4Kではガクッと落ちる。4K解像度でのビデオメモリ消費量を確認するとビデオメモリ搭載量の多い上位グレードでは6.8GBから7.8GB消費しており、4GBでは完全に不足してフレームレートが出ないということだろう。

使用PCはCore i9-12900K搭載のマウスコンピューター「G-Tune XP-Z」

 この連載で使用しているPCはマウスコンピューターのハイエンドゲーミングPC「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」だ。

マウスコンピューターの「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」。メモリはDDR4-3200が32GB、ストレージには1TBのNVMe SSDと4TBのHDDを搭載。価格は60万4,800円から(販売時期によって価格が異なる場合がある)

 CPUはCore i9-12900K(16コア24スレッド)、マザーボードはZ690チップセット、CPUクーラーは36cmクラスの簡易水冷を採用しており、ビデオカードの性能測定をする上でCPUが可能な限り、ボトルネックにならないようにしている。電源も1,200Wとこちらもどのビデオカードと組み合わせも不安のないものだ。

 なお、CPUのパワーリミットについてはLong Duratin Power Limit(PL1)が125W、Short Duratin Power Limit(PL2)が241Wに設定されていた。

ゲーム別GPU性能総比較 記事一覧

使用したビデオカード一覧

 ここで使用している多くのビデオカードは定格クロックで動作しているが、一部OCモデルも含まれている(GPU一覧表のブーストクロックが括弧内のクロックよりも高いものがOCモデル)。

 ASUSのROG STRIXシリーズにはBIOS切り換えスイッチが搭載されているが、すべてパフォーマンス用の「Pモード」に設定。ツールを使うことでブーストクロックをより高められる製品もあるが、今回はツールを使わず、すべてデフォルト状態でテストを実行した。

 また、NVIDIAのResizable BAR、AMDのSmart Access Memoryは有効にできるGPUはすべて有効にしている。

【表】使用GPU一覧
GPU 製品名 シェーダー数(CUDA・SP) メモリバス幅 ビデオメモリ ブーストクロック
(定格)
カード電力
(定格)
GeForce RTX 3090 MSI GeForce RTX 3090 VENTUS 3X 24G 10,496 384bit GDDR6X 24GB 1,695MHz
(1,695MHz)
350W
(350W)
GeForce RTX 3080 Ti MSI GeForce RTX 3080 Ti VENTUS 3X 12G 10,240 384bit GDDR6X 12GB 1,665MHz
(1,665MHz)
350W
(350W)
GeForce RTX 3080 MSI GeForce RTX 3080 VENTUS 3X 10G 8,704 320bit GDDR6X 10GB 1,710MHz
(1,710MHz)
320W
(320W)
GeForce RTX 3070 Ti MSI GeForce RTX 3070 Ti VENTUS 3X 8G 6,144 256bit GDDR6X 8GB 1,770MHz
(1,770MHz)
290W
(290W)
GeForce RTX 3070 MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC 5,888 256bit GDDR6 8GB 1,755MHz
(1,730MHz)
220W
(220W)
GeForce RTX 3060 Ti ZOTAC GeForce RTX 3060 Ti 8G GDDR6 HDMI/DP*3 4,864 256bit GDDR6 8GB 1,665MHz
(1,665MHz)
200W
(200W)
GeForce RTX 3060 ZOTAC GeForce RTX 3060 12G GDDR6 HDMI/DP*3 3,584 192bit GDDR6 12GB 1,777MHz
(1,777MHz)
170W
(170W)
GeForce RTX 3050 メーカー不明 GeForce RTX 3050 2,560 128bit GDDR6 8GB 1,777MHz
(1,777MHz)
130W
(130W)
GeForce RTX 2080 ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING 2,944 256bit GDDR6 8GB 1,860MHz
(1,710MHz)
245W
(215W)
GeForce RTX 2070 ASUS DUAL-RTX2070-O8G-MINI 2,304 256bit GDDR6 8GB 1,650MHz
(1,620MHz)
175W
(175W)
GeForce RTX 2060 ASUS DUAL-RTX2060-O6G-EVO 1,920 192bit GDDR6 6GB 1,755MHz
(1,725MHz)
183W
(160W)
GeForce GTX 1660 Ti ASUS TUF-GTX1660TI-6G-EVO-GAMING 1,536 192bit GDDR6 6GB 1,770MHz
(1,770MHz)
120W
(120W)
GeForce GTX 1650 ASUS GTX1650-O4G-LP-BRK 896 128bit GDDR5 4GB 1,710MHz
(1,665MHz)
75W
(75W)
GeForce GTX 1630 ASUS PH-GTX1630-4G 512 64bit GDDR6 4GB 1,785MHz
(1,785MHz)
75W
(75W)
GeForce GTX 1060 ZOTAC GeForce GTX 1060 AMP! Edition 1,280 192bit GDDR5 6GB 1,772MHz
(1,708MHz)
120W
(120W)
Radeon RX 6900 XT ASUS TUF-RX6900XT-T16G-GAMING 5,120 256bit GDDR6 16GB 2,335MHz
(2,250MHz)
300W
(300W)
Radeon RX 6800 Radeon RX 6800リファレンスカード 3,840 256bit GDDR6 16GB 2,105MHz
(2,105MHz)
250W
(250W)
Radeon RX 6700 XT Radeon RX 6700 XTリファレンスカード 2,560 192bit GDDR6 12GB 2,615MHz
(2,581MHz)
230W
(230W)
Radeon RX 6600 XT ASUS ROG-STRIX-RX6600XT-O8G-GAMING 2,048 128bit GDDR6 8GB 2,607MHz
(2,359MHz)
160W
(160W)
Radeon RX 5700 XT ASUS TUF 3-RX5700XT-O8G-GAMING 2,560 256bit GDDR6 8GB 1,905MHz
(1,905MHz)
225W
(225W)
Radeon RX 5600 XT ASUS ROG-STRIX-RX5600XT-O6G-GAMING 2,304 192bit GDDR6 6GB 1,750MHz
(1,560MHz)
150W
(150W)
Radeon RX 5500 XT ASUS DUAL-RX5500XT-O4G-EVO 1,408 128bit GDDR6 4GB 1,845MHz
(1,845MHz)
130W
(130W)

Source

コメント

タイトルとURLをコピーしました