「超音速衝撃波」がシャンパンの開栓時に発生していることが判明

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シャンパンを開栓する際は、コルクがポンッという心地良い音を立てて飛び出します。このコルクが飛び出す瞬間に超音速の衝撃波が放たれていることが判明しました。

Computational Fluid Dynamic simulation of the supersonic CO2 flow during champagne cork popping: Physics of Fluids: Vol 0, No ja
https://doi.org/10.1063/5.0089774

Uncorking Champagne Bottle Produces Supersonic Shock Waves – AIP Publishing LLC
https://publishing.aip.org/publications/latest-content/uncorking-champagne-bottle-produces-supersonic-shock-waves/

You’ll shoot your eye out: Popped champagne cork ejects CO2 at supersonic speeds | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2022/06/youll-shoot-your-eye-out-popped-champagne-cork-ejects-co2-at-supersonic-speeds/

シャンパンの開栓時に超音速衝撃波が発生していることを突き止めたのは、シャンパンに関する研究を長年行っているGerard Liger-Belair氏が率いる研究チームです。研究チームは、シャンパンを開栓する瞬間をカメラで撮影し、連続写真を作成しました。写真を見ると、コルクが瓶を飛び出すと同時に青白いガスが放出されていることが分かります。瓶から飛び出したガスは、最初はコルクに遮られて音速以下のスピードを保ちますが、次第に放射状に広がりコルクをすり抜けて音速超えのスピードをたたき出します。


音速を超えた際に、ガスはリング状の「ショックダイヤモンド」と呼ばれる形状を形成します。


その後、瓶からの圧力が少なくなるとガスは音速を維持できなくなり、ショックダイヤモンドも観察できなくなります。


研究チームによると、今回の研究で観察されたガスの動きは銃や弾道ミサイル、風力タービンなどにも関連しているとのこと。今後もシャンパンの温度や容量、ボトル先端の直径などの条件を変更しながら開栓時の物理現象を観察する予定とのことです。

今回の研究を率いたLiger-Belair氏は連続写真以外にも流体力学モデルや数学的モデリングなど多岐にわたる手法でシャンパンを分析しており、2019年にはシャンパンの泡と砂糖の関係について解説していました。Liger-Belair氏が解説するシャンパンの泡と砂糖の関係性は、以下の記事で確認できます。

シャンパンの泡からどれだけ砂糖が含まれているのかがわかる – GIGAZINE

by Joonas kääriäinen

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