2022年10月4日、松屋の新商品『チーズボロネーゼコンボ牛めし』が発売開始となった。単品価格は630円、その名の通り 牛丼にボロネーゼとチーズをぶっかけた偏差値低めの新作である。
ミートソースと言わず、あえて “ボロネーゼ” と命名するあたりも逆に偏差値の低さが隠しきれていないが、果たしてお味はどうなのか? 発売開始直後に食べてきたのでご報告しよう。
・賢さは感じない
定期的に派生する松屋の “コンボ系牛めし” であるが、松屋が食欲の秋にぶつけてきたのが『チーズボロネーゼコンボ牛めし』である。商品名からは1ミリたりとも知性を感じないが、まずは以下で商品説明をご覧いただきたい。
「松屋の定番・牛めしと新しくなった松屋のとろ~りチーズ、ひき肉、トマト、玉ねぎなどの野菜を煮込んだ特製ボロネーゼソースを組み合わせたイタリアンな牛めしです」
「イタリアンな牛めしです(キリッ)」……じゃねーわ、というツッコミはさておき、松屋にしてはまあまあ振り切った商品と言っていいだろう。牛丼にチーズとボロネーゼをぶっかけるなんて、テンションが上がった1人暮らしの男性が密かにやるヤツである。
松屋の定番牛めしには「ネギねぎ牛めし」「おろしポン酢牛めし」「ネギとろろ牛めし」などがあるが、この中に入ると『チーズボロネーゼコンボ牛めし』は際立ってやんちゃな印象だ。思いついてもなかなか商品化は難しいのではなかろうか? これは試してみるしかあるまい。
・そこはかとなくサイゼリヤ
というわけで、いざ実食! 到着した『チーズボロネーゼコンボ牛めし』はチーズが丼の半分を占めており、パッと見はボロネーゼの気配を感じない。よく見なければ「チーズ牛めし」と勘違いしてしまう人もいることだろう。
で、気になるお味はと言うと「わかってたけどウマい」といったところだろうか? 米・ミートソース・チーズの組み合わせは、いわば “ミラノ風ドリア” であり、お上品さは無いにせよ「絶対にマズくならないヤツ」だ。
そこに牛めしが加わると、ちょっとした “お子様ランチ感” というか “オールスター感” を得てしまうから、我ながら安上がりな男である。欲を言えばボロネーゼはもうちょっと濃いめの味付けでも良かったが、方向性としては悪くない印象だ。
・将来性は抜群かも
おそらくではあるが、松屋の『チーズボロネーゼコンボ牛めし』を食べて「イマイチ」という若者はいないハズ。実はそこまでガツンと系ではないのでやや物足りなさも感じるかもしれないが、逆に言えばおっさん連中でも問題なく完食できることだろう。
トータルとして『チーズボロネーゼコンボ牛めし』はかなりポテンシャルがあり、改良を重ねて行けば将来的にはレギュラー入りの可能性もあるのではなかろうか? 偏差値の低さは否めないが、美味しければオールOK! なんなら牛抜きの「ボロネーゼめし」もあり得るかもしれない。
とにもかくにも、松屋の新作『チーズボロネーゼコンボ牛めし』は、とりあえず一食の価値があるとお伝えしておこう。現段階ではミラノ風ドリアの圧勝ではあるが、いずれ松屋に名物になれる……のかなぁ?