加速するインフレの中でも人々は「食料や衣料への支出」よりも「サブスクへの支出」を優先するという研究結果

GIGAZINE
2022年10月07日 17時00分
メモ



厳しい経済状況から世界各国でインフレが加速し、生活への不安から家庭の支出を見直す人も増え始めています。アメリカでも景気後退への不安から生活費を削減する傾向が見られていますが、人々は食料や衣料費を減らすことはあっても、AmazonプライムやNetflixなどのサブスクリプションに費やすお金はほとんど減らさない傾向にあることが分かりました。

Thinking | National Research Group “(NRG)” Entertainment Market Research
https://www.nationalresearchgroup.com/news/subscriptions-renew-as-consumers-cut-back

Consumers prioritize Netflix, Amazon Prime over groceries and gas
https://www.cnbc.com/2022/10/06/consumers-prioritize-netflix-amazon-prime-over-groceries-and-gas.html

NetflixやSpotify、Amazonプライムといったサブスクリプションサービスは多くの人々の生活に欠かせないものとなっており、National Research Groupの調査によると、調査対象となった約2500人のアメリカ人のうち51%が「毎月の支出のかなりの割合を占める」と回答しているそうです。サブスクリプションに費やすお金は平均して135ドル(約2万円)であり、これは毎月の予算の17.8%を占めているとのこと。

インフレの加速から、調査では66%のアメリカ人が「支出を見直す必要がある」と回答していますが、「今後6カ月間にサブスクリプションサービスへの費用を削減する」と答えた人は28%に過ぎず、これは「食料、外食費用、衣料への費用を削減する」と答えた人よりも少なかったそうです。

また、National Research Groupは「どのサブスクリプションサービスが最も解約されやすいか」という調査も行っており、その結果からデート用アプリや効率化アプリ、化粧品試用サービスが最も解約されやすいことが分かっています。


ほとんどの人がサブスクリプションサービスの継続を優先しているという結果が示されましたが、サブスクリプションへの支出額は「想像よりも大きい可能性がある」と専門家は警告します。

サブスクリプションサービスの利用料は基本的にクレジットカードなどから自動で引き落とされることが多いためか、ユーザーは登録したことを忘れがちであるそうです。調査では、サブスクリプションサービスの無料試用期間中にキャンセルするつもりで登録した人のうち、キャンセルを忘れてしまったという人は73%にも上ったそうです。また、66%の消費者は「登録したすべてのストリーミングサービスを把握するのは難しい」と考えていることも分かりました。


別の調査会社C+R Researchによると、ほとんどの消費者はサブスクリプションサービスに費やす金額を「100ドル(約1万4000円)は少なく見積もっている」という結果が示されているとのこと。

サブスクリプションサービスはコスト削減の対象から外される傾向にあるにもかかわらず、支出は意外にも多いという結果を踏まえ、専門家は「定額請求の存在を1つ残らず覚えている人の方がまれです」「家庭の予算は以前より少なくなっているので、毎月の定期的な支出を抑えることが節約につながります」と述べました。

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