神奈川歯科大「ニセ科学」講座問題で釈明 取り下げせず「統合医療のあるべき姿を追求して行く」

J-CASTニュース

   神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)は2022年6月16日、一部に「ニセ科学」が含まれると指摘された大学院の社会人講座「統合医療学講座」について、大学の公式サイトで説明を行った。

   そこでは、「学校法人神奈川歯科大学大学院 統合医療学講座に関して」と題して、講座の意義を訴えている。


  • 統合医療学講座の公式サイト

「広く教授することで、プログラムを受ける受講生自身にも考察を求めたい」

   同講座をめぐっては、講義内容を次のように紹介しており、SNSでは6月14日ごろから疑問視する声が相次いでいた(詳報:神奈川歯科大・社会人講座に「ニセ科学」指摘 大学側は「正当性」主張の構え)。

「統合医療(総論、臨床、癌、抗加齢医学、メンタルケアなど)、補完代替医療(漢方、鍼灸、アーユルヴェーダ、ヨーガ、カイロプラクティック、オステオパシー、音楽療法、アロマセラピー、ホメオパシー、バッチフラワーエッセンス、健康食品、メディカルハーブ、点滴療法、温熱療法、波動、オゾン療法、催眠療法、Oリングテストなど)、サイモントン療法、癌やメンタル系の諸問題に対するアプローチなど」

   16日の発表では、

「本学でも社会人の学び直しによる生涯教育の重要性と同時に多様化した疾病構造や多様化した医療へのニーズに応えるための社会貢献が必要と考えてきました。また、現在の歯科医学をより高度に発展させるためには、異分野からの新たな価値観の導入も極めて意義のあることと考えていました」

   としたうえで、これらを満たすために、文部科学省の履修証明プログラムとして、大学院に統合医療学講座を開設したと説明した。

   統合医療については、次のように考え方を示した。

「統合医療とは、東洋医学と西洋医学を単にどちらも使い得るということを指すのではありません。本学における統合医療とは、『個人の年齢や性別、性格、生活環境さらに個人が人生をどう歩み、どう死んでいくかまで考え、西洋医学、補完代替医療を問わず、あらゆる療法からその個人にあったものを見つけ、提供する受診側主導医療』と定義しています」

   この定義について、「国内で共通認識とはなってはいませんが、あるべき姿を追求して行く所存です」と決意を述べた。また、統合医療についての教育は、「まだまだこれからの分野であり、できるだけ広く教授することで、プログラムを受ける受講生自身にも考察を求めたいと考えています」とした。

   そして、最後に次のように締め括っている。

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