敗北につながるプレーをしたクリケット選手の記事編集をめぐりインド政府がWikipedia担当者を呼び出し

GIGAZINE
2022年09月06日 12時00分
メモ



クリケットの大会・アジアカップ2022スーパー4ステージのインド対パキスタンの試合で、敗北につながる落球をした選手のWikipediaの記事が荒らされ「分離主義者である」と書き込まれたことについて、IT担当大臣が「この種の誤情報は看過できない」として、説明を求めてWikipediaの担当者を呼び出したことが報じられています。

India summons Wikipedia officials over edits to cricketer’s page | TechCrunch
https://techcrunch.com/2022/09/05/india-summons-wikipedia-officials-over-edits-to-cricketers-page/


‘Can’t permit this type of misinformation’: Union Minister on distortion of Arshdeep Singh’s Wikipedia page | India News,The Indian Express
https://indianexpress.com/article/india/arshdeep-singh-wikipedia-page-vandalism-8132385/

アラブ首長国連邦で開催されている「アジアカップ2022」は、まずは予選ラウンドがインド、パキスタン、香港のグループAとスリランカ、アフガニスタン、バングラデシュのグループBに分かれて行われ、グループAはインドとパキスタン、グループBはアフガニスタンとスリランカが勝ち抜けました。

続く「スーパー4ステージ」は4チーム総当たりで、上位2チームが決勝に進出します。ドバイで2022年9月4日に行われたインド対パキスタンの試合は熱戦となり、5点差でパキスタンが勝利しました。

Full Scorecard of India vs Pakistan 8th Match, Super Four 2022 – Score Report | ESPNcricinfo.com
https://www.espncricinfo.com/series/asia-cup-2022-1327237/india-vs-pakistan-8th-match-super-four-1327276/full-scorecard

しかし、この試合で落球してしまったアルシディープ・シン選手のWikipediaの記事が荒らされる事態が発生。「シン選手はカリスタン(一部の分離主義者が独立を求める『シーク教徒の母国』)の代表として選ばれた」という記載がなされたことから、IT担当大臣のラジーブ・チャンドラセカール氏は「インドで活動するいかなる企業が関与しているものであれ、このような誤報や、ユーザーを扇動するような意図的な取り組みを看過することはできません。政府が求める『安全で信頼できるインターネット』に反するものです」と強い懸念を表明。行為の背後に一部のパキスタンの人々が関与し、南アジア市場の平和を破壊しようとしていることを示唆したとのこと。


シン選手の記事はすでに修正されており、問題の部分は除去されています。

きっかけとなった落球はコレ。「難しい打球がキャッチされることもあれば、簡単な打球を取り損ねることもあります」とフォローする声がある一方、「わざと落としているようです。国際的な選手がこんな単純なキャッチを落とすものでしょうか」と非難する人もいます。


この一件で、IT省は説明を求めて、Wikipediaの担当者を呼び出したとのこと。インドでは2021年にIT規則が改正され、仲介サービスを提供する業者に対する監視が厳しくなっており、コンプライアンスや苦情処理を担当する代表者を置いて、詳細を政府を共有することが求められています。Google、Meta、LinkedIn、Telegramなどは規則に全面的あるいは一部的に従いつつ、規則の緩和を求めているとのことです。

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