ネガティブシンキングをやめる7つの方法

GIGAZINE
2022年04月30日 09時00分
メモ



人生のさまざまな場面でつい後ろ向きに物事を考えてしまうネガティブシンキングは、時にポジティブな影響をもたらすこともありますが、多くの人は「ネガティブシンキングをやめたい」と考えているはず。そんなネガティブシンキングをやめる上で役立つ「7つの方法」について、臨床心理学者のモニカ・ジョンソン博士が解説しています。

7 Ways To Stomp Out Negative Thinking
https://www.quickanddirtytips.com/health-fitness/mental-health/negative-thinking

◆1:ネガティブシンキングのパターンを特定する
ネガティブシンキングをやめたいと思っている場合、まずは「自分の中にどういうネガティブシンキングのパターンがあるのか」を特定することが有益です。どういったパターンがあるのかを理解しておくことで、ネガティブシンキングに陥りやすいパターンが現れた際に自覚し、このパターンが自分の判断や感情に及ぼす影響を考えて、ネガティブシンキングに陥るのを回避しやすくなるとジョンソン氏は述べています。

◆2:自分の思い込みをしっかり検証する
ジョンソン氏は、「人間には自分の考えを疑いもなく事実として受け入れる傾向があります」と指摘し、ネガティブシンキングに陥らないようにするには自分の思考をしっかり検証することも有効だと主張しています。たとえば、「私はいつも失敗ばかりだ」と考えてしまう人は、自分が失敗しなかったケースを探してみるべきだとのこと。もし1回でも成功したことがあるならば、「私はいつも失敗ばかりだ」という考えは間違っていることになり、「私は時々失敗することもある」「今回はうまくいかなかった」という風に、ネガティブシンキングを和らげることができるとのこと。

もちろん、「私は時々失敗することもある」「今回はうまくいかなかった」も素晴らしいポジティブシンキングとは言えないものの、「常に失敗する」という思考よりは大幅に気が楽になります。自分の思考を無条件で受け入れるのではなく、事実なのかどうかを検討する習慣を身に付けることは、ネガティブシンキングから自由になるためのステップです。


◆3:科学者のように妥当性をチェックする
思考の検証と似たものとして、「思考の妥当性をチェックする」こともジョンソン氏は推奨しています。たとえば恋人と3週間連絡がつかなくなったせいで「誰も私を気に掛けてくれない」と考えてしまった場合、友達・親・職場の同僚・セラピストなどに連絡を取ってみて、本当に「誰も」という断言が合理的なのかどうかを調べるべきとのこと。ジョンソン氏は、「私はこれらのうち少なくとも1つは、あなたの連絡を歓迎する反応を示すと確信しています」と述べています。

「いや、親とか友達の話はどうでもよくて、問題は恋人のことだ」と反発する気持ちが湧いてくるのであれば、そもそもの主張は「誰も私を気に掛けてくれない」ではなく、「誰も私とロマンチックな関係になってくれない」に修正すべきだといえます。そして、このようにしっかりと自分の考えを修正できた場合は、さらに「自分は誰かの恋人になろうと努力したのか?」「自分にとって満足のいく関係とは?」「なぜ恋人関係は友人や家族との関係と別物だと感じられるのか?」といったこれからの自分に役立つ質問がおのずから出てくるはずです。

ジョンソン氏はこの項目について、「自分の考えについて思慮深くあることを強制するものです」と指摘。自分の考えについての思考を深め、適切な実験条件を設定した上で主張を検討し、主張を却下したり修正したりすることが重要だと主張しています。


◆4:「白か黒か」ではなく0~100の尺度で物事を考える
ネガティブシンキングに陥っている時には、何かと「イエス」か「ノー」、「0」か「100」、「成功」か「失敗」といった白黒で物事を考えがちです。その代わりに「0~100」の幅がある尺度で物事を考えることにより、「今回は30%失敗したけど、70%は成功だった」と自分に言い聞かせ、次回への改善案などを検討する余地が生まれます。

◆5:知人にアンケートする
たとえば、「知らない人と話す時に毎回緊張するなんて人、自分しかいない」と思っている場合、実際にそうなのかどうか友人や家族に尋ねてみたり、SNSでアンケートを取ったりしてみると、本当に「自分だけ」なのかどうかを知ることができます。ジョンソン氏は、「多くの場合、あなたは一人ではないことに気がつくでしょう。他の人もあなたと同じように考え、感じ、行動しているのです。これらのことを他の人と話すことで、経験を正常化することができます」と述べました。

◆6:根本的に考えてみる
ネガティブシンキングは多くの場合、凝り固まった観念として個人の内部に定着していますが、ジョンソン氏は自分の思考について問い直し、再定義を試みることを推奨しています。たとえば、1日の仕事を終えた後にソファで寝転がった際、どうしても「自分は怠け者だ」という自己批判に悩まされる人もいるかもしれません。しかし、これに対して「怠惰の定義はなんだろう?」「1日の仕事が終わった後にリラックスするのは必要なことではないか?」「自分に課すハードルが高すぎるが故に、セルフケアを怠っているのではないか?」といった問い直しを行うことで、ネガティブシンキングを改善することができるとのことです。

◆7:強い言葉を置き換える
ネガティブな人は、つい自分自身に対して強い言葉遣いをしてしまいがちですが、ジョンソン氏はこの際の言い回しを柔らかくした方がいいと主張。たとえば、カギを忘れたときにはつい自分自身を責めたくなるかもしれませんが、そうしたときでも「俺は本物のバカだな!」というキツい表現ではなく、「カギを忘れるなんて、本当にイライラするなあ」という比較的柔らかい表現を使うべきです。取るに足りないことに感じられるかもしれませんが、ジョンソン氏は「言葉の選択と言い回しは他人だけでなく、自分自身にとっても重要です」と述べました。


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