ゼンリン、地図上でプログラミング学習を行えるツール「まなっぷ School Edition」提供、初年度は無料【地図とデザイン】

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「まなっぷ School Edition」の操作画面

 株式会社ゼンリンが今年3月、地図上でプログラミング学習を行えるツール「まなっぷ School Edition」を発売した。同社公式オンラインショップ「ZENRIN Store」にて販売しており、登録初年度は無料で利用可能。翌年度以降の利用料については要問い合わせ。

 「まなっぷ School Edition」は、地図を活用した小学校向けのプログラミング学習ツールで、ウェブブラウザー上で動作する。ビジュアルプログラミング言語「Scratch」のUIを採用しており、ブロックを組み合わせてプログラミングを行うことで、写真や地図記号の表示、線の描画など、地図上でさまざまな表現が可能となる。なお、地図についてはMapboxのAPIを利用している。

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「まなっぷ School Edition」操作説明動画

 同ツールは2021年3月に提供を開始した小学校向けのプログラミング教材「まなっぷ」を実際に利用した教師からの要望を反映してリニューアルしたもの。「まなっぷ」では、下記のような活用例が報告されている。

  • 運河学習での成果について写真などを用いて表現
  • 学校周辺を歩いたルートや学んだことを撮影した写真を用いて表現
  • 登下校のルートで危険な箇所をまとめて3年生が1年生に教える
  • 想定浸水区域を表示させて適切な避難経路をプログラミング

学校周辺のフィールドワークの結果を「まなっぷ」でまとめた作品

児童が「まなっぷ」を操作している様子

 「まなっぷ」を利用した教師の声としては、「校区内の地図を閲覧・印刷できるので自分ごと化しやすく、地域学習に使いやすかった」「デジタル地図を操作するため紙地図への書き込みとは異なり、何度でも試行錯誤することができた」といった点が評価されたという。

 今回、「まなっぷ School Edition」としてリニューアルした同ツールでは、2020年度より小学校で必修化された「プログラミング教育」について、授業の方法に悩む教育現場に貢献することを目指しており、「学習指導案」をプログラミング教材とセットで提供する。教師の授業準備の手間をかけずに、プログラミング教育を既存の教科に取り入れることができるとしている。

 さらに、教師や児童の各個人に専用IDが発行されるようになり、IDごとに作品を保存することが可能になった。また、必要な機能ごとに基本操作を動画で学べるチュートリアル機能も新たに用意した。地図を使う授業で幅広く活用することが可能で、授業の学びを深めると同時に、児童のプログラミング的思考も育成できる。

チュートリアル機能のイメージ画面

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