スーパーのバイヤーが強く推す蕎麦の実力は…【家そば放浪記】第54束:サミットストアで買った、北舘製麺『石臼挽きそば 太切り』税込365円(1人前182円)

ロケットニュース24

このところ、スーパーの乾麺コーナーに行くと、誰かと会話している気分になる(幻聴ではない)。その相手は、この棚の商品群を決めた人物、すなわち「スーパーのバイヤー」だ。野球の打順や、サッカーのスターティングメンバーなどを見て、監督の意図を汲み取るような感覚に近い。

そんな棚も、たまにしゃべる。それこそが “おすすめ” 的なPOP広告であり、今回の場合だと『バイヤーこだわりの逸品』がそれにあたる。

そこにはこうある。


「石臼でそばを挽いたことで、そば本来の風味がより多く感じられます。」


言葉は極めてシンプルであるが、そんなPOPと価格表、そしてド迫力の「面出し3列」での陳列から、強く強く推しているのが見てとれる。

人はいないが、「どうぞ」と聞こえる……。人はいないが、「これが私の推す蕎麦だ!」と聞こえる!!(幻聴ではない)。そこまで推すなら、食わねばなるまい。


デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……


6分ゆでたら……


ハイ完成。


して、そのお味は──


実は茹(ゆ)でている時から「スゴイな……」と思っていた。カクカクした形状の蕎麦が、熱湯の中で踊りまくっている。俺は直角! そんな声が聞こえてきそうな頑固な形状。その形状は茹で上がったあとも維持しており、口に入れるや「カクカク」とした食感がスゴイ。


私が真っ先に感じたのは「頑固な蕎麦だな〜」ということ。こうと決めたらテコでも動かぬ頑固さが感じられる形状、食感、そして味。この頑固さ、けっこう私は好きである。

「家そば」か「外そば」かでいえば当然、外。“頑固な蕎麦屋” に来てしまった感がある。もしも人んちに遊びに行って、「お蕎麦でも食べる?」とこの蕎麦が出てきたら「スゲエ」となると思う。よい意味で「こんな蕎麦が家で出てくるの?」となるみたいな。


“冷” でこれなら、“温” ならどう感じることだろう。ビックリする、間違いなく。いずれにしても、できるだけシンプルに味わいたい蕎麦だ。温なら「かけ」、もしくは「きつね」くらいがちょうどよいのではないか。バイヤーこだわりの逸品は、本当に「こだわりの逸品」だった。


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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