「フューチャーカード」で サステナブル なショッピングが可能に:カード保有者に6%キャッシュバック

DIGIDAY

フューチャーカードのチャージカードがデビューを果たしたのは、2021年11月。このカードは、持続可能性を重視したブランドの商品を購入すると特典がもらえるという新しいサービスで、対象となるブランドは、環境再生型農業や循環型サプライチェーンを導入したり、環境に悪影響の少ない原材料を使用したりする企業だ。

フューチャーカードのチャージカードがデビューを果たしたのは、2021年11月。このカードは、持続可能性を重視したブランドの商品を購入すると特典がもらえるという新しいサービスで、対象となるブランドは、環境再生型農業や循環型サプライチェーンを導入したり、環境に悪影響の少ない原材料を使用したりする企業だ。このサービスの仕組みは、買い物客がフューチャーカードの提携先であるサステナブルなブランドやサービス会社で料金を支払うときに、このカードを利用すると、カード保有者に6%がキャッシュバックされる というもの。そのうえ、チェイスサファイアカードのように、そのほかの買い物もすべて1%がキャッシュバックされる。

フューチャーカードの親会社であるフューチャーでは、カーボンフットプリントが通常の商品やサービスよりも大幅に低いものを購入する場合、その買い物はグリーンであると定めている。

フューチャーカードの6%キャッシュバックは現在、リフォーメーション(Reformation)やフォーデイズ(For Days)などのファッション系パートナーリテーラーをはじめ、2万社を超えるリサイクルショップやオンラインショップで適用されている。リーバイス・セカンドハンド(Levi’s SecondHand)やパタゴニア(Patagonia)のウォーン・ウェア(Worn Wear)、ザ・ノース・フェイス(The North Face)のリニュード(Renewed) 、ルルレモン・ライク・ニュー(lululemon Like New)で商品を購入した場合、買い物客は6%のキャッシュバックを受け取ることができる。パートナー企業にはそのほかにも、レント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)やスレッドアップ(thredUp)、REIグッド&ユーズド(REI Good & Used) 、ポッシュマーク(Poshmark)のような中古品を扱うブランドがある。

フューチャーは、SNSのチャネルを駆使して、高価格帯のキャッシュバックキャンペーンを推進している。また、カード保有者数の増加にあわせて、マーケティングにもさらに力を入れる予定だ。フューチャーカードはビザ(Visa)カードの一種で、ユーザー数は全米で2万人におよぶ 。

「現在、新しいファッションブランドの発掘と、既存のファッションブランドどの提携に力を入れている。 循環型の商品やサービスの提供に加え、カーボンフットプリントを減らしながら、特典も得られるショッピング体験を買い物客に与えてくれるブランドと取引をしたい」と共同創業者のジーン=ルイス・ウォーンホルツ氏は話す。フューチャーカードはこれまでにないタイプのカードである。というのも、通常、キャッシュバックのサービスが持続可能性と組み合わせて論じられることはないからだ。しかし、投資家がこの2つの特徴の組み合わせに関心を示し、金融分野にはビジネスチャンスが生まれている。

フューチャーがフューチャーカードの事業に着手した当初、当事者ですら、ルルレモンやリーバイスのような馴染みのブランドの多くが自社の中古品を直接販売しているとは知らなかった。「とにかく品質が高い。それに、半値で購入できる場合もある」とウォーンホルツ氏。特にこれだけインフレが進むと、誰でも植樹やカーボンオフセットにお金を払えるわけではないと言う。「私たちは、米国の一般家庭が直面している現実と、カーボンフットプリントの削減を組み合わせようと考えた」。

フォーデイズ(For Days)でマーケティングを統括するメレディス・ミルチャンダニ氏は、消費に対する顧客の考え方を変える必要があり、フューチャーカードならそれが可能だと話す。「私たちがいま積極的に取り組んでいるのは、お客様にいかにスムーズに循環型消費を体験してもらうか、だ。循環型なら衣服の大量廃棄も大幅に削減できるだろう」。

実際、フォーデイズのビジネスモデルは、衣服の循環を軸にしている。使用済みの商品を回収して、新しいコレクションにアップサイクルするというシステムだ。ミルチャンダニ氏によると、「Take・Make・Waste(取る・作る・捨てる)」の経済から循環型経済へシフトするのは容易ではない。「ブランドや業界全体がしっかりと協力して取り組まなければ、真の地殻変動は起こらない」と同氏は語気を強める。「強いインセンティブがあれば、買い物客の消費行動を循環型消費に変えられるのは間違いない」。フォーデイズでは、購入やリサイクルでクレジットがもらえる、独自のクレジットプログラム「クロゼットキャッシュ」も変わらず実施している。

サステナブル度の高いアイテムは、製造コストがかかるため、販売価格が高くなる場合が多い。しかしながら、Z世代やミレニアル世代に人気のあるブランドをターゲットにすれば、ブランドの中古品を直接そのブランドから購入することに、多くの消費者がメリットを見出してくれるのではとフューチャーは考えている。

[原文:Credit card FutureCard rewards fashion lovers for shopping sustainably

(翻訳:SI Japan、編集: 山岸祐加子 )


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