アクションカメラおすすめ4選。GoPro、Insta360などの人気モデルから厳選【2022年最新版】

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プロっぽい動画を撮ってみたい!

おうち時間が増えた今、ジェットコースターやスキー滑走の動画を見てレジャー欲を満足させている人も多いのでは?そんな臨場感と躍動感あふれる動画撮影に一役買ってくれるのが、アクションカメラです。一人称視点で撮られた動画は、同じ体験を多くの人と共有できる、今の時代にうってつけの娯楽です。というわけで、今回はWirecutterが厳選した「おすすめアクションカメラ4選」をご紹介します!


趣味がサーフィンや水泳、ハイキング、ハーフパイプだという方、しかも「その様子を世界に発信したい!」というのであれば、アクションカメラは必須アイテムです。

アクションカメラはウェアラブルカメラやアクションカムとも呼ばれ、臨場感あふれる動画を撮影する「一人称視点」のカメラ。Wirecutter編集部で各種カメラを実際に使って厳正にテストしたところ、おすすめナンバーワンの機種はGoPro Hero9 Blackに決定しました!

もはやアクションカメラの代名詞ともいえるGoPro ですが、中でもHero9は優れた動画品質はもちろん一体型マウント、驚くほど高性能な手ブレ補正など、さまざまな機能を備えています。総合力は同価格帯で最も優秀、使い勝手も抜群です。

最新のHero10 Blackはさらにフレームレートが高くなっていますが、Hero 9でも十分。むしろ価格が安い分、こちらの方がお買い得です。

優秀なアクションカメラの系譜を受け継ぐおすすめナンバーワン:GoPro Hero9 Black

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Photo: Wirecutter

アクションカメラの最高峰。素晴らしい手ブレ補正と鮮やかできめ細かい5.3K解像度の動画を提供。最高のコスパを実現。

Wirecutterでは30時間の初期テストに加え、10週間という長期にわたって毎日使用し(移動距離は1万6000km!)各種製品を吟味してきました。その結果、GoPro Hero9 Blackこそが優れたアクションカメラの系譜を受け継ぐ、最高の一品であると確信しました!

5Kの動画はとってもシャープ(一般的な4Kよりも画素数80%アップ)。フレームレートは240fpsで、スロー再生も非常にスムーズです。そして最も印象的なのが、手ブレ補正。タテヨコの揺れを効果的に取り除き、まるでジンバル(スタビライザー)にカメラをのせているかのよう。高速のタイムラプスや高解像度での写真撮影もお手のもので、GoProアプリを使って編集してササっとSNSに投稿することもできます。

大きめのバッテリーで、旧モデルのHero8 Blackよりも撮影可能時間が約30%アップし、バッテリー交換頻度も少なくなりました。ただしXS以前のiPhoneやPixel 4以前のAndroidでは5Kや4Kの動画を編集できない恐れがありますので、ご注意を。

必要十分な機能で、価格は控えめ:GoPro Hero8 Black

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Photo: Wirecutter

財布に優しい、高性能アクションカメラ。Hero9 Blackよりも手ブレ補正やハイパーラプスの汎用性はワンランクダウン。フロントスクリーンもありません。それ以外の機能は変わらず、コストは30%安。

「アクションカメラに5万円以上かけるのはちょっと…」という方におすすめなのが、GoPro Hero8 Black。Hero9より低価格ですが、機能は十分。Hero9にできることは大体できますが、できないことも。映像はHero 9と変わらずシャープでカラフルですが、やや精細さに欠ける点は否めない印象。手ブレ補正もやや劣るので、スキー滑走中の動画は少々バウンスして見えるでしょう。それでも他のアクションカメラと比べたら十分優秀です。

Hero9とHero10に搭載されたフロントスクリーンはなく、モノクロ画面に録画時間やバッテリー残量などのデータが表示されるのみ。バッテリー容量も小さめで、駆動時間はおすすめナンバーワン製品の約70%程度です。

最高品質の最新アクションカメラ:GoPro Hero10 Black

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Photo: Wirecutter

究極のフレームレートと機能。Hero9と比べてフレームレート、手ブレ補正、インターフェースのすべてがワンランクアップ。その分、コストも大幅アップ。

とにかく最新で最高のアクションカメラを追求したいなら、GoPro Hero10 Black一択になります。GoPro Hero9がHero8から大きく飛躍を遂げた一方、GoPro Hero10は文字どおり「ワンランク」上がった感じ。最新のプロセッサを採用し、5K30Hzから5.3K60Hz4K 120Hzフレームレートが改善。手ブレ補正もわずかですが性能が上がり、タッチスクリーンのインターフェースもスムーズで使いやすくなっています。

逆にいえば、その他の点では両者に大きな違いはありません。しかも、Hero9でも十分高価なのに、Hero10はそれよりさらに100ドル(約1万2000円)も上乗せされています。SNSに動画を載せる、というレベルならここまでのフレームレートは必須ではなく、Hero9の方がお買い得かも。もちろん、5.3K 60Hzや4K 120Hzの高解像度のスローモーション映像がほしい方や、「最高のアクションカメラがほしい! 金に糸目はつけない!」という方にとってはHero10を選ぶべきでしょう。

レゴブロックのようにレンズやセンサーを入れ替えられるモジュラーデザイン:Insta360 One R

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Photo: Wirecutter

最も汎用性の高いアクションカメラ。360度撮影モジュールを含め、レンズ・センサー、バッテリーを組み替えられるモジュール設計。よりクリエイティブな選択肢を提供します。

Insta360 One Rはレンズやセンサーを交換できる、ユニークなモジュール構造を採用。どのオプションを選ぶかによって、カメラの使い方や仕上がりの映像がガラッと変化します。特に興味深いのは、印象的な低照度性能を実現する1インチの広角モジュールと、カメラの全周囲を撮影する360度レンズモジュール。Insta360の優秀アプリを使えば、GoProよりもはるかに多様な手法で映像の編集ができ、他のカメラにはできない魅力的な動画を作成することができます。おすすめナンバーワン機種よりは全体に使いにくく、すべてのオプションを揃えると費用もかかりますが、他人とは一味違う動画をSNSに載せたい方にはイチオシの製品です。

アクションカメラをおすすめしたい人

アウトドア好きで、思い出に残る一瞬や爽快な瞬間を動画に残したい方には、アクションカメラは必須アイテム。Vlogにも最適です。通常のビデオカメラや一眼レフ、デジカメと比べると小型で頑丈、一人称視点での動画撮影にぴったりです。

アクションカメラには広角レンズが搭載されており、ゲレンデや競技場をできるだけ広く撮影するのに最適。マウントを使ってカメラをヘルメットやサーフボードの先に取りつけたり、ホッケーのスティックにつけたり、三脚に載せて超近距離から撮影することも可能です。

頑丈なオートフォーカスカメラとは異なり、アクションカメラには光学ズームレンズがないので、ズームや望遠をきかせることはできません(撮影後にトリミングなどは可能)。その分、マウント装着や広角レンズ搭載、そしてコンパクト感といった特徴が持ち味。静止画よりも動画撮影で力を発揮するカメラです。

Wirecutterでは、以下の観点で各種アクションカメラを厳正にチェックし、おすすめの最高機種を選出しています。

・動画品質

・手ブレ補正

・デザインの頑丈さ

・操作性と使いやすいさ

・バッテリー性能

・マウントとの相性

・ワイヤレス性能とアプリの信頼性

・ライブストリーミング/ウェブカメラ機能

では、それぞれの製品を詳しく見ていきましょう!

優秀なアクションカメラの系譜を受け継ぐおすすめナンバーワン:GoPro Hero9 Black

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Photo: Rozette Rago

もはやアクションカメラの代名詞、ともいえるGoPro。GoPro Hero9 Blackもまた、多くの人にとってベストな選択肢といえます。前モデルのHero8 Blackの長所をすべて引き継いだうえで、さらに改良。驚くほどスムーズな超高解像度動画印象的な画質シャープな画像…これらすべてを頑丈で使いやすいボディで包んでいます。バッテリー寿命も長くなり、各種アクティビティに最適化するためのアクセサリも豊富。Hero9は最新でも派手なGoProでもありませんが、価格・性能・機能のどこをとっても優秀な逸品です。

Hero9のビデオ解像度は、30fpsで最大5K(5120×2880ピクセル)。多くのアクションカメラやテレビで採用されている4K(3840×2160ピクセル)を大きく上回っています。さらに、超スローモーションを実現する1080p240も対応。映像の見栄えを左右する重要な要素である最大ビットレートは、5K映像で100Mbpsと、競合他社と比べても健闘。静止画はHero8 Blackの1200万画素から2000万画素にアップしています。

5Kの解像度で情報を詳細に記録し、4Kや低価格帯のテレビ、スマホでも動画をシャープに表現。鮮明な画像を切り出すことも可能です。従来のGoProや他の4Kカメラでも似たことはできますが、Hero9ではズームや切り取りの余地が広がり、ピンボケや過度なピクセル化で画質を損なうこともありません。ピクセルに余裕があるので、手ブレ補正処理も得意です。

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Photo: Rozette Rago
大きめのタッチスクリーンで、さまざまなメニューに簡単アクセス。

手ブレ補正機能“Hyper Smooth 3.0”は、Hero8の2.0よりも明らかに向上(2.0も素晴らしかったですが)しており、歩いたり走ったりしても手ブレはほとんどありません。カメラがレールの上を動いている…とまでは言いませんが、それに近い水平補正がかかっているので、スノーボードやサーフィン、マウンテンバイクなど、活発なアクティビティの動画でも揺れやブレが気になりません。

オプションのMaxレンズは、最大140度の広角ショットを実現。カメラを回転させたり、さかさまにしたりしても水平を維持する機能は、360度カメラには見られる機能ですが、従来のアクションカメラにはありませんでした。

安定感抜群のタイムラプス動画機能“TimeWarp 3.0”は、スクリーンをタップするだけでスムーズに通常速度にスローダウンさせることができる優れもの。仕上がりはとてもスマートでプロフェッショナルです。たとえば、街歩きを撮影しつつ、画面をタップしてリアルタイム録画に戻し、一瞬だけカメラに話しかけて、またスピードを上げるといったことも可能です。

Hero9 Blackのユーザーインターフェースは、過去のGoProや最新のHero10とほぼ同じ。画面の端からスワイプしてメニューを開き、画面をタップすればクイック撮影設定を呼び出すことができます。シネマティック5K/30/ワイドモードから4K/60/リニアへの切り替えなど、プリセットを微調整したり、独自の設定を追加したりすることも可能。Hero7 Blackや以前のGoProでは撮影モードの切り替えにも、画面を4・5回タップする必要がありましたが、Hero9ではわずか2回で済むので、これはありがたいです。

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Photo: Rozette Rago
大きめバッテリーで撮影時間も長くなりました。

Hero9のボディはこれまでのGoProやHero10と似ていますが、すべての面でわずかにサイズアップ。最大の変化は、前面にフルカラースクリーンを搭載したこと。これで、自撮りショットが格段に楽になります。レンズカバーは取り外し可能なので傷ついたら交換でき、Maxレンズを装着する際にも便利。Hero8で好評だった折りたたみ式マウントブラケットは継承されています。他のGoProと同様、Hero9も水深10mの防水性を備えています。

バッテリーも1,220mAhから1,720mAhへとサイズアップ。撮影時間も30%長くなったとのことですが、WirecutterのテストでもHero8より30%アップが妥当という結果でした。ちなみに9と同じバッテリーを使用するHero10でも、ほぼ同じ性能でした。

アクションカメラは動画がメインですが、写真ももちろん撮れます。Hero9で撮影した画像のクオリティは、標準的なスマホと同じレベル。複数の露出をブレンドするSuper Photoモードならダイナミックレンジも優れており、これまでできなかったSNS映えする画像を生み出すことができます。従来のGoPro画像と比較しても高解像度ですが、動画の色とコントラストはそれほど差がありません。ちなみにHero10の静止画は若干Hero9より解像度が高くなっていますが、Hero8とHero9ほど顕著な差はありません。

GoProのスマートフォンアプリ“Quik”(Android/iOS)はカメラの制御と、撮影した映像の調整に活躍します。Insta360ほどではありませんが、他のアクションカメラのアプリと同等もしくはそれ以上で、フレーミングや長さのトリミングも便利です。他ではあまり見られない露出やコントラスト、色などを調整する機能も搭載しています。また、撮影した映像の速度調整や、個々のフレームを高解像度の静止画として保存することも可能。カメラとアプリの接続が簡単なのも嬉しいポイントです。

とはいえ、不満がないわけではありません。編集オプションはInsta360のアプリに及びませんし、複雑な機能の一部は無料アカウントを作成しないと使えません。本アプリでは音楽やタイトル、フェード、フィルターを追加して映像を自動編集することも可能ですが、すべてのデバイスがそれを1080p以上で出力できるわけではありません。4Kなら出力できるものもありますが、5.3Kで出力できるものはなし。この点、以下の「気になる点」で深堀しています。

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Photo: Rozette Rago
ビルトインのブラケットでマウント装着もラクラク。

Hero9 Blackは、幅広いコマンドに対応する音声制御機能を搭載しており、かなり騒がしい環境でもしっかり機能し、複数の言語や方言も認識してくれます。音声認識は毎回使うものではないかもしれませんが、アルプス山脈の上をハンググライダーで滑走したり、マウンテンバイクで下り坂を滑降したりするときなどは、ハンドルから手を離さずに撮影スタートできるありがたみを実感するでしょう。Hero9 BlackはInsta360よりも音声コマンドに反応が良く、Hero8 Blackやアップグレード版のHero10とほぼ同じです。

ウェブカメラとしても使用できますが、アクションカメラは暗い場所は得意ではないので(1インチのセンサーモジュールを搭載したInsta360 One Rでさえ)、よほど明るいホームオフィスでなければ、奇跡的な映像は期待できないでしょう。

GoProはマウントやアクセサリ各種(サードパーティも含め)も優秀。特にマウントは豊富でハンドルやサーフボード、ヘルメット、三脚、車、胸、頭、そして愛犬に至るまで、どこにでも装着してタフに機能してくれるマウントに出会えるはずです。Hero9で特におすすめなのは、Media ModMax Lens Mod、Light Modといったアクセサリラインナップです。

動画クリップをクラウドに保存したい場合、またカメラを割引価格で使用したい方は、サブスクサービスGoPro(旧名称GoPro Plus)に加入するのもアリです。年6,000円で容量無制限のクラウドストレージ、理由不要のカメラ交換補償(年2回)、GoPro.comでのアクセサリ購入50%オフが適用されます。

気になる点

GoProの画像や動画には、「やや過飽和で非常に鮮やか」という独特の表情があります。これは賛否両論ありますので、プリセットはフラットに設定し、メニューオプションで彩度やコントラスト、その他の設定をカスタマイズするのもいいでしょう。

アクションカメラのイメージセンサは小さいので、低光量にはあまり対応できません。Hero9は他のカメラと比べるとはるかに優れていますが、Insta360 OneR 1インチほどではありません。

他のGoProと同様、Hero9は熱を持つことがあります。かなり熱くなります。5Kの動画を30分撮影した後は、熱すぎて触れないほどでした。ただ、それでパフォーマンスに問題が起きることはなさそうです。冷えるまでにそれほど時間はかかりませんが、すぐにポケットに入れるのはちょっと無理かも。暑い日、特に陽があたる場所では、熱くなりすぎると保護のためシャットダウンされてしまうかもしれないので、カメラを冷やしたり解像度やフレームレートを下げたりして対策するといいでしょう。

GoProのアプリにはInsta360 One Rのアプリほどの機能やツールはないものの、仕様は全般的に悪くありません。ただ1つだけ厄介なのは、カメラから画像や動画をダウンロードしても、スマホや他のデバイスのカメラロールに表示されない点です。デバイスの他の場所に表示するには、あらためて保存する必要があります。GoogleフォトやiCloudなどのクラウドにコンテンツを保存する場合は、この操作をしないとアップロードされません。たったひと手間ですが、ちょっとイラっとすることもあります。

新しいハイエンドのスマホがないと、5Kの動画を再生できない、あるいは再生はできても編集できない恐れがあります。一般的にはiPhone XSシリーズ以降のスマホ、iPad Proは対応しているはず。AndroidならAndroid 10を搭載し、4GB以上のRAMとKirin 9000、Qualcomm Snapdragon 855、Exynos 980、またはそれ以降のプロセッサを搭載したデバイスなら問題ないでしょう。

スマホでカメラの解像度やフレームレートを処理できない場合、デスクトップのGoProアプリを使用することもできますが、こちらは必要最小限の機能(動画のトリミングや静止画像のプル、360ビデオでのリフレーミング)のみ対応しています。なので、最高の解像度とフレームレートで手の込んだ編集を行なうなら、新しいハイエンドのスマホを用意するか、Adobe Premiere Proなどのデスクトップ動画編集ソフトにアクセスできることが前提になるでしょう。もちろん、編集が不要であればPC経由でSDカードからファイルをYouTubeやFacebookなどにアップロードすることもできます。

Hero9(とそのバッテリー)はHero8より大きいので、アクセサリや予備バッテリーは互換性がないと思っていた方が良さそうです。ただし、マウントは同じです。

必要十分な機能で、価格は控えめ:GoPro Hero8 Black

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Photo: Photo: Ben Keough

最先端の解像度やフレームレートは必要ないけれど、高品質で安定した4K動画を撮影したい、という方にはHero8 Blackが最適です。新製品が出るたびに前年のカメラが安くなり、Hero8 Blackも今ではGoProのエントリーレベルのモデルとなっています。しかし、それが最新だった2019年当時はおすすめナンバーワンの最高モデルで、今も非常に優れたカメラだと言えます。60fpsの安定した4K動画にTimeWarpハイパーラプス、そして内蔵マウントなど、Hero9にも継承されている優秀機能の多くを備えています。

8と9の大きな違いは解像度、手ブレ補正、バッテリー持続時間、フロントスクリーンの4つです。Hero9は5Kの動画に対応していますが、8は最大で4K 60Hzになっています。解像度もHero9よりは控えめで、細かいトリミングやズームは得意ではありません。Hero8の手ブレ補正機能“HyperSmooth 2.0”は、次モデルで採用される“HyperSmooth 3.0”“HyperSmooth 4.0”ほど映像を均一にはしてくれない印象です。バッテリー寿命も9より約30%低く、互換性もありません。

そして一番大きな違いが、前面のフルカラースクリーンの有無です。これは9に搭載された便利機能で、画面を見ながら自撮りができるため、設定やフレーミングがはるかに楽になります。8にはバッテリー残量、撮影時間といったデータを表示するモノクロ画面のみ。自撮りの機会が多いのであれば、圧倒的に9の方が使いやすく感じるでしょう。

このように、Hero8 Blackも価格の割に高性能のカメラですが、9の方が全般的に高機能なので、3割増しの価格を出しても惜しくない方には9をおすすめします。

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Photo: Ben Keough
カスタマイズ可能なプリセットで、解像度やフレームレートをワンタッチで変更。

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Photo: Ben Keough
マウント部品搭載で、どこでも撮影可能。

最高品質の最新アクションカメラ:GoPro Hero10 Black

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Photo: Geoffrey Morrison

究極のアクションカメラが欲しい、最高解像度のスローモーション動画が必要、という方には、Hero10 Blackがおすすめです。GoProの最新かつ最高のカメラで、先代のHero9 Blackからさらに改良されています。とはいえ大幅な改善はなく、追加編集なしで直接SNSにアップする方なら「どこを改善したの?」と気づかないほどかもしれません。

最大の変更点は、フレームレート。Hero9 Blackは30fpsでしたが、その2倍の60fpsで5.3Kの動画を撮影できるようになりました。さらに4Kを120fpsで記録できるようになったことで、超滑らかなUltra HDスローモーション動画が可能になりました。Hero9のスローモーションは解像度2.7Kの120fpsでしたから、スノーボードやサーフィンなどの高速アクションスポーツのビデオがかなり壮大になるでしょう。Hero10 Blackはあらゆる解像度でフレームレートが一段アップしているといえます。

手ブレ補正も改善されています。その名も“HyperSmooth 4.0”と呼ばれ、水平方向の安定性が向上し、画像を「フラット」に保ちながらカメラの傾きに耐えてくれますし、幅広い解像度やフレームレートにも対応しています。視野を広げるMaxレンズモジュールを追加すれば、水平を保ったままカメラを軸に360度回転させることも可能。360度カメラでは珍しくないかもしれませんが、アクションカメラとしては比較的新しい機能で、とってもクール。ただ、日常の場面では左右に大きく傾けたり、上下を反転させたり…という事は少ないので、手ブレ補正のアップグレードを実感しにくいかもしれません。

Hero10の新しい高速GP2プロセッサはHyperSmooth 4.0、そしてより高いフレームレートを実現するための魔法のようなもの。カメラのユーザーインターフェース全体を通して、そのパワーを感じることができます。Hero9 Blackを使ったことがある人なら、10ではメニューの切り替えが速くなり、クリップ間のスワイプがよりスムーズになり、全体的に滑らかになったことに気づくはず。Hero9も決して遅くはありませんでしたが、日常使いしていると確かにレベルアップしていることを実感します。

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Photo: Geoffrey Morrison
新しいプロセッサーを搭載し、メニューのナビゲーション、ビデオ間のスワイプ、設定の変更が、これまでのGoProよりもスムーズ。

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Photo: Geoffrey Morrison
Hero9 、Hero8と同じくマウントを搭載。

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Photo: Geoffrey Morrison
フルカラーのフロントスクリーンで自撮りもラクラク。

改善点は他にもいくつかあります。静止画は2300万画素となり、Hero9の2000万画素から300万画素もアップ。解像度の差はそれほど目立ちませんが、トリミング時にその余裕を感じます。低光量での動画撮影もHero9よりやや改良されており、主にノイズリダクション機能が向上しています。

動画のボリュームが大きい時は、Hero10 とスマホをUSB-Cでつないで転送することができます。これはHero9のワイヤレス送信よりはるかに高速。レンズカバーは疎水性になったので、サーフィンなどのウォーターアクティビティでもレンズに水滴がつくのを最小限に抑えることができます。

Hero9と10のボディは基本的に変わらないので、Hero9で使用したマウントやアクセサリはHero10でも使用可能。ただし、Hero8 Blackのような古いGoPro用のアクセサリは寸法が合わないことがあります。

注意点として、Hero10はHero9と同様に「熱」の問題を抱えています。最大解像度/フレームレートではカメラは非常に熱くなり、長時間の撮影中にシャットダウンすることがあります。長時間、連続してビデオ撮影する際には解像度やフレームレートを抑えた方がいいでしょう。

Hero10はあらゆる点で9より進歩しています。ただ、十分に高価なHero9と比べても尚、高価な価格設定が難点。主観的な意見を言わせていただければ、「価格は2割増し、機能は1割増し」という印象です。とはいえ、「とにかく最高のアクションカメラがほしい!価格は気にしない!」という方には、Hero10は間違いなくおすすめ製品になります。

レゴブロックのようにレンズやセンサーを交換できる、Insta360 One R

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Photo: Rozette Rago

従来のアクションカメラとは異なるアングルや視点、照明条件での動画を作りたいなら、Insta360 One Rがおすすめです。レンズとセンサーのオプションが複数あり、創造力を存分に発揮することができます。購入するバージョンやレンズの種類によってGoPro Hero9、あるいは新しいHero10よりも幅広い「クリエイティブな機会」を手にすることができます。たとえば、エキスパートエディションには1インチセンサーが搭載され、GoPro Hero9と同等、もしくはそれ以上の高品質の5K動画を撮影することができます。また、5.7K解像度の360度デュアルレンズモジュールも付属しており、プロ並みのパンやズームを駆使した超滑らかで手ブレの少ない1080p動画を作成できます。

ただ、One RはHero9やHero10よりもさらに高価です。Hero9の定価が400ドル(約4万9000円)、Hero10が500ドル(約6万1000円)であるのに対し、前述のエキスパートエディションは680ドル(約8万3000円)。レンズの交換には数分かかり、少々手こずるかもしれません。最高の動画と画像を撮影するには映像を編集する必要がありますが、ありがたいことにInsta360のアプリ(モバイルおよびデスクトップ)はかなり優秀。モバイルはGoProより使いやすいですし、デスクトップもかなり多くの機能を備えています。

モジュールの選び方にもよりますが、大まかな構成としてはタッチスクリーンを備えた約1インチ四方の「ブレーン」、microSDカードスロット、USB-C接続の3つの主要部品があります。これがレンズモジュールと接続します。レンズモジュールは1インチ広角モジュール広角4K360度デュアルレンズから選択可能。これらを支えているのがバッテリーです。

1インチモジュールはその名の通り、最高の画質を実現するためHero9のものよりはるかに大きな1インチセンサーを搭載しています。このセンサーとライカレンズを組み合わせることで、One Rは他のアクションカメラ(GoProの人気モデルや上位モデルを含む)よりも優れた低照度性能を実現しています。

低照度以外の環境でも、画質はHero9 Blackと同等以上で、本品の技術力の高さがわかります。1インチ広角モジュールでは30fpsの5.3K動画、4K60、120fpsで1080pの動画を撮影することができます。もう少し価格を抑えたいなら、最大4K60、200fpsで1080pを提供する4K広角モジュールもあります。

360度モジュールも、使い方次第でとっても楽しい映像を撮ることが可能です。最近では撮影した動画の、お気に入り場面をかいつまんで1080p動画に編集する手法が人気。このテクニックならカメラの周囲で起こるすべての出来事を逃さず見せられるのが、大きなメリットです。

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Photo: Rozette Rago

たとえば、友人とスキーを楽しんでいる際、従来のアクションカメラなら友達を撮るのか、自分を撮るのか、目線の先を撮るのか、選ばなければなりません。でも360度カメラなら、周囲で起きていることすべてを同時に記録できるので、ロッジに戻ったら自分の滑りも、友達の滑りも、それに対する自分の表情も、すべて1台のカメラで編集することができます。

さらに、360度モジュールの手ブレ補正はHero9 BlackのHyperSmooth 3.0やHero10の4.0よりもさらにスムーズ。アプリを数回タップするだけで、プロ並みのオブジェクトトラッキングそしてパンを実現できます。アプリが自動で映像を補正してくれますが、投稿前に編集しなければならないので、これがちょっとした難点です。それほど難しくはありませんし、それほど時間もかかりませんが、GoProと比べると撮影・投稿がスピードダウンしてしまいます。

360度モジュールを搭載したOne Rのもう1つのトリックは、映像から自撮り棒を「削除」できること。まるでドローンを使って撮影したように見せることができます。これは360度カメラが持つ機能で、従来のアクションカメラでは自撮り棒が映り込まないように常に位置を調整しなければなりませんでした。でもOne Rなら、もうその必要はありません。

One Rには複数のセットがあり、それぞれ異なるレンズモジュールが付属しています。1インチ広角と360度モジュールが付属するエキスパートエディションが、私たちのイチオシ。Hero9と同等かそれ以上の5.3K動画と、360度カメラに負けない機能を堪能することができます。ただ、Hero9のようなスローモーションは撮れないので、これはちょっとがっかりポイントかもしれません。360度モジュールは1080pで240fpsを実現できますが、One Rの1インチモジュールは最大でも120fpsになります。ただ、ほとんどの人にとって大きな問題ではないでしょう。

他にも、1インチ、360度モジュール、4K広角モジュールがセットになった「トリオエディション」もあります。4K広角モジュールは2019年のHero8 Blackと同程度の画質ですが、200fpsのスローモーション動画撮影が可能です。また、1インチと比較すると、やや広い視野を確保できます。トリオエディションは、もちろんエキスパートエディションよりも高価ですし、1インチモジュールの画質も十分優れていますから、4K広角は必要ないという人がほとんどだと思います。

ザックリ言えば、1インチと360度モジュールを併用することは、Hero9やHero10 Blackに360度カメラを加えたようなもの。4Kと360度モジュールなら、Hero7や8 Blackに360度カメラを足したものに近いと言えるでしょう。

360度カメラのコンセプトは好きだけど、モジュラーデザインはいらない…という方は、後述のInsta360 One X2をチェックしてみてください。画質や手ブレ補正の性能は似ていますが、より低価格で、少し使いやすいデザインになっています。

まだある!おすすめのアクションカメラ

Insta360 Go 2は、親指ほどの大きさの超小型アクションカメラで、どこにでも持ち運べて服にも簡単に装着できます。マグネット式で、金属製のものはもちろん、シャツの下に隠した小さなペンダントマウントにも取り付けることができます。最大1440pの手ブレ補正付き動画を撮影でき、このサイズからは想像もつかないほど高性能。まさに画期的なコンパクトサイズで、鉄道模型の車両の先といった、GoProには入り込めないような場所にカメラを設置できます。フルサイズのアクションカメラと比べると頑丈ではありませんし、用途も広くありませんが、ちょっと変わった動画を撮りたい方や一人称視点の動画をたくさん撮影したい方、ポケットに入れて好きな時にササっと冒険を撮影したいという方にはとっても便利なカメラです。

360度カメラの多機能性は欲しいけれどモジュール式のOne Rは必要ない、という場合は、Insta360 One X2が最適。キャンディーバー型のかなり頑丈なボディで、使いやすく、持ち運びも簡単です。画質も良好で、バッテリー寿命や使い勝手も初期の360度カメラよりずっと良くなっています。アプリも優秀で、クリエイティブな写真や動画の選択肢を広げてくれます。One Rよりも画質が若干向上し、自撮り棒を取り外すことができるようになり、手軽に使ったり設定したりできます。すでにアクションカメラを持っていて、さらなるクリエイティビティを求めるなら、本品が安価でより良い選択肢となるでしょう。

GoPro Maxは、同ブランドの360度カメラ。とっても優秀で、One RやOne X2よりも少しカラフルでパンチが効いた動画や画像が特徴。ただ、360度カメラで撮影した後は編集する必要があるので、従来のアクションカメラと比べてそれほどメリットは感じられないでしょう。Insta360のアプリは色々なことができるので、もし360度カメラに興味があるならOne RかOne X2がベターな選択肢といえるでしょう。

※価格など表示内容は執筆現在のものです。変更の可能性もありますので、販売ページをご確認ください。
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