巨人に元気がない。2022年8月21日の阪神戦(東京ドーム)で1-6と敗れて今季初の6連敗。DeNA、阪神に2カード連続同一カード3連敗を喫し、借金は今季ワーストタイの7に。最下位・中日が1.5ゲーム差に迫ってきた。
「チーム再建は一朝一夕でできるものではない」
「投打に元気がなく、リードされる展開になると反発力がない。まるで消化試合のような雰囲気です。逆転優勝は絶望的ですが、まだCS進出の可能性がある。巨人ファンのためにも意地を見せてほしいのですが、これから先の展望を考えるとプラス材料が少ない。最下位に転落しても不思議ではありません」(スポーツ紙デスク)
阪神3連戦で計2得点。6連敗中はすべて3得点以下と打線に活気がない。3番・丸佳浩、4番・中田翔の奮闘が目立つが、その他の選手は精彩を欠いている。腰痛で戦線離脱していた主将・坂本勇人が8月16日のDeNA戦(横浜)から復帰したが、19打数2安打で打率.105、0本塁打と本来の状態に程遠い。20日の阪神戦(東京ドーム)はスタメンから外れた。前半戦に大活躍を見せ、球宴に出場した新外国人・ウォーカーも打撃不振で今月19日にファーム降格した。
投手陣はプロ4年目で初の2ケタ勝利に到達した戸郷翔征が新たなエースとなり、山崎伊織、堀田賢慎、直江大輔と若手の成長株たちがメキメキと力をつけている。絶対的エースだった菅野智之は6勝6敗、防御率3.61と全盛期を越えた感があるが、先発陣は楽しみな素材が多い。だが、救援陣が依然として不安定なため試合終盤の接戦は不安がたちこめる。
「チーム再建は一朝一夕でできるものではない。我慢して若手を起用する時期も必要です。FAで即戦力を獲得して勝てる時代ではない。1、2年後にチームをどう進化させるか。例えば、坂本勇人が欠場した阪神戦にユーティリティープレーヤーの若林晃弘を遊撃のスタメンで先発起用しましたが、それでは未来を感じない。中山礼都や増田陸など金の卵たちを積極的に起用してほしい。その結果、チームが勝てなくても納得するファンは少なくないと思います」(スポーツ紙記者)
残り29試合。原ジャイアンツはどのような戦いぶりを見せてくれるか。
(中町顕吾)