リアル会場だからこそ感じられた熱量–一般公開日の東京ゲームショウ2022

CNET Japan
 「東京ゲームショウ2022」一般公開日(18日)の、入場の様子。

 「東京ゲームショウ2022」一般公開日(18日)の、入場の様子。

 9月15日から開催された大型ゲームイベント「東京ゲームショウ2022」(TGS2022)が、18日に閉幕。リアル会場となった幕張メッセでは17日と18日は一般公開日として、多くの人が詰めかけた。

 2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オンラインで開催。2021年もオンラインでの開催を中心として、リアル会場も設けられたが、プレスならびにインフルエンサーに限定されていた。この2022年は、3年ぶりに一般来場者を迎える形でリアル会場を設置された。TGS2022においては、ビジネスデイ2日目となる16日14時からも一般公開を行っていたが、一般公開日はより多くの来場者を迎えた。

 既報の通り、リアル会場の総来場者数(ビジネスデーを含む4日間)は13万8192人と発表。一般公開日に関しては、新型コロナの影響を受ける前は1日10万人前後の来場者だったが、今回はおよそ4万人強と、半数程度の来場者となった。

 今回は、会場の人数制限により、開催日ごとにチケット発行数の上限が決められたうえで販売された。一般来場は、各種プレイガイドのオンライン事前販売のみで、当日券の販売はなかった。また、小学生以下は保護者同伴であっても入場が不可ということもあり、これまであった「ファミリーゲームパーク」のような家族向けのコーナーも設けられなかった。あわせて、会場内にコスプレエリアやコスプレ更衣室を設けず、会場内や会場周辺でのコスプレによる撮影会は禁止ということも明言していた。

 筆者が一般公開日で訪れたのは、最終日の18日のみ。会場の面積規模は以前から比べると7割程度ではあったが、会場内に多くの来場者がいるであろうお昼時の時間帯でも、確かに人は多くところどころで集まっている箇所もあったが、移動で詰まるような極端な混雑は感じられなかった。かつて通路に人があふれ、行き交うだけでも一苦労だったという状況を知っている身からすると、余裕があると感じられるものとなっていた。

 そんななかでも、各社が設けた新作ゲームの試遊については、希望が殺到。対応は各社によって異なるが、早い段階で整理券の配布を終了するブースや、待機列の規制、2時間程度の待ち時間となる場面も見受けられた。また大手ゲームメーカーだけではなく、インディーゲームエリアも終始人だかりができる状況となっていた。

 VR関連も盛況。PlayStation VR2の試遊機会となっていたカプコンブースでは、早期に整理券の配布が終了。初めて単独ブースを出展したMetaの「Meta Quest 2」も、すでにデバイスの発売から時間が経過しているものの、試遊には200分を超える待ち時間が発生。中国のVRメーカーであるPicoのブースにも多くの体験希望者が集まっていた。

 主催者のイベントステージは設けられず、大手ゲームメーカーのブース内ステージも設けなかったところが多かったなか、一部のブースではタレントやインフルエンサー、プロゲーマーやバーチャルタレントなどが登壇するイベントも行われ、人が集まる光景も見受けられた。

 東京ゲームショウは、これまで一般公開日も含めて長きにわたり取材してきたが、3年ぶりかつ新型コロナの対策が求められるなかでの大型イベントは初だ。来場者数の規制もあり、数字としてはコロナ禍前よりも来場者数が減ったものの、想像していたよりも来場していた、というのが率直な印象だ。そして、変わったところと変わらなかったところはあれど、来場者の熱量を感じられる場面や、ゲームのプレイにおける真剣な表情やフォトスポットで楽しんでいる様子などを見ていると、「こういう光景が見たかった」と、取材する側としてもモチベーションがあがるものと思えた次第だ。

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