「有効性とメリット」を伝え 新規顧客 を獲得するリステリン:「わかりやすい方法でバリュープロポジションを提示する」

DIGIDAY

リステリン(Listerine)は、現在マウスウォッシュを使っていない人に彼らのプロダクトを使ってもらうための、最新のマーケティングキャンペーンをスタートさせようとしている。親会社のジョンソン・アンド・ジョンソン(Johnson&Johnson)傘下の同社は、広告費の60%をFacebookとインスタグラムを中心としたデジタル広告、そしてOOHに費やしている。

このキャンペーンでは、デジタルに焦点を当て広告を展開するだけでなく、小売業者のプロモーションやショッパーエンゲージメントにも活用されている。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン・コンシューマー・ヘルス(Johnson & Johnson Consumer Health)は製品の有効性を示すために、350人以上の歯肉炎患者を対象に2つの長期試験を実施しており、そこから得られた新しい臨床データも紹介した。同社はこのデータを最新の広告で宣伝しているのだ。

「新たにデータによって裏付けされたプロダクトの有効性のおかげで、リステリンはオーラルケアの新たな基準を設定することができた。このことが、消費者との有意義な関わりを可能にしてくれている。人々の日常の流れのなかに、オーラルケアのルーチンに、新しくリステリンを加えてもらうことができる」とリステリンのオーラルケアブランド、コマーシャルディレクターのカムラン・シャザド氏は言った。

「リステリンの重要性を認識してもらう」

同社の広告キャンペーンの調査では、歯垢や歯肉炎の軽減に役立つだけでなく、マウスウォッシュが口腔ケアにおける必須要素であることも示されている。テレビコマーシャルは年末まで放送される予定だ。本キャンペーンはエージェンシーのドーナー(Doner Advertising)が展開し、ハンター・パブリック・リレーションズ(Hunter Public Relations)と同社のメディアエージェンシーであるJ3メディア(J3 media)からも支援を受けた。

「この優れたプラーク(をリステリンが減少させてくれるという)メッセージは、CVS、ウォルグリーンズ(Walgreens)、ライトエイド(Rite-Aid)といったドラッグストア、および食品小売業者で、棚、店内看板、店内キオスク、または特設の陳列パレットで展開されると同時に、小売業者のWebサイト上でも展開される」とシャザド氏はキャンペーンの屋外の要素について語った。

リステリンは当初、主要な消費者をターゲットとした正確な広告を可能にするため、ソーシャルメディア広告ではFacebookとInstagramに焦点を当てていた。今秋に予定されているローンチの第2段階では、TikTokやピンタレスト(Pinterest)などのソーシャルチャンネルへの拡大を計画している。「消費者に新しい科学の仕組みと、優れた歯垢減少効果を認識してもらい、彼らのオーラルケアのルーチンにリステリンを加えることの重要性を認識してもらうことが我々の希望だ」とシャザド氏は言う。

同社の前回のキャンペーンでは、ラマダン期間中に良好な口腔衛生を保つことの利点を強調した3本の短編映画シリーズが公開された。しかし今回のキャンペーンはそれとは異っている。とはいえ、ブランドの全体的な戦略は変わっていないとシャザド氏は指摘する。「リステリンの効果とメリットに引き続き焦点を当てているため、当社の戦略は前回のキャンペーンから変わっていない」。

2つの「必須アイテム」を浮き彫りに

同氏は全体的な予算の詳細を明らかにしていないため、リステリンの広告予算がこのキャンペーンにどれだけ割り当てられているかは不明だ。カンター(Kantar)のデータによると、同社はこれまでに2300万ドル以上を広告に費やしている。シャザド氏によると、この広告スポットの総広告費の60%がデジタルに費やされ、その半分はソーシャルメディア、残りの半分はディスプレイ広告に費やされたと言う。同氏は、前回のキャンペーンでの広告費とデジタル広告費の内訳についてはコメントを避けた。

新型コロナウイルスのパンデミック後、リステリンを含めた多くのブランドが屋外広告を展開した。環境に優しい手指消毒剤ブランドのシミー(Shimmy)も、ジレット・スタジアム(NFLチーム、ニューイングランド・ペイトリオッツの本拠地)にディスペンサーを提供した。

「このキャンペーンは、新型コロナウイルス後の今日の世界において極めて重要な2つの『必須アイテム』を浮き彫りにしたものだ」と、ロサンゼルスに拠点を置くクリエイティヴスタジオ、コンテンド(Contend)の創業者でCEOのスティーヴン・アマト氏は言う。

「非常に有意義かつわかりやすい方法でバリュープロポジションを提示している。人々に注意を払ってもらい、信頼を得ることのプロセスにおいて有意義性は実現する。このキャンペーンは「菌を除く」ことという人々が抱える普遍的な悩みに応えてくれる。

[原文:Listerine touts ‘efficacy and benefits’ to woo new consumers with digital, OOH ads

Julian Cannon(翻訳:塚本 紺、編集:分島翔平)

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