動画
2022年7月8日に、演説中の安倍晋三元首相が銃撃されて負傷し、死去する事件が発生しました。この際に、容疑者が使用した手製の銃を再現し試射している様子を収めたムービーが公開されています。
Testing the Pipe Gun That Killed the Japanese Prime Minister – Brandon Herrera Reupload – YouTube
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安倍晋三元首相の殺害に使用された銃を再現する動画を作成したのは、YouTuberのBrandon Herrera氏。告知の際に「削除される前に見てください」と述べているとおり、同氏がアップロードしたオリジナルの動画はYouTubeの規約違反として削除されています。その代わり、同様のムービーがYouTubeに転載されているほか、ロシアのSNSであるVKontakteなどにも転載されています。
ムービーを再生して最初に表示されるのが、絶対にまねをしないでほしいとの警告です。
登場したHerrera氏は、「これはDIYビデオではないので、再現しようとしないでください」と繰り返し注意を呼びかけました。
さっそく銃の作成に入ったHerrera氏は、まずAmazonで材料を買い集めました。かかった費用はたった250ドル(約3万3000円)未満。
基本的な材料は、銃身となるチューブ2本とチューブの一端をふさぐためのキャップ2個、フレームとなる木製のボード、それらを固定するホース締め金と絶縁テープです。
次に考える必要があるのが、何を撃つかです。通常の銃は弾薬か実包を使いますが、今回再現するパイプ銃では黒色火薬に電気的に点火するので、電気を使った信頼性の高い火薬の点火方法を探る必要があります。
Herrera氏はまず、グリル用の点火装置を試しましたが失敗。
試行錯誤したHerrera氏がたどり着いたのは、電球と同じ原理の点火器です。
見事に着火しました。
続いて火薬を調達します。用意したのはスーパーでも買える粉炭と硝石、つまり硝酸カリウム、そして少量の有機硫黄です。
まず、材料を混ぜ合わせます。
できあがったら、試しに着火してみます。
うまく燃焼しました。
火薬とその点火方法がそろったので、次はチューブに火薬を詰めて実際に点火できるかのテストです。
これも成功。
発射する弾丸には、ボールベアリング用の金属球を採用しました。
銃身部分のテストが済んだので、実際に銃を作っていきます。まずは、木製のフレームと銃把を作成。
次に、銃身となるパイプをセットして固定します。
これでほぼ完成です。
仕上げにテープを巻いたパイプ銃の見た目について、Herrera氏は「少しはマシに見えますが、マシといってもかなりひどい」とコメントしました。
さっそく試射してみます。
その前に、Herrera氏は改めて「もう18回くらいは言っていますが、これを家でやろうとしないでください」と念を押しました。
まず銃身に火薬とボールベアリングを装てん。
次に、テーブルに銃を固定します。
銃を固定したのは、安全を考慮してリモートで点火するためです。
Herrera氏が実際に点火してみたところ、発射どころか銃が大爆発を起こしてしまいました。
「ご家庭ではこんなことをするなと言ったのを覚えてますか?これが理由です」とHerrera氏。
爆発の原因は、火薬の量が多すぎたことのようです。
標的として銃口の前に置いておいたボトルはズタズタになっていました。
銃身をふさぐキャップが片方なくなっています。これでは、ターゲットどころか撃った人もただでは済みません。
第2回目の発射ではやり方を少し変えてみます。前回火薬の量が多すぎたのは、点火器まで火薬を満たす必要があったからでした。
そこで今回は、ペーパータオルを多めに詰めてスペースを稼いだ上で、少なめに火薬を詰めてみます。
火薬と弾丸を装てんして、再チャレンジします。2連装の銃身のうち片方は吹き飛んでしまったので、今回は片方だけでテストする模様です。
点火。ひとまず大爆発は免れました。
しかし、射撃の様子を高速カメラで見て見ると、銃身が抜けて吹き飛んでいました。
行方不明になったパーツは、はるか後方で発見されました。
アクシデントがあったにもかかわらず、標的にしていた缶は半分に引きちぎられています。
試射は2回とも少し締まらない結果でしたが、Herrera氏は手製の銃を再現してみた感想として「このパイプ銃はまだ完成品ではないと言えます。とはいえ、もう少し調整すれば、とんでもなく粗雑なつくりのものでも目的を果たすことは可能だということが、容易に想像できるのではないでしょうか」と述べました。
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