Pinterestが気候変動に関する誤情報やデマをBan

GIZMODO

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写真シェアサービスのPinterest(ピンタレスト)が、気候変動の存在やその影響、自然災害や異常気象に関するあらゆる誤情報に対処するためのポリシーの強化を発表しました。これまでのコミュニティガイドラインに、気候変動に関する誤情報とデマを禁止するポリシーが新たに加えられるそうです。

主要オンラインプラットフォームで初の気候変動デマBan

インテリアやレシピ、ガーデニングなど、いろんなジャンルでピンとくるものを探してバーチャルなピンボードに貼りつけていくスタイルのPinterestは、今回のポリシー改定によって「気候変動の誤情報とデマをマジで禁止する初の主要オンラインプラットフォーム」になりました。

新たなポリシーでは、気候変動への人間活動の影響を否定したり、誤った気候変動対策を宣伝したり、誤った科学的データを使って気候科学者への不信感をあおったり、緊急時の治安を妨害するような情報を広めたりしようとするコンテンツが削除されるそうです。また、気候変動にまつわる陰謀論や誤情報、デマを助長するような広告も禁止になると。FacebookやInstagramやTwitterやYouTubeやTikTokがやってくれないことじゃないですか……。

今回のポリシーは、Climate Disinformation CoalitionおよびConscious Advertising Networkの協力のもとで、さまざまなオンラインプラットフォームでよく見かける誤情報やデマを参考につくりあげたとのことです。

Pinterestのポリシー責任者を務めるSarah Brommaさんは、今回のポリシー改定について声明でこう述べています。

今回の大きな動きは、2017年に行なった公衆衛生の誤情報に対処するためのポリシー策定に端を発し、その後新たな問題が生まれるたびに更新してきたガイドラインを拡大したもので、この気候変動に関するポリシーは、誤情報をなくして安全なオンライン空間をつくる取り組みのさらなる一歩です

Pinterestは、2017年に反ワクチンのような健康に関する誤情報を含むコンテンツを、2018年には政治キャンペーンの広告を、2021年にはダイエットに関する広告を禁止してきた実績があるんですよね。頼もしい。

また、この気候変動ポリシー追加の声明は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が第3作業部会の緩和策に関する報告書の公表から2日後に発表されました。話題性を狙ったものと思われますが、なかなかしたたかです。

他のプラットフォームにも求められるデマ対策

他の主要オンラインプラットフォームはどうなっているのかというと、やってる感を出しているだけか、何もやっていないかといったところのようです。Google(グーグル)は昨年10月に、人間活動による気候変動の存在を否定する広告の禁止発表したものの、その後も広告が表示されていた指摘を受けました。COP26の開催期間と重なっていたことで、失望感とやっぱりね感が広がりました。

昨年11月には、Conscious Advertising NetworkがFacebook、Instagram、Google、Twitter、TikTok、Pinterest、Redditの各サービスに対して、アルゴリズムやコンテンツ、広告に含まれる気候変動に関する誤情報やデマをなくすためのポリシーの策定と実施を公開書簡で求めました。それに呼応する動きはいまのところなさそう。

デマってあっという間に広がるけど、消すのは時間も労力もすごくかかるんですよね。Pinterestのような強めのポリシーが他のプラットフォームでも採用されれば、ネット上のデマや誤情報は減っていくんじゃないでしょうか。

オンラインにはびこる気候変動に関する誤情報やデマに対抗するためにはソーシャルメディアの取り組みが必要なので、真剣に考えてほしいところです。

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