「観光スポット」になった韓国旧大統領府・青瓦台 1日2万人超が来場…記者が体感した現地の雰囲気

J-CASTニュース

   コロナ禍で韓国への観光旅行が難しくなっている間に、ソウルに新たな観光スポットがお目見えしている。約70年間にわたって、大統領府として韓国の政治の舞台になってきた青瓦台(チョンワデ、せいがだい)だ。

   2022年5月に就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が、青瓦台は「帝王的権力の象徴」だとして大統領府を南に5キロほど離れた龍山(ヨンサン)に移転。就任初日に青瓦台を市民に開放したためだ。日本人観光客は8月限定で韓国に「ビザなし」で渡航が可能。8月下旬に記者が訪れた際も青瓦台は多くの市民でにぎわっていたが、外国人を見かけることはできなかった。9月以降もビザなしが継続されれば、日本人にとっても有力なソウル観光の候補になりそうだ。

  • 青瓦台の本館。セキュリティーチェックなしで中に入ることができる

    青瓦台の本館。セキュリティーチェックなしで中に入ることができる

  • 青瓦台は多くの来場者でにぎわう。青々とした芝生が広がっている

    青瓦台は多くの来場者でにぎわう。青々とした芝生が広がっている

  • 本館ロビーの階段は、大統領がテレビ演説を行う場所としても知られる

    本館ロビーの階段は、大統領がテレビ演説を行う場所としても知られる

  • 本館の執務室では多くの人が記念撮影していた

    本館の執務室では多くの人が記念撮影していた

  • 本館前の広場から眺めたソウル市内

    本館前の広場から眺めたソウル市内

  • 大統領と家族の自宅にあたる官邸にも多くの人が訪れている

    大統領と家族の自宅にあたる官邸にも多くの人が訪れている

  • 山道からは鉄条網も見える

    山道からは鉄条網も見える

  • 「春秋館」の記者会見場も公開されている。記念撮影コーナーもある。

    「春秋館」の記者会見場も公開されている。記念撮影コーナーもある。

  • 迎賓館、多くの賓客をここで迎えた

    迎賓館、多くの賓客をここで迎えた

  • 青瓦台の案内図。現時点で9つの施設が公開されている

    青瓦台の案内図。現時点で9つの施設が公開されている

外国人は予約なしで観覧できる

   「青瓦台」は屋根に鮮やかな青い瓦を使用していることが由来。韓国メディアでは「青」と略されることがあるほか、米国のホワイトハウスになぞらえて「ブルーハウス」と呼ばれることもある。

   青瓦台はソウル北部の北岳山(プガクサン)のふもと、朝鮮王朝時代の王宮、景福宮(キョンボックン)の北側にある。日本統治時代に朝鮮総督府の官邸があった場所だ。1948年に韓国政府が樹立され、初代の李承晩(イ・スンマン)大統領が大統領府としての利用を始めた。当時の名称は景武台(キョンムデ、けいぶだい)で、「青瓦台」になったのは第4代・尹?善(ユン・ボソン)政権下の1960年だった。

   観覧には原則として予約が必要だが、65歳以上の人や外国人は1日2回、500人ずつ予約なしの観覧も受け付ける。記者が現地を訪れた8月20日、9時の入場開始の30分ほど前から多くの人が列を作ったが、英語や日本語を話す外国人の姿は見当たらなかった。まだまだ外国人観光客にとっては「穴場」だと言えそうだ。

   敷地面積は約25ヘクタール。東京ドーム5個分、万博記念公園よりも少し狭いぐらいの大きさで、大規模な公園を散策するような感覚だ。現時点では執務室などがある本館、大統領と家族の自宅にあたる官邸(公邸)、迎賓館など9つの建物や施設が公開されている。

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