ドミノ・ピザが本場イタリアから撤退。コロナ禍の宅配競争に破れる

GIZMODO

一応、7年間頑張りました。

ピッツァが生まれた国イタリアから、アメリカのチェーン店ドミノ・ピザが撤退してしまいました。イタリアでちょっかいを出してはイケないものといえば、彼らの郷土料理です。あちらのピッツァの代表は、トロりと溶けたモッツァレラチーズが乗った薄くてパリっとしたマルゲリータ。対してアメリカのドミノは、端っこの耳(クラスト)がふっくらしており、イタリアン風味のハーブやソース、それに刻みチーズが溶けて、切り離すと伸びる姿がたまりません。

コロナが落ち着いて人々が外食するように

ブルームバーグによりますと、何年もの間イタリアで居場所を探そうと頑張ってきたドミノ・ピザですが、現地で支店を運営するePizza S.p.A.が公式に撤退を表明した、とのこと。2021年の第4四半期の報告書には、こう記されていたと報じられています。

われわれはコロナ禍の収束を受けて外食をするようになった消費者への、チェーン運営企業と家族経営店による宅配の競争レベル激化が撤退の原因と考えています

ドミノ・ピザは2015年、Alessandro Lazzaroni氏が運営するフランチャイズ加盟店として、ミラノで第1号店がデビューしました。当時Lazzaroni氏は、abc NEWSに「イタリアのドミノはアメリカ風ピッツァに捻りを加え、もっとプロシュット(生ハム)のようにイタリア寄りの食材を現地調達する」と語っていました。イタリア国内に合計880店舗を作る計画のうち、29店舗まではできていたのですが…この実験は大失敗に終わったワケです。この件について、ドミノは米Gizmodoからのコメント要請に応えていません。

米国人が見ても「やっぱりね」

米GizmodoのKevin Hurler記者はニュージャージー州在住ですが、数ある地元のピザ屋ではなく、時折ドミノ・ピザを注文するのはやぶさかでないとのこと。どこにでも新しいチェーンのピザ屋がオープンする余裕はある、と自由な発想を持つHurler記者でも、さすがにイタリアでドミノが潰れる理由は理解できると綴っています。

日本は37年かけて900店舗

ちなみに日本では、2022年3月に900店舗を達成したとのこと。イタリアの目標を超えていますが、1985年からの創業なのでかなり頑張った結果だと思います。ドミノ・ピザは常にお得なキャンペーンを行っており、和洋折衷のいろんな具材やトッピングが選べて、耳の部分もカリカリだったりチーズ入りだったり、ミルフィーユのサクサクなんて最高ですよね。イタリアは残念でしたが、日本ではこのままチーズのように延び続けてほしいと思います。

Source: Bloomberg, abc NEWS, Domino’s

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