18年の時を経てついにMetaがFacebookのアカウントを削除されたユーザーをサポートするカスタマーサービス部門の設立へ

GIGAZINE



Facebookではユーザーのアカウントや投稿が運営の判断で削除されたり凍結されたりすることがあります。しかし、思い当たる理由がないのに削除されてしまっても、Facebookへの有人対応窓口がなかったためにサポートを受けることができませんでした。アメリカ経済紙のBloombergが、Facebookを運営するMetaがFacebook創設から18年を経てようやく「ユーザー問い合わせ用のカスタマーサービス部門」の創設に取り組んでいると報じています。

Facebook ($META) Is Building a Customer-Service Group for Content Complaints – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-08-25/facebook-meta-is-building-a-customer-service-group-for-content-complaints


After 18 years, Meta’s finally building Facebook a customer service division – The Verge
https://www.theverge.com/2022/8/25/23321884/meta-customer-support-service-oversight-board

これまでFacebookのアカウントに問題が発生した時に問い合わせるための窓口となるメールアドレスや電話番号がありませんでした。MetaはFacebookやInstagramなどに投稿されたアカウントやコンテンツの適性判断をアルゴリズムで自動化しているため、近年は特にアカウントについての問い合わせが増えているとのこと。

一般ユーザーだけではなく、中小企業の広告主もアカウントがロックされたり停止されたりハッキングされたりしても、公式による救済措置を求めることができませんでした。また、Facebookだけではなく、InstagramやWhatsApp、Messengerなどのソーシャルメディアアプリでも同様の問題が存在しています。

ユーザーの中には、Metaの従業員やMetaとつながりがあるジャーナリストなどに直接メッセージを送り、対応を依頼するケースもあるそうです。また、過去には「ログインにFacebookアカウントが必要なOculusのカスタマーサポートを通じてFacebookアカウントを回復する」という裏技を使うユーザーも登場しました。

問い合わせ窓口が存在しないFacebookで有人サポートを受ける裏技とは? – GIGAZINE


Bloombergによれば、2020年にFacebook(現在のMeta)が設立した独立監査機関である監督委員会から勧告を受けたことで、カスタマーサポート部門創設の優先度が高く設定されているそうです。監督委員会は、Facebookユーザーから100万件以上の訴えが寄せられていて、その多くがアカウントサポートに関するものだと報告しています。

こうしたユーザーからの訴えを受けて、Metaは2021年にライブチャットサポートプログラムを試験的に導入。英語圏のユーザーのアカウントが凍結されたり新機能の使い方がわからなかったりした場合に、Metaの従業員に問い合わせる方法を提供しました。

Metaのガバナンス担当ヴァイスプレジデントであるブレント・ハリス氏は「コンテンツが削除された理由やアカウントが削除された理由について、どのようにケアやカスタマーサービスを提供し、ユーザーに対応するのでしょうか。私たちはMetaのカスタマーサービス向上に多くの時間をかけています」とコメントしています。

ただし、カスタマーサポート部門を創設する取り組みは記事作成時点で初期段階とのことで、ハリス氏はユーザーからの問い合わせを受けるための具体的な対策や体制については明らかにしていません。

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