リリー・コリンズ 氏を起用。若い世代のリーチを目指すヘアケアブランド、リビングプルーフ

DIGIDAY

2005年にMIT(マサチューセッツ工科大学)から誕生したヘアケアブランド、リビングプルーフ(Living Proof)は、新キャンペーンを開始、ブランドの新しい顔としてリリー・コリンズ氏を起用して若いオーディエンスへアピールしている。新キャンペーンは「完璧なヘアケアをお届け(We Have Haircare Down to a Science)」と呼ばれ、ニューヨークとロサンゼルスでのビルボード広告や、インスタグラム、TikTok、Huluなどプラットフォーム全体で実施され、またニューヨーク・タイムズ紙では印刷キャンペーンが予定されている。

加速するヘアケアのスキンケア化が後押し

CEOのザック・リーケン氏は、現在はリビングプルーフにとって追い風が吹いていると述べている。同ブランドはプレステージヘア市場の活況と髪を「肌のように扱う」という流行が同時に起こっていることの恩恵を受けている。「ビジネスは成長段階にある」とリーケン氏。「この勢いを活用して加速し、リビングプルーフをもっと多くの消費者に知ってもらう絶好の機会だと考えている」。

このキャンペーンは「リビングプルーフのストーリーを語り直し、ほかのブランドと何が違うのかを明確にする」ための機会である。「10年以上前、当社は最初に市場に登場したプレステージヘアケアブランドのひとつだった。セフォラ(Sephora)やアルタビューティ(Ulta Beauty)などの小売業者と提携してこのカテゴリーを築いた。そして、ヘアケアは多くの小売業者にとって二次的、三次的なカテゴリーから大きなフォーカス対象へと変化した」。

リビングプルーフによると、同ブランドがユニークである理由のひとつにはサイエンスがある。リビングプルーフは、「当社のマーケティングは、美辞麗句や誤解につながるような説明は不要だという原則に基づいている」とリーケン氏。「ユーザーを通じて実際に製品にどのような効用があるかが示されている。そして、セレブの起用によってそのプルーフ(実証)を示すのは、当社の顧客にとってインパクトがある方法だ」。

元々ユーザーだったリリー・コリンズ氏の起用

ネットフリックス(Netflix)のヒット番組『エミリー、パリへ行く(原題: Emily in Paris)』の主演を務めるリリー・コリンズ氏にはインスタグラムで2600万人以上のフォロワーがいる。「セレブをスポークスパーソンに起用すると、ほかの方法では得られないかもしれないオーディエンスへのアクセスと、ブランドの科学的側面に関連性を感じてもらえる能力がもたらされる。コリンズ氏のおかげで、当社のローンチ時にはいなかった若いオーディエンスにリーチしている」とリーケン氏は述べている。

コリンズ氏は、今回の提携以前にリビングプルーフを使っていたとGlossyに語っている。同氏は有機的にリビングプルーフに最適だったのである。

リーケン氏によると、コリンズ氏は「健康的で美しい髪のためのモダンなミューズとしてポップカルチャーに現れた。多くの仕事をこなして、髪をいろいろ負担をかけている」にもかかわらず、だ。

顧客が親しみを感じられるセレブスポークスパーソン

リビングプルーフと聞いて多くの消費者が思い浮かべるのは、2012年〜2016年に同社初のセレブリティスポークスマンを務めたジェニファー・アニストン氏だろう。

コリンズ氏は一緒に仕事をしたほかの俳優からリビングプルーフについて聞いたことがあったという。そして、やはりアニストン氏が推奨していたブランドと思っていたそうだ。「科学的に立証されているので必死になって売り込む必要はないという落ち着いた自信がこのブランドにはあると感じた」とコリンズ氏。「そして製品を使ってみたらすごく気に入った。香りも良くて、『これは素晴らしい』と思った」。

コリンズ氏の提携は今後何年も続くというが、リーケン氏からは具体的な数字は共有されなかった。コリンズ氏は、「ブランドパートナーシップというのは家族に加わるようなものだ」と述べている。同氏はランコム(Lancôme)やカルティエ(Cartier)とも協働している。

また、コリンズ氏はパートナーシップを映画の撮影に例えている。実際の撮影は「映画の一部にすぎない」と述べている。

「あるプロジェクトに関与するとき、撮影していることや自分が語っているストーリーを信じたいと思う」とコリンズ氏。「私は製品の宣伝を同じように捉えている。撮影は一部分でしかない。だが、私はきちんと時間をとって、製品について語ったり宣伝したり、自分がすべき仕事のほかの部分にも専念したいのだ。そのためにはブランドのあらゆる点を知らなければ」。

リビングプルール側では、MITとの慈善的パートナーシップからボストンにある研究所で行われている製品開発まで、あらゆることにコリンズ氏に関与してもらうことを計画している。

リーケン氏は次のように述べている。「リビングプルーフのパーソナリティやセレブリティは特定のタイプだ。意欲にあふれているが、とても親しみやすく、手が届かないような雲の上の存在ではない。ジェニファー・アニストン氏は確かにそのタイプだった。いまはリリー・コリンズ氏が最新の方法でそれを体現してくれている」。

[原文:Exclusive: Lily Collins is the new face of Living Proof

SARA SPRUCH-FEINER(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)

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