民間初の船外活動に向けて訓練中。大富豪主導の宇宙飛行ミッションに参加する人たちが何だか楽しそう

GIZMODO

今年後半に計画されている民間人のみの宇宙飛行ミッション「Polaris Dawn」に関するアップデートが公開され、スキューバダイビングや高地でのハイキングなど4名のクルーが先月から行なっているトレーニングの内容が明らかになりました。

Polaris Dawnとは

億万長者で実業家のジャレッド・アイザックマン氏がSpaceXから買い取った計3回のフライトの1回目となります。Shift4 Payments社のCEOである同氏は、2021年9月に打ち上げられたInspiration4(インスピレーション4)でミッション・コマンダーを務めていました。宇宙に夢中になったようで、今年2月にはPolaris programの一環としてSpaceXから3回のフライトを購入していたのです。

2022年第4四半期以降に予定されている初回ミッションでは、4名のクルーがSpaceX のCrew Dragonに乗船して地球軌道上に5日間滞在します。Polaris Dawnの目標はこれまでのDragonよりも高い高度を飛ぶことで、約870マイル(1400km)地点への到達を目指しています。また、民間クルーによる史上初の宇宙遊泳も実施する予定。とは言え、現時点では船内で着用する船内服があるのみで、宇宙遊泳に必要な船外活動(EVA)用宇宙服はまだSpaceXが開発中です。

トレーニングの内容

どんな目的の宇宙旅行でもフライトに向けての訓練は必要になります。クルーのメンバーであるアイザックマン氏、SpaceXの社員サラ・ギリス氏とアンナ・メノン氏、元米空軍パイロットのスコット・ポティート氏は、およそ2カ月近く前にカリフォルニア州でトレーニングを開始。宇宙遊泳中の非言語的なコミュニケーションの取り方を学ぶためのスキューバダイビングでは、プールから始めてカリフォルニア州サンタカタリナ島でのオフショアダイビングへと進みました。また彼らはエクアドルで高高度でのハイキングにも出掛け、同国で2番目に高い標高1万9347フィート(5897m)のコトパクシ山を登ったのです。今後数カ月のうちに、クルーはDragon宇宙船のスペースフライトシミュレーションに参加し、実践的な医療トレーニングも受ける予定。

3つのPolarisミッションの費用は公表されていませんが、同様のフライトの費用は一席あたり5000万ドルだと報じられていました。アイザックマン氏は自身初の宇宙飛行だったInspiration4の合間にセント・ジュード小児研究病院のために2億4000万ドルを調達しましたが、Polarisミッションでも同じように慈善活動のための基金を集めるようです。

Source : Polaris, Spaceflight Now,

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