国際的な経済制裁のために、ロシアがドル建て国債をデフォルトするのではないかというニュースが流れました。
デフォルトが起きるとロシアは外貨を取ることができなくなり、海外からのさまざまな物資の調達が滞り、ロシア経済や市民生活には大打撃となります。
ロシアのドル建て国債の利払いは3月16日、21日、28日、31日、4月4日と続き、その後、少し間が空いて夏にまた期日が来ることになります。
21日は6563万ドル、28日には1億200万ドル、31日には4億4700万ドルの利払いがあり、4月4日には満期償還を含めた20億ドルの支払が必要になります。
ロシアの外貨準備は約6000億ドルといわれていますが、海外で凍結されている分を除くと、約2000億ドルが手元にあり、その内半分は金だといわれています。
ソ連崩壊時と違い、外貨準備がそれなりにあるため、当面デフォルトは起きにくいのではないかという観測もあります。
日本の金融市場への影響は、邦銀によるロシア向けの与信残高が約1兆円、海外向け与信の0.2%です。
ちなみに日本の3メガバンクの2022年3月期の純利益を合計すると2兆2500億円です。
また、ロシア向け債権は全体で1,253億円、対外債権全体の0.04%です。
また、日本はロシアの7つの金融機関の資産凍結を行っていますが、この7つの金融機関はSWIFTからも排除されています。
7つの金融機関が資産凍結されているということは、日本では、SWIFT以外の手段を使っても、この7つの金融機関に送金することはできないということを意味します。