ヤクルト容器でシャンデリアを作る(デジタルリマスター)

デイリーポータルZ

夏休みももう終盤。ヤクルトの出番だ。

いや、我々大人にはそんなことあまり関係ないわけだが、学生時代の名残りで、どうもこの時期になると、ドーンと何かやり残したことがあるような気がする。

ディズニーシーか?ビーチでデートか?浴衣で花火?いや、「宿題」である。30半ばにして、未だに「今頃はあれだな、『夏休みの友』の空欄を数日ででっちあげてたな」とかぼんやり思う。

さて最大のピンチといえば、「夏休みの工作」だ。私もよくその題材に頭をかかえ、夏休みが終わったあとに作り始めたりしたものだ。

あの頃を思い出し、今や毎週の企画をひねり出すのに頭をかかえている私としては、王道である「ヤクルト工作」をここで引っ張り出したい。でも大人の私が作るのは「シャンデリア」。大人なんだからゴージャスにいこうではないか。

2006年8月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

ヤクルト駆け込み需要

毎年この時期になると、現在のガソリン並に買占め騒動が持ち上がるといわれる、ヤクルト。私も今回、3店舗ほどまわって7パック買ってきた(買占め、ほどでもないな・・・)。3店舗、というのは、1店舗でどばっと買うと、とっても恥ずかしいからだ。

さて、1日1本を守って行きたい私としては、一気に中身を空けるのははばかられるので、一旦別の入れ物に移し替えて、空き容器を量産していきたい。ジャジャーッ。

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5個入り×7パック=35個。意外と大変だ。
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これから毎朝の楽しみに。でも見た目でいやんなる。

いつもながらのハンズ師匠

さて、シャンデリアを作るにあたり頭を悩ますのは、その電源・配線だ。どれをどうつないでどう光らせればいいか、大人なんだけど全くもってわからないので、頭空っぽのままふらふらと東急ハンズへ向かう。

ハンズの方も、仕事とはいえ、ほぼ場当たり的に質問をぶつけてくる私のような者に応対するのは大変だろう。心から同情するが、そんな私をこれまたいつものホスピタリティ、莫大な知識で迎えてくれるのである。心から尊敬申し上げる。

このときも、「ヤクルトで・・・ねぇ」といぶかりながら「あの赤い印刷はどうするの?消すならシンナーじゃ本体ごと溶けちゃう」とか「僕も毎朝飲んでるけど、あれは薄いから熱に弱いね・・・」など、こちらの立場になって一緒に考えてくださったのだった。

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そして購入したのが5個口ソケット、10W電球。割と普通。

もっと複雑な配線とかを自分でしなければならんかと覚悟していたのだが、「この10Wのでこのソケットとなると、買ったほうが早いし、自作では配線は無理。僕もできない」と師匠がおっしゃる。なので大手を振って、アリモノを買ってきた。さあ、あとはヤクルトをつないでいくだけだ!

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ヤクルト工作 なめてた

今度から工作はどんな小さいものでも設計図を書こう。そう決心した。すごく今更だけど。

頭の中に完成図はあっても、絶対にその通りには完成しないのだ。そして想像よりもべらぼうに時間がかかるのだった。今回もこれだけの成果物のために、どれだけ試行錯誤したか。

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ケツに穴を開けるのでも一苦労。
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楊枝に糸をくくりつけ、穴に通す、それでまたも ちまちまと一苦労。

熱を持った電球をヤクルト容器に近づけないようにしたい。少なくとも3cmくらいは電球から離したい、というわけでまたこれがやっかいな作業なわけです。

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糸で間を空けてつるします。
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そのため、芯になる針金が足りなくなり、3連とか4連にできなくなりました、あーあ。

ごめん、小学生の私。君は20数年経っても、あまり進歩ないみたい。だからまあ、ほどほどにがんばれや。

と言いたいくらい、途中でゴミに見えてきてゴミに見えてきて投げ出しそうになったものが、スイッチを入れるとそれなりの輝きを見せたのだ。

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あくまでそれなりですが。
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上から。電球1個で済んじゃった。

当初、ヤクルトに銀紙を巻いて輝かす、とか、色セロファンを貼って・・・ホログラフィフィルムはどう?・・・とか考えていたのだが、ヤクルトはヤクルトだとわかったほうが夏休み工作らしいと思い返し、むき出しのまま完成としてみた。同じく宿題に追われるお子さんを持つ保護者の方、ひとついかがですか。これをたたき台に。

懐かしくももの悲しい焦燥感、味わわなくていいノスタルジーを味わえたところで、私の夏も終わりです。

 

 

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