皆さんは、あの出来事を覚えているだろうか？ 秋葉原の昭和通りにて、閉店することとなったマクドナルドをバーガーキングが縦読みで盛大に煽りまくっていた件だ。
22年間もの間、昭和通りにてスマイルとハッピーとカロリーを売り続けたマクドナルド。閉店するにあたり、店先に掲げられた「See you」と手を振るドナルドの後ろ姿はどこか感動的だった。
それを全力で煽り散らしたのが、マックの目と鼻の先にあるバーガーキング。マックの垂れ幕のデザインを丸っとコピーし、ドナルドのかわりにお辞儀する店員のイラストを配置。そして、シレっと「私たちの勝チ」という縦読みを仕込んだメッセージを掲げたのである。あれから約2年……
・復活のマック
再び、戦い（バーキンの独りプロレス説もあるが）の火ぶたが切って落とされた。あの時のドナルドの「See you（またね）」に、偽りはなかった模様。
2022年4月1日に、2年前に閉店したはずの「マクドナルド 秋葉原昭和通り店」が復活したのだ……！ しかも、大幅にパワーアップして。
マック復活の報を受け、確認するために昭和通りにやってきた筆者。そこでまず目に入ったのは、例の好戦的なことで知られるバーガーキング。いつもキレッキレだ。
さて、バーキンには悪いが、今回の目的はマック。同じ昭和通りに再オープンしたということなので、すぐそばにあるはずだが……。
・蘇える記憶
マックを探して周囲を見渡していると、バーキンの店頭に掲げられた垂れ幕に、どこか既視感のあるフレーズが記されていることに気付いてしまった。おや？ 「私たちの価値」……？
これは2年前の伝説の縦読み、「私たちの勝チ」と、漢字が違うだけで音は同じ。そして奇しくも今日は、マック復活の日。こ、これはまさか……!
・煽りおる
さりげなくワッパーの写真でごまかしているが、よく見れば改行位置がまたしても不自然！ 2年前は各行の最初の文字だったが、今回もやはり仕込まれていた!! 最後の文字にッ!!!!
店のデカさよりだいじなこと。
やりやがったァァァァアアアアアアアアアア!!!!! バーキン、またしてもマックを煽る!!! しかし、今回は店のデカさがどうとか言っており、煽り方が具体的だ。どういうことだろう？
・ビル3フロア
そのマックは、すぐ隣のビルの2階に入口があるもよう。とりあえずワッパーのセットを購入し、それを持ってマックを訪れることに。
バーキンから出てほんの数メートルほど昭和通りを駅の方に歩いたところで、目的のビルの入居状況がわかる看板を発見。マジか。2階だけでなく、3階、そして4階までマックっぽい。「店のデカさ」ってまさか……
デケぇぇええええええ!!!! まるで仮面ライダーBlackが、RXになって復活したときの如きパワーアップを果たしている。これはバーキンが悔し紛れに煽ってしまうのもわかる気がする。
ワッパーセットでブイブイ言わせるつもりだったが、この店舗のデカさの前に、ワッパーなど一蹴されてしまいかねない。ということで、大人しくビッグマックを購入して店内に入ることに。
格の違いは、ビッグマックを受け取ってすぐに思い知らされた。復活したマックはビルの3フロアを占めているのだが、シート数が圧倒的！
レジのある2階は14席で、トイレと店員さん用のバックヤードと思しきスペースがある4階は28席。しかし、飲食スペースのみの3階は96席もあるのだ！ 合計すると138席!!!
ちなみにバーキンも地下1階から地上2階までの3フロアを占めているが、座席数の合計は94席。これはこれで立派なものであることは確か。確かだが……マックに敗北したこともまた確か。
復活したマックの強みはシート数だけではない。飲食スペースからの眺めがとても良いのだ。座る場所によっては、横を通る電車も良く見える。解放感も相まって、マックの方が広く感じる。というか、たぶん実際に広い。
なるほど、急にバーキンが「店のデカさよりだいじなこと。」などという縦読みで煽りだしたのは、こういうわけか。まあ、バーガー屋にとって、店のサイズより大事なことが色々あるのは確か。
バーキンが縦読みを仕込んだ垂れ幕では、それっぽいことを長々と述べていた。たとえば、バーガーのサイズなんかもそうだろう。そしてバーキンのワッパーはビッグマックよりもデカい。
しかし、店のサイズもまた、秋葉原のように常に多くの人で混雑する場所においては重要。
その点において、今回ばかりは
マックの方がビッグ……!!
第2部 完
執筆：江川資具
Photo：RocketNews24.
