「 ピンタレスト でブランドとクリエイターが成功する方法」:ピンタレストのビューティパートナーシップ担当、R・グッドマン氏

DIGIDAY

2010年にピンタレストがローンチしたとき、それはブロガーが補足的に使えるプラットフォームとして認識されていた。それから10年以上が経ち、いまではコンテンツクリエーターの活気に満ちたエコシステムのおかげで、ビューティブランドやビューティファン、さらにはそれをはるかに超えた人々から定期的に利用されるようになっている。

ピンタレストのビューティ部門の指揮を執るのは、ビューティパートナーシップ責任者のレイチェル・グッドマン氏だ。ピンタレストでの勤続7年の同氏は人々のソーシャルメディア消費にピンタレストが適合してきた様子を目撃してきた。アパートを飾ったり、結婚したりする人たちの特別な出来事のためのプラットフォームから、インスピレーションやショッピングのための「常時接続している」サイトになった。この点を念頭に置いて、この2年間、ピンタレストはアイデアのインスピレーションを提供することから、購入を通じてアイデアを実現することまで点を結びつけることにフォーカスしている。

「自分の考えや意見をソーシャルネットワークに吹聴するためにピンタレストは利用されていない」とグッドマン氏はGlossyビューティポッドキャストで述べている。「ピンタレストが利用される理由は、アイデアを探したり、見つけたり、保存したり、自分で試すためだ」。

過去12カ月だけを見てみても、ピンタレストは、黒人や褐色の肌の人、ラテン系の人たちの髪のインスピレーションのためにインクルーシブなビューティ検索をローンチしている。また、2021年4月にはクリエイター基金を設立。この基金には、教育、ツール、無料広告、収入獲得の機会を組み合わせて、ピンタレストの有色人種のクリエイターを募り、強化する目的がある。また、アイデアピン(Idea Pins)という新しいプログラムを通じて購入をいっそう容易にしており、2021年には「ピンタレストTV(Pinterest TV)」という毎日のライブストリーミングショーを開始した。

グッドマン氏はさらにピンタレストがクリエイターと異なる方法でどう協働しているか、ピンタレストで成功を収めているブランドはどこか、ピンタレストがブランド戦略の調整をどのように支援しているかについてGlossyに語ってくれた。以下に、読みやすさのために若干編集を加えて要約した抜粋を紹介する。

ポッドキャストは以下から。

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ピンタレストでブランドが成功を収める方法

「成功しているブランドはピンタレスト向けのユニークなコンテンツを築いており、ピンタレストで見られるトレンドや注目の瞬間を活用している。ピンタレストは、人々が日常の瞬間や人生の重要なイベントのために利用できる計画ツールでもある。最近、毎年初めに共有しているピンタレスト予測(Pinterest Predicts)トレンド報告をリリースした。これは、全カテゴリーにおよぶその年のトレンド予測を表しているものだ。今年の大トレンドですでに爆発的になっているものに「ドーパミン・ドレッシング(dopamine dressing、元気が出る服装のこと)」がある。ワードローブにこれまで以上に多くの色が取り入れられるようになっている。ヴィクター&ロルフ(Viktor&Rolf)フレグランスと提携し、フラワーボム(Flowerbomb)フレグランスシリーズ内にルビーオーキッド(Ruby Orchid)という新ラインをローンチした。ヴィクター&ロルフは『ル・ポールのドラァグ・レース』(原題:RuPaul’s Drag Race)』の(ドラァグクイーンの)ニッキー・ドール氏と協力して、ドーパミン・ドレッシングのようなトレンドを利用して、同ブランドの精神を彷彿とさせ、インスピレーションになるコンテンツを制作した」。

2022年のブランドパートナーに対するピンタレストの重要フォーカス

「今年の大きなフォーカスは、ブランドがコンテンツ戦略を静的なものからストーリーテリングへと移行するのを支援すること。動画優先で、ブランド主導かクリエイター主導も可能だ。たとえば、ロレアル(L’Oréal)はこの動きを主導しており、大きな規模でクリエイターたちと提携した最初のビューティ大手だ。昨年、ロレアルはピンタレストで新フォーマットのアイデアピンを活用して、異なる7ブランドに対して20人以上のクリエイターを起用してキャンペーンを開始し注目を浴びた。これらのパートナーシップから我々は多くのことを学んでいる。ピンタレストユーザーがビューティのインスピレーションを得たり、悩みを解決する方法を望んでいることは理解している。ブランドとクリエイターのパートナーシップを通じて、皮膚科医などのクリエイターが、成分やさまざまなスキンケア製品について、そしてそれらで悩みを解決する方法について語っているのを目にしている。メイクアップアーティストがファンデーションの長持ち効果とそのメリットを提供しているのも目にしている。ブランドは専門知識を持っているクリエイターを活用して、製品のメリットと使いかたを前面に押し出している。この種のコンテンツに対しては深いエンゲージメントが示されており、これによって最終的にブランドの目標が推進されている」。

ピンタレストがコンテンツクリエイターを支援する方法

「(2021年にローンチした)クリエイター基金はクリエイターの多様性を高めるためのものだ。ピンタレストで成功するための資金、サポート、教育を提供する。それによってもっと多様な意見を取り上げ、有色人種の新しいクリエイターを募集し、成功するために必要なツールを提供する。昨年はこのプログラムの1年目だったが、今年は助成金や広告クレジット、そのほかのリソースへの投資を昨年の2倍の120万ドル(約1.6億円)に増やした。クリエイター基金では異なるカテゴリーにフォーカスして4つのサイクルを行っている。 1つめはファッションとビューティ。米国ロレアルが業界に関する同社の深い洞察と知識を共有して、参加者の成功を支援することになっている。

また、これとは別にクリエイターは(別のサイトに)リンクできる静的なピンを制作することになる。いまではピンタレストで構築して関与できるアイデアピンというネイティブツールが用意されている。ピンタレストのクリエイターは専門家や実践者、メーカーだ。我々にとっては、インフルエンサーやセレブリティよりもインスピレーションが重要だ。エコシステムを構築する上で重要なのはクリエイターが稼げるようにサポートすること。多くのツールをクリエイターに提供して、ピンタレストで稼いでもらえるようにすることに重点を置いている。その方法には、ブランドパートナーシップやアフィリエイトパートナーシップ、またはクリエイターがピンタレスト向けのオリジナルコンテンツを制作して収入を得られる新しいクリエイターリワードプログラムなどがある」。

[原文:Pinterest head of beauty partnerships Rachel Goodman on helping brands tell a story

EMMA SANDLER(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)

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