最初からこうすべきだった。「USB」の速度が分かりやすい表記に

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USBのロゴガイドラインより

 USB Implementers Forum(USB-IF)は9月30日(現地時間)、60Wまたは240Wの電源供給が行なえるUSB PD 3.1に準拠したUSB Type-Cケーブルのロゴ認証プログラムを発表。これと同時に、「USB4」を含む表記ガイドラインも改訂し、ユーザーがUSB機器の性能や電力互換性について把握しやすくしたとしている。

 この中で注目は後者のUSBの速度に関する表記改訂だ。USB-IFは、最大80Gbpsの転送を実現する「USB4 Version 2.0」規格を9月1日に発表したが、今後消費者向けのマーケティング名としては、これを使わない。

 今回の改訂では、消費者の混乱を避けるとともに、USB4とUSB 3.2とあわせて、データレートを表記することとなった。具体的には以下の通りである。

  • マーケティング名「USB 40Gbps」 – 40Gbpsのデータ転送速度を持つ製品に付与(編集部注:USB4 Version 1.0相当)
  • マーケティング名「USB 20Gbps」 – 20Gbpsのデータ転送速度を持つ製品に付与(編集部注:USB 3.2またはUSB 3.2 Gen2x2相当)
  • マーケティング名「USB 10Gbps」 – 10Gbpsのデータ転送速度を持つ製品に付与(編集部注:USB 3.2 Gen2、USB 3.1に相当)
  • マーケティング名「USB 5Gbps」 – 5Gbpsのデータ転送速度を持つ製品に付与(編集部注:USB 3.2 Gen1、USB 3.1 Gen 1もしくはUSB 3.0に相当)

 これに伴い、「USB4 Version 1.0」、「USB4 Version 2.0」、「USB 3.2」、「SuperSpeed Plus」、「SuperSpeed」、「SuperSpeed+」といった“仕様”は、技術表記としては残るものの、USB-IFでは消費者向けの製品名やメッセージ、パッケージ、コンテンツでは使わないようメーカー各社に求めている。

 今回のガイドラインではUSB4 Version 2.0が「USB 80Gbps」になる旨は一切記載されていないが、少なくともUSB4 Version 2.0という名前を使わないと決定していることから、将来的に商品が登場した際にそれが表記されることはなさそうである。

 一方でUSB 2.0やUSB 1.1といった表記については言及されていない。これらの規格は長らく使われていて、消費者に馴染みもあるためあえて表記変更していないのだろう。

 ちなみに、これらの速度や電力表記のロゴの使用は、USB-IFメンバーになるか、そうでない場合は3,500ドルのロゴ管理費がかかる。さらに、製品がUSB-IF準拠のテストに合格する必要がある。USBの規格自体はオープンであるため、参加するかどうか、ルールに則って表記するかどうか、厳密に規格に準拠するかどうかはメーカーに委ねられている。

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