インテルは17日、イベント「Blue Community Project Kick Off」を開催し、記者会見を行なった。会見では、IntelのGPU「Arc A380」や、Intel Arcを搭載したノートPCについても言及された。
東京都港区の東京タワー内に4月にオープンした「RED° TOKYO TOWER」で開催された発表会には、インテル株式会社 代表取締役社長の鈴木国正氏、同社第二技術本部 部長で工学博士の安生健一朗氏、インテルコーポレーション Accelerated Computing Systems and Graphics Group(AXG) VP & GM of Game Ecosystem Business Development & Developer Relationsのリッチー・コーパス氏の3名が登壇した。
イベントでは、昨今の世界半導体市場の動向のほか、インテルが国内ゲーム市場において、PCメーカー、ゲーム会社の賛同を得て育んできたエコシステムについて紹介した。
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「PCのシェアは決して落ちていない」鈴木代表取締役社長
昨今の世界半導体市場の動向について、鈴木氏は、2021年の半導体市場が対前年比26.2%の成長で過去最高の成長率を更新したことを発表した。要因として、新型コロナウイルスの影響が長引いたことで「クラウドやPCの高需要」がけん引していることがあるという。
鈴木氏は「4~5年前にはスマートフォンのビジネスが大きくなって、PCの市場がシュリンクするという見方があったが、日本を含めた世界の市場で、PCのシェアは決して落ちていない。確実にシェアを伸ばしている」と市場の成長を強調した。
続けて、新型コロナウイルスの影響やGIGAスクールプロジェクトなどでPCを取り巻く環境が変化している現状に触れ、「今までスマートフォンにシフトしすぎてキーボードを使いきれない子どもが多かったが、GIGAスクールプロジェクトによってPCをゲーム機として扱う子どもが増えた」ことや、「ゲームのためにハイエンドPCを購買する層が増えた」ことなど、PCの需要においてゲームのニーズが増大したと強調した。
AAAタイトルとのコラボレーションで最適化
次に登壇したリッチー氏は、インテルとAAAタイトルとのコラボレーションなどを紹介。インテルがゲームの最適化を図ることで、ゲームのパフォーマンス向上や、マーケティングと露出機会の創出、テクノロジーの有効活用などのメリットが創出できると述べ、同社、メーカー、ユーザーの3者にメリットがあると強調した。
また、こうしたコラボレーションの一環として、同社のGPUである「Arc」シリーズの「Intel Arc A380」のデモ動画も披露した。小島スタジオが制作している「DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT」のデモで、A380に搭載されているIntel XeSSにより、FPSが約20フレームほど向上していた。
なお、具体的な価格や日本での発売の有無については言及しなかった。
オフラインイベントやコミュニティサイトも手がける
Blue Community Projectでは、ハードウェアやゲームメーカー、PCメーカーとの連携のみならず、ゲーマーコミュニティーの形成なども手がけるという。
具体的には、コミュニティサイト「RUGs Supported by Intel」を開設したほか、オフラインイベントなども主催する。
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