NASAの探査機「インサイト」、火星の日の出を撮影

GIZMODO

NASAの火星着陸探査機「InSight(インサイト)」は先日、火星の日の出を撮影しました。この探査機は2018年に火星に着陸して以降、何千枚もの写真を撮りつつ、火星の地質学についての素晴らしい科学データの収集も行っています。

トップのGIFは「火星での日の出に飽きることはない」というコメントと共に、インサイトのツイッター公式アカウントに投稿されていました。「毎朝、あの遠方の小さな点が空高く昇り、足の下のとどろきに再び耳を澄ませるためのエネルギーをくれる」とのこと。

インサイトにとって太陽がとても大事な理由

太陽の光は、インサイトの日々の活動に欠かせないものです。探査機には1日あたりおよそ3,000W/hを生成する直径約7フィート(約2.15メートル)のソーラーパネルを2枚搭載。インサイトが機能するにはソーラーパネルが頼りですから、日光を最大限に浴びられる赤道付近に着陸したのです。

そうやって得た太陽光が惑星リサーチの動力となっています。インサイト(InSight)は「Interior Exploration using Seismic Investigations, Geodesy and Heat Transport(地震学、測地学、熱流量を用いた内部構造探査)」の略で、地質学的な歴史と内部構造を研究するために設計された機器類を搭載しています。

インサイトが火星の地震である“火震”を検出するため地表に設置した地震計のデータから、科学者たちは火星の内部構造の3Dモデルを作れるはずです。そして搭載されている通信システムは、火星の回転と揺れについての正確なデータも地球に送信しています。このミッションによる成果は、太陽系の岩石惑星の成り立ちについて光明を投じるかもしれません。

インサイトミッションの進み具合は?

インサイトが火星での活動を始めて3年以上、いくつかの思わぬトラブルがありました。熱流量計=通称「Mole」はこのミッションの主軸となるはずでしたが、掘削を2年にわたって頑張るも進められずNASAは断念しています。

最近だと大量の塵がソーラーパネルの上に積もってしまい、ミッションそのものが危機に晒されるという事態がありました。その後、探査機の電力レベルは安定した模様。少なくとも現時点での終了時期とされている今年12月までは、なんとか頑張り続けてほしいですね。

Source: Twitter, NASA(1, 2),

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