キッカーズUKの新学期に向けた Roblox 戦略:ブランドがいま注力すべきは「体験」

DIGIDAY

ファッションとフットウェアのブランド、キッカーズUK(Kickers UK)は、8月にゲーム開発会社デュービット(Dubit)と共同で、Roblox(ロブロックス)のバックトゥスクール・キャンペーンをローンチした。1000万人以上のプレイヤーが参加して850万回のトライオンが行われた。

ファッションとフットウェアのブランド、キッカーズUK(Kickers UK)は、8月にゲーム開発会社デュービット(Dubit)と共同で、Roblox(ロブロックス)のバックトゥスクール・キャンペーンをローンチした。デュービットのファッションフェイマス(Fashion Famous)とシューシミュレーター(Shoe Simulator)というゲームを活用したこのキャンペーンは、「新学期」と「音楽フェスティバル」というふたつのテーマを中心に、ブランドの最大の売上月に合わせて実施されたもので、1000万人以上のプレイヤーが参加して850万回のトライオンが行われた。

デュービットはキッカーズと協力し、リサーチ、さまざまなゲームの事例、平均的なユーザーや統計に関するデータなどを収集しているが、その詳細については明かしていない。デュービットは同プラットフォーム上で人気のクリエイティブなゲームのひとつ、ファッションフェイマスにフットウェアの要素がないことに気づき、キッカーズにその空白を埋める機会を提供した。

不況のなかでブランドが注力すべきは「体験」

デュービットのチーフコマーシャルオフィサーであるアンドリュー・ドウスワイト氏は、両ゲームに新しいシューズの機能を追加するという共同の戦略は、ゲーム内およびDiscord上の若いプレーヤーから共感を得たと述べている。「ファッションスタイルだけでなく、ゲーム内で初めてフットウェアを紹介する存在としてキッカーズが参入し、実際にゲームに加わることができたのはすばらしいことだ」と彼は言う。「これはRobloxがやろうとしていること、つまりファッションをこのプラットフォーム上で次のレベルに持っていくということとまさに符号している」。同ブランドは今後数カ月で、10代前半の優良顧客が関与できるような体験に焦点を当て、ゲーミングカテゴリーをより広く検討していく計画だ。

このパートナーシップの一環として、プレイヤーはキッカーズのバーチャルイベントにテレポートすることも可能となっていた。さらにこのキャンペーンでは、Robloxのインフルエンサーであるルビー・ゲームズ氏(YouTubeの登録者数120万人)とのパートナーシップや、デュービットのメタバースゲーミングリーグ(Metaverse Gaming League)を通じたeスポーツイベントのライブストリーミングも目玉となっている。ライブストリームでは、キッカーズの物理的なシューズやゲーム内通貨である50万Robux(5000ドル相当、約69万円)のシェアといった賞品が追加で提供された。

テイラー氏によると、Robloxでのアクティベーションは、不況が拡大しつつあり、生活費の上昇によって売上が落ち込みつつある状況で、ブランドは体験に力を入れるべきだというタイミングで行われている。「マーケティングの観点からは、いままさしく本当に価値があるのは体験、特にRobloxのようなプラットフォームでの体験だ」と彼女は言う。「このような時期には、ブランドにとってより多くの体験と子どもたちが楽しむためのちょっとした気晴らしが求められている」。

[原文:Inside Kickers UK’s Roblox strategy for back-to-school]

ZOFIA ZWIEGLINSKA(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)


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