ついにFirefoxも3桁の大台に到達「Firefox 100」正式版リリース、ピクチャーインピクチャーに字幕表示可能に

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ウェブブラウザ「Firefox 100」の正式版が公開されました。3月末のGoogle Chromeリリースに引き続き、今回のリリースによりFirefoxもバージョン番号3桁の大台に乗ることとなりました。

Firefox 100.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/100.0/releasenotes/


Firefox 100: Building a better internet since 2004 – YouTube
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◆ピクチャーインピクチャーのキャプション・字幕表示に関する機能追加
これまでは視聴するYouTube・Prime Video・Netflixの動画にキャプション/字幕がある場合でも、ピクチャーインピクチャー(PiP)には表示されませんでした。


今回のバージョンアップで、PiPにもキャプション/字幕が表示されるようになりました。埋め込みビデオプレーヤーで字幕をオンにすることにより、PiPにも字幕が表示されるようになりました。


また、Coursera.orgやCanadian Broadcasting Corporationなど、Webビデオテキストトラックフォーマット(WebVTT)を使用するWebサイトについても、PiP内のビデオキャプション表示をサポートするようになりました。

◆使用する言語の選択
インストール後の初回起動時に、Firefoxに設定された言語とオペレーティングシステムの言語が一致しない場合、どちらの言語を使用するかをユーザーが選択できるようになりました。

◆スペルチェッカーの複数言語対応
スペルチェッカーが複数の言語のスペルをチェックできるようになりました。 テキストフィールドのコンテキストメニューから選択することで、追加の言語を有効化できます。

◆macOSでのHDRビデオ対応
macOS 11以降(HDR互換画面を使用)でHDRビデオがサポートされ、よりリアルなビデオコンテンツが提供(まずはYouTubeから)されます。 HDRビデオのサポートを有効にするための操作は特段必要ありませんが、 「バッテリー使用中にビデオストリーミングを最適化する」の設定をあらかじめ解除しておく必要があります。

◆ハードウェアアクセラレーションによるAV1動画のデコード
AV1をサポートしているGPU(Intel Gen11+・Navi 24を除くAMD RDNA 2・GeForceRTX 30シリーズ)を搭載したWindowsで、ハードウェアアクセラレーションを用いてAV1形式動画をデコードできるようになりました。ただし、Microsoft StoreからAV1 Video Extensionをインストールしておく必要があります。

◆ビデオオーバーレイ
Intel GPUを搭載したWindowsではビデオオーバーレイが有効になり、ビデオ再生中の電力使用量が削減されます。

◆Twitchのボリュームスライダーの挙動改善
描画と他のイベントハンドリングがより公平に取り扱われるよう改善されたことにより、Twitchのボリュームスライダーの挙動が大幅に向上しました。

以前の挙動はマウス操作に全く付いてきていませんでしたが……、

現在の挙動はかなりスムーズな動きとなっています。

◆スクロールバーの表示設定
LinuxおよびWindowsのスクロールバーは、デフォルトでは必要が生じない限り表示せずスペースを取らないようになっています。これをユーザーの設定により常時表示するよう切り替え可能となります。
・Windows 11の場合:システム設定に従う([設定アプリ]>[アクセシビリティ]>[視覚効果]>[スクロールバーを常に表示する])
・Linuxの場合:Firefoxの「設定」画面

◆一部のリファラーポリシーの無視
リファラーからのプライバシーリークを防ぐため、サイト横断的なサブリソースやiframeのリクエストに対して、制限の少ないリファラーポリシー(unsafe-url、no-referrer-when-downgrade、origin-when-cross-originなど)を無視するようになりました。

◆その他の機能追加
英国でのクレジットカードの自動入力とキャプチャをサポートするようになりました。

◆各種修正
・Webサイトに適した配色をユーザーが選択できるようになりました。
・Firefoxがメニューなどに使用する配色を、テーマの作成者がより適切に決定できるようになりました。
・Webコンテンツの外観を「設定」画面で変更できるようになりました。
・このリリース以降、Windows用のFirefoxインストーラーは従来のSHA-1に代わってSHA-256ダイジェストで署名されます。これにより、Windows 7やWindows Server 2008へのインストールには更新プログラムKB4474419の適用が前提となります。
・macOS 11以降では、ウィンドウごとに1回だけフォントをラスタライズするようになりました。
・深くネストされたdisplay: grid要素のパフォーマンスが大幅に改善されます。
・複数のJavaスレッドのプロファイリングをサポートするようになりました。
・Webページをソフトリロードした場合に、すべてのリソースを再検証することはなくなりました。
・非vsyncタスクをより長時間実行できるようになり、それによりGoogleドキュメントとTwitchの動作が改善されました。
・プロファイルをキャプチャする開始/停止時間を制御するためにGeckoview APIが追加されました。
9件のセキュリティ修正が含まれています。

なお、Firefoxのバージョン番号が3桁となることにより、一部のWebサイトが正しく機能しなくなる可能性について、指摘がなされています。

Version 100 in Chrome and Firefox – Mozilla Hacks – the Web developer blog
https://hacks.mozilla.org/2022/02/version-100-in-chrome-and-firefox/


もしそのような状況に直面した場合は、一時的な回避手段ではありますがabout:configでユーザーエージェントのバージョン番号を強制的に99にしてやればいいそうです。またそのようなサイトを見つけたら以下のフォームで報告してほしいとのことです。

New Issue | webcompat.com
https://webcompat.com/issues/new

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