【爆売れ】羽田空港に「機内食の自動販売機」が誕生 → まさかの売切れ → 意外なところで買えた！

2022年6月、東京の空の玄関口・羽田空港にユニークな自動販売機が誕生した。なんと「機内食の自動販売機」である。ジビエ・ドレッシング・ビャンビャン麺……などなど、最近は “まさかの自販機” も少なくないが、空港で機内食の自販機とは……その発想は無かった。

ぶっちゃけた話、感動するほど美味しい機内食に出会ったことはないが、それでも地上で機内食が食べられるだなんて……素敵やん？　というわけで、羽田空港に直行したところ、二転三転の予期せぬドラマがあったのでご報告しよう。

羽田空港第2ターミナルの1階、出会いのひろばにポツンと設置された自動販売機。これこそが世にも珍しい「機内食の自動販売機」である。メニューは全5種類、価格はどれも1食980円、その場で食べられる式ではなく、持ち帰って食べる「冷凍食品」だ。

製造を手掛ける「コスモ企業株式会社」は、カタール航空、キャセイパシフィック航空、シンガポール航空、ニュージーランド航空などに機内食を提供しているガチの企業。つまり自動販売機で購入できる機内食も、正真正銘のモノホンである。

さて、まずは以下で「機内食の自動販売機」で販売している5種類の機内食を、味のレビューと共にざっとご紹介したい。調理方法は全て同一で「電子レンジ解凍2分＋あたため5分（500Wの場合）」となっているぞ。

鶏肉と赤ワインを使用した煮込み料理。これまで機内で提供されても「チキンのヤツ」としか言えなかったが、その正体はフランスの家庭料理だったそうだ。コック・オー・ヴァン……覚えておこう。

で、お味の方はというと「あ、これ食べたことある」という安定のクオリティ。鶏肉とデミグラスソースのウマさもさることながら、平べったいパスタ “フィットチーネ” が妙にウマい！　シナシナのインゲンも逆に乙である。

要するにエビのドリア。柚子胡椒が意外と強めに効いていることが特徴的ではあるものの、それでも「エビのドリア」以外の何ものでもない。味も「柚子胡椒が効いたエビのドリア」で、100％想像通りのお味。ウマい。

言わずと知れたスペインの人気料理。お世辞にも「具だくさん！」とは言えないエビやイカの量が「これぞ機内食！」というリアルを感じさせる。味は普通にウマい。機内食で当たったら「全然悪くなかった」と納得できるハズ。

タイの大定番料理。言われてみれば「機内食でよく見るヤツ」である。お味も安定感があり、こちらも「1食を無駄にしていない」と納得できるクオリティ。それなりにしっかり辛いところが好印象。ウマい。

ご存じ「世界で最も美味しい料理」にも選ばれたこともあるカレーの王。ゴロゴロッと大きめのチキンが2つ入っており、食べ応えも十分だ。サラサラのジャスミンライスまで抜かりはなく、機内食じゃないとしても普通にウマい。さすが、王である。

ご覧のように、自動販売機で提供されている5種類の機内食はどれも余裕でウマい。そりゃ、店やメーカーものの冷凍食品と比べると分が悪いかもしれないが「ガチの機内食」という付加価値を考えれば、価格相応の価値はあるハズだ。

で、で、で。

実は自動販売機で機内食を購入しようとしたところ、ちょっとしたトラブルに見舞われていたことをお伝えしておく。というのも、

全部売切れだったのである。

ウソだろ……？　売り切れなんてあり得るの？　また羽田空港まで来るなんて超面倒くせえ！　……と考えた記者は、ダメ元で自販機に記載されていたフリーダイヤルに電話。すると、補充の係の人が来てくれることになったではないか。

……が、補充係の人いわく、補充するにも「マッサマンカレー」以外はすべて欠品しているとのこと。要するに設置して間もない「機内食の自動販売機」は、我々の想像以上に売れまくっているようだ。

でもご安心ください！　補充係の人から良いことを教えてもらいました!!　実は自動販売機の機内食は、その1階上の羽田空港第2ターミナル「空弁工房」でも買えるんです！　全く同じものなんです!!　こっちは余裕で売ってるんです！

ちなみに「空弁工房」のスタッフの方は自動販売機の存在を知らず「そんなに売れてるんですか？」と驚いていたが「自販機が売り切れていても、その上の空弁工房で同じものが買える」ということはぜひ覚えておいていただきたい。大切なことなのでもう1度、2階で、同じものが、売っています。

というわけで、しばらくは密かに注目を集めそうな機内食の自動販売機。ご家庭にいながらにして旅行気分が味わえるので、興味がある方はぜひ1度お試しいただきたい。あと「コック・オー・ヴァン」もこの機会に覚えておこうな！