スマートウォッチとスマートリングどのへんが違う?「Oura Ring」を3カ月使ってみて

GIZMODO

ファッション×ガジェットの、ちょうど良い塩梅。

スマートリング「Oura Ring Generation 3(以下、Oura Ring)」を使い始めてから、3カ月が経ちました。今も僕の左手中指で逐次モニタリングしてくれております。

僕がOura Ringに求めていた要素は、ずばりスマートウォッチの代用。多くのスマートウォッチがやってくれている心拍や歩数のカウント、睡眠ログを、指輪サイズでまかなえたら最高じゃね?しかも指輪なら腕時計ほど服装に影響なくね?ってな具合です。

実際に3カ月使ってみた感想や、どんな人にオススメできるかなど。1年の1/4を使った長期レビューをお届けします。

腕時計よりも圧倒的にライフログ向き

身も蓋もありませんが、腕時計のヒヤっとする感じがあまり好きじゃないんですよ。なので普段からあまり腕時計を着けないのですが、スマートウォッチによる心拍や歩数カウントは好きなんです。スマートウォッチ的なログは採りたい。でも腕時計はめんどくさい。こう考えてる人はそれなりにいるのでは…?

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んで、僕が今使ってるスマウォはこれ、「GLAGOM ONE」。かなりシンプルなスマートウォッチで、Apple Watchほどガチガチにアクティビティをログるような機能はありませんが、僕の求めるライフログ要素は満たしてくれています。

結論を言うと、「Oura Ring」を使うようになってから「GLAGOM ONE」の出番は激減しました。やっぱり腕時計よりも常時装着しやすい指輪のほうが、圧倒的にライフログ用途には向いてますね

もともとは睡眠トラッカーだった

「Oura Ring」の紹介と機能的レビューはこちらの記事に詳しいです。機能としては、心拍・歩数・体温(睡眠時のみ)を記録し、数値や変化をもとにアプリでスコアを算出し、日々の健康意識を促してくれます。

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今回の第3世代になる前まで、「Oura Ring」は睡眠時のみセンサーを動かす睡眠トラッカーでした。指輪なら寝るときに着けてても邪魔じゃないので、理にかなってますよね。第3世代からは、起きてる時でも心拍を測ったり加速度センサーによる歩数計測ができるようになったという次第。アクティビティトラッカーができる指輪に進化しましたが、やっぱりメインは睡眠トラッカー要素。

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アプリからは、計測された数値をもとにスコアが表示されます。コンディション睡眠アクティビティの3つに大別され、例えば睡眠については眠ってる間の心拍変化、体表面の温度、レム睡眠の量、入眠までの時間などを見てるみたい。なかなか精度は良く、こたつで30分寝落ちしてしまった時も睡眠としてカウントされてました。昼寝もバレちゃう。

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一方で、起床時は歩数や心拍を目安に目標運動量に対してのスコア付けをしてくれます。ずーっと家にいると「トレーニング量が足りませんよ」という感じ。前日の睡眠の質に対してのオススメ運動量みたいなのもあって、前日寝不足だと「回復に徹しましょう」とか、逆にいっぱい寝たら「エネルギーたっぷり、さぁ運動を!」とか教えてくれます。充電具合もアプリから確認可能で、充電が減ってきたら通知で知らせてくれます。

スマートウォッチとの違いはどう?

まず購入時は、公式サイトから注文しました。注文するとサイジングキットが届きます。8個のプラスチック製の指輪が届くので、指に合うサイズの装着感を試しつつ、実際に数日過ごしてみます。ヨシこれでいこうと決まったら、お好みのサイズを注文し、「Oura Ring」本体が届く流れです。全体で1カ月くらいかかりましたが、ワクワクする体験でしたよ。

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実際に着けて過ごしてみると、日常動作においてのストレスはほっとんど無し。充電するとき以外、ほぼ24時間着けっぱなしにしています。睡眠時にも装着感が気になることはありません。ここは明らかにスマートウォッチに勝る点でしょう!

アクティビティトラッカーとしての使い心地は、心拍や歩数のログに関しては気が向いた時にアプリをチェックするくらいです。スマートウォッチの場合は時計を操作して歩数や心拍が確認できたのに対して、「Oura Ring」はリアルタイムに計測するよりもあとで振り返る使い方になります。僕はよく歩いた時に「今どれくらい歩いたんだろ?」と気になることが多かったので、ここはスマートウォッチの方が使いやすかったかな。

睡眠トラッカーとしての使い心地は、これこそ振り返るしかないので、アプリを見つつ「昨日はよく寝たなぁ」と確認する程度。でも驚いたことがあって、ある夜、急な花粉症でめちゃくちゃ寝苦しかった日があったんです。翌日アプリを見たら「昨夜、心拍が高くなっていたようです」と、花粉症による寝苦しさがスコアに表れてたんですよ…! 精度、高し。

睡眠トラッカーといえば、ガーミンの「vívosmart 4」を試したことがありますが、あれは本体が薄くて睡眠時にも装着しやすかったですね。睡眠時に装着するウェアラブルは、やはり身体を邪魔しないサイズ感が重要。スマートウォッチでそこをまかなうのは、厳しい気がするなぁ。

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さて、装着感は良好ですが、指輪としてはわりと分厚いです。ファッション的に気になることはないんですけど、例えば顔を洗うときや洗顔の時はすんごい邪魔。顔にガンガン当たるもんで、外さないとストレスがマッハです(手の肉付きによってはセーフかも)。「Oura Ring」は防水性能持ちですけど、お風呂の時は外しています。もちろん、着けていってもOKですよ。

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充電は専用スタンドに添えてワイヤレスにチャージするタイプ。バッテリー寿命を長くするために満充電を避けることが推奨されていて、僕は30〜80%程度のバッテリーを保つようにしています。充電ルーティンが作りにくいともいえるし、長く使うために細やかな配慮がなされてるとも捉えられる。ここはバッテリー長い系スマートウォッチと似た悩みですねぇ。

振り返ると、スマートウォッチとの違いは─。

・指輪型だから着けていてもラク。睡眠時にも装着しやすい。

・アクティビティログはできるけど、確認にはアプリが必要。

・バッテリー充電がルーティンにしにくい(しちゃっても良いけど)

という感じ。時計機能を除いたとして、スマートウォッチの完全な代替とはいかないまでも、スマートウォッチに求めるログ的要素を指輪サイズでやってくれてると言って良いでしょう。ログは「Oura Ring」に任せて、空いた手首で好きなブレスレットを楽しむ。これができるだけでも、「Oura Ring」は僕のライフスタイルにハマってるといえます。

「Oura Ring」は、どんな人に向いてる?

スマートウォッチのようなウェアラブルが好きだけど、現状のウェアラブルのデザインにファッション的な不満を持ってる人。「Oura Ring」は、こういう人に刺さると思います。実際、この要素を同時に満たすガジェットって少なくないですか?

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僕が実物の「Oura Ring」を見てサプライズをくらったのが、かなりアクセサリー感がある点。色はゴールドを選びましたが(他にシルバー、ブラック、ステルスがある)、真鍮などと並べてもすごく映えるでしょ? 表面の材質は傷耐性も高く、3カ月使ってもかなり綺麗な見た目です。でも僕はエージングされた感が好きなので、もっと傷づいて欲しい。

他にも、使いやすさと精度を両立させた睡眠トラッカーが欲しい人や、コンパクトなガジェットにワクワクする人にもオススメしたいですね。ただし、「この指輪があればスマートウォッチは不要!」とまでは言いづらく、やはりスマートウォッチに何を求めてるかは人それぞれですから。メッセージ通知や多様なアプリなど、生産性に繋がるガジェットが好きな人には物足りないかも。となると、ファッション要素は他ガジェットと明確に差別化できる点。

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Nothing社のCEOであるカール・ペイ氏が、左手中指に「Oura Ring」を着けてるのをインタビュー動画で見ました。大きめの指輪だからシンプルな服装の中にあっても目を引くし、これが心拍や歩数をログしてくれてるなんて、指先に未来ッて感じがしてたまらないのですよ。

Photo: ヤマダユウス型

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