【衝撃】日本唯一の『階段国道』を歩いたらまさかの場所に! 幼少期のトラウマが蘇った “怖すぎる帰り道” とは…

ロケットニュース24

青森県津軽郡。石川さゆりさんの代表曲・津軽海峡冬景色の舞台でもある『竜飛岬』には、観光名所になっている変わった道路がある。

──いや、この場合「道路」と呼ぶのは相応しくないかもしれない。

なぜなら国道339号線は、国道であるにも関わらず、車やバイクが一切通れない階段なのだから! 道そのものはもちろん、周りの風景にも衝撃を受けること間違いなしだぜ!!

・ごらんあれが竜飛岬♪

演歌にあまり詳しくない筆者ですら知っている名曲中の名曲、津軽海峡冬景色。その歌詞に「ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと」というフレーズがある。

今筆者が立っているこの場所が、竜飛岬。

海の奥に遠く見える山々は北海道である。まさに本州の北のはずれにあたる場所だな。

ちなみに歌詞では「たっぴみさき」となっているが、ここは「龍飛崎(たっぴざき)」ともいうらしい。「たっぴみさき」の方がゴロや響きが良いことから採用されたという噂だ。


──そんな美しくもどこか寂しげな印象がある竜飛岬に、日本で唯一の変わった道があるのをご存じだろうか。

国道339号線、通称『階段国道』


階段国道とは一体どういう意味かと言うと、

その名の通り、階段なのに国道の指定を受けている道である!


・もともとは通学路だった

実は国道の指定要件において、道の状況に関しては言及されていないのだそう。階段や歩道であっても要件的には全く問題ないのだ。

といっても、全国的に見て珍しいことには変わりない。一体なぜ国道指定を受けてしまったのかと言うと……


そもそもこの道は、中腹と一番上に建っていた小・中学校への通学路として使われていた。(ただし、中腹から一番上までの階段が整備されたのは国道指定後)

ところが1974年に国道339号線を指定するにあたり、車両通行可能な道が 南北で分断してしまった。

両道の間には急な崖があり、道路を作るのが難しい。ということで、代わりに階段が国道に指定されたのだそうだ。

学校が無くなった今はもっぱら観光地として活用されている。筆者が訪れた日も、多くの人々が看板の前で記念撮影を楽しんでいた。


・階段国道を歩いてみた!

それではいざ、階段国道を下ってみよう!

スタート地点は景色が良く、海の爽やかさを味わいながら歩き始めたのだが……


すぐに木々に囲まれた。

どう見ても国道じゃない。低山でハイキングをしているぐらいのノリである。


下っている間に気になったのは、筆者とは逆に登ってきている人々の様子。この先、長い道のりとは思えないのだが、皆無言で息を切らして膝に手を当てるなど、妙に疲れた様子なのである。


中腹までやってくると、一旦道が開けて小さい広場のような場所へ出てきた。そして石碑がある。

「三厩(みんまや)村立竜飛中学校跡地」


校舎は既に取り壊されているようで、代わりに公民館のような雰囲気の建物が建っていた。

中学校の跡地にしては狭い気もするが、人口や土地の広さ的な事情もあったのだろう。


学校跡からの景色はこちら。

より海が近くなり、船や人々の行き交う様子が見える。おまけに天気が良く、爽やかな風が吹いてくるではないか。ポカリスエットのCMに出たって違和感がないぐらいの気持ち良さだな!


津軽海峡って黒いものだとばかり思っていたが、海が青い! 


・まさかの光景が広がっていた

広場を出て30秒ほど進んだところで、先ほどすれ違った人々が疲れ切っていた理由がわかった。

一気に畳みかけるように、短い区間の中に階段がつづら折りになっているではないか。下りは良いが、登るとなると。考えるだけでも膝が震えてくる。

まさに大人版「行きはよいよい、帰りは怖い」

幼少期、この歌詞のせいで夕方の公園からの帰り道が怖かった。一人の時は自宅まで走り続けることすら……。

こんなところでトラウマソングを思い出すとは思わなかったぜ。


しかし衝撃はそれだけではなかった。

つづら折りを下った先で思わず「なんでこんな場所通るの?」と口にしてしまったのだ。


その理由は……

めっちゃ人の家の玄関前通らせるやん!!!!


道幅はわずか1mちょっと。どう見ても私道だけど良いの? と聞きたくなるが、これも立派な国道である。

一般的に「うちの家国道沿いにあるで」と聞くと 車通りの多さを想像しがちだが、国道339号線においては一切当てはまらない。


ついに階段国道の最終地点に到着だ!

全部で362段ありました。


・帰りは怖いよ……

想像通りと言うべきか、苦しいのは帰り道だった。たかが362段とは言え、ライターの運動不足を舐めないで欲しい。


最初にして最大の難関がコレ。

ほぼ崖やないかい……。


下りの時にすれ違った人と同様に、膝に手をあてて息を切らしながら重い足を上げ続け、

(嘘くさく見えるかもしれないが、本気でしんどかった)


ようやくスタート地点まで戻ることができた!

汗だくになったのは言うまでもない。喉もカラカラだ。今後往復チャレンジする方には、スポドリなどの飲み物を持って行くことを強くオススメする。

なお冬季は除雪が行われないとのこと。冬景色を味わいながらの階段国道は諦めた方が良さそうだ。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.

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