米司法省、仮想通貨を使って制裁回避を企てた米国人を告発

CNET Japan

 米司法省は、仮想通貨を利用して同国の制裁を回避しようとした米国人を初めて刑事告訴した。先ごろ提出された裁判官の意見書で明らかになった。

 米連邦当局はこれまで、仮想通貨プラットフォームに対して制裁法違反の罰金を科したことはあるが、今回の新たな告訴は「民事上の責任が上限ではないことを示すものだ」と、Zia M. Faruqui米下級判事は意見書に記している。「司法省は、仮想通貨がからむ場合を含めて(制裁法を)順守しなかった個人や組織を刑事告訴することができ、今後もそうするつもりだ」。

 米政府は司法省の訴状で、ある身元を伏せられた米国人が、「包括的制裁対象国」(すなわちキューバ、イラン、北朝鮮、シリア、ロシアのいずれか)を拠点とするオンライン決済プラットフォームの運営を企てたとしている。

 被告は、米国内にフロント企業を設立してプラットフォーム用のドメインを購入した後、米国の金融口座を利用して、同プラットフォームとその顧客のために金融サービスを運営し、同プラットフォームに関連する口座に仮想通貨を送金したとされる。

 米政府によると、この被告が決済プラットフォームの顧客のために、仮想通貨取引所を利用して米国と制裁対象国の間で送金されたビットコインは、金額にして1000万ドル(約12億9000万円)超に相当するという。

 このプラットフォームは、追跡不可能な仮想通貨取引などによって米国の制裁を回避できるとうたっていた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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