小林勇貴氏、過去映画での「子役虐待」批判受け謝罪 「ずっと心に残っていた過去の罪が、世に出たという思い」

J-CASTニュース

   映画監督の小林勇貴氏が2022年4月28日、過去作品で子役を実際に殴る演出があったことに批判が集まっている問題で、「この度は多大なご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪した。

  • 『ヘドローバ』

    『ヘドローバ』

  • 小林勇貴氏のインスタグラムより

    小林勇貴氏のインスタグラムより

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「今回の件はあってはならなかった」

   小林氏をめぐっては、2017年公開の監督作『ヘドローバ』のメイキング映像で、子役が何度も平手打ちされるシーンがあり、SNSで物議を醸していた。

   騒動を受け、今夏公開予定の映画『激怒』のプロデューサー・森田一人氏は22年4月25日、「小林勇貴氏の過去作品の制作現場での『演出』が問題となっています。まったくもって言語道断であり、容認できようはずもありません。我々は事態を重く見ており、小林氏のクレジットを『激怒』から外すことを決定いたしました」と発表していた。

   小林氏の声明は次の通り。

   映画『ヘドローバ』において、当時中学生だった住川龍珠さんが殴打されるアクションシーン、さらにそのことをメイキング映像内で軽率に語ったことに関して、Twitter上で児童虐待ではないかとのご指摘をいただいております。

   本件に関しまして、住川龍珠さんおよび関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことを謝罪いたします。誠に申し訳ございません。また、私の謝罪が遅くなったことについても重ねてお詫びいたします。

   映画『ヘドローバ』の撮影に関しては、安全な環境での撮影を心がけておりましたが、 演出プランにはなかったアクションが発生してしまいました。当該アクションの発生後、住川さんがむせて咳き込んでしまい、次のセリフが出てこないという状況を見て異常を感じ撮影を止めました。すぐに撮影を止められなかったことは自分の過失です。また、保護者にも事情を説明しご理解をいただいておりました。なお、メイキング映像で出てくる吐しゃ物はダミーの作り物であり、撮影時に住川さんが実際に吐いたり、大きな怪我をしたりすることはありませんでした。

   しかしながら、当時未成年であった住川さんに対して心の傷を残すことになったことは間違いございません。俳優が児童であろうとなかろうと、 今回の件はあってはならなかったこと、そして監督の仕事とは、あってはならない事態が発生することを防ぐのが最重要事項であることを改めて認識すると共に、住川さんおよび関係者の皆様に重ねてお詫び申し上げます。

   また、メイキング映像やその他のインタビューにおいて今回のアクションシーンを正当化し美化するような軽率な言動を行ったことについても謝罪いたします。 申し訳ございませんでした。

   今回の件に関しては、今になってやっとだと気付いたのではなく、ずっと心に残っていた過去の罪が、世に出たという思いです。今回の件が心の中にあり続けていたにも関わらず、きちんと謝罪をしないまま、その後の作品でクリーンに安全に撮影を進めていくことで、過去を清算し罪滅ぼしや成長ができたという気になっていました。このことは私を信頼してくれた人たちを騙し、被害者の存在を都合よく無視していたのと同じことだと思います。

   今回の件以降、私が任される現場では労働環境の良い現場にしようと心掛けていたことに、嘘はございません。近年の私の作品に協力してくれた方々がそのめにご尽力くださったことにも、 間違いございません。

   当時耐えようのない恐ろしい思いをした住川さんには、改めて謝罪の意をお伝えし、ご了承いただきましたが、今後も住川さんに対する私の行為を深く反省すると共に、謝罪を続けて行きたいと思っております。

   本当に、申し訳ございませんでした。

   映画『ヘドローバ』 に関しては、製作を担当したVICE MEDIA JAPAN株式会社を始め、関係者との間で今後の取り扱いについて協議の機会を持ちたいと考えております。どのように取り扱うかに関しては改めて発表させていただければと考えておりますので、お時間をいただければと存じます。

   私の不適切な行為により傷ついた住川さんに対し改めて心よりお詫び申し上げます。また私の作品を観てくださるお客様、関係者の皆様にも、この度は多大なご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。今後このようなことを繰り返さないことは勿論、映画製作現場における暴力行為やハラスメントを許さないように尽力してまいります。今後もご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

   小林勇貴

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