Meta、「ウクライナ大統領に関するディープフェイク動画を削除」と発表

CNET Japan

 Facebookを運営するMetaは米国時間3月16日、ウクライナのVolodymyr Zelenskyy大統領に関するディープフェイク動画を発見し、「加工されたメディア」に関する規定違反で削除したと発表した。

MetaとFacebookのロゴ
提供:James Martin/CNET

 「それ(動画)は不正アクセスを受けたとされるウェブサイトに登場し、その後インターネット上に拡散し始めた」と、Metaでセキュリティポリシー責任者を務めるNathaniel Gleicher氏はこの動画に関するツイートで述べた。「この動画を即座に確認し、誤解を招く加工されたメディアに関する規定違反で削除した上で、同様の業務を行っている他のプラットフォームの関係者に通知した」

 ディープフェイクと呼ばれる動画は、人工知能(AI)を利用して作成され、ある人が実際には行っていない行為や発言をしているかのように見せかけるものだ。Gleicher氏によれば、Zelenskyy氏の動画は同氏が実際には口にしていない声明を発表したように見せかけていたという。ただし、Metaは発表ではその動画を具体的に示さず、声明の内容も明らかにしなかった。米CNETは原稿執筆時点でこの動画を確認していない。

 動画が削除された今回の一件は、ロシアによるウクライナ侵攻が発生して以降、誤情報の拡散を抑えようとする中でソーシャルネットワークが直面している進行中の問題を浮き彫りにするものだ。一部のソーシャルメディアユーザーは、古い動画をTwitterやFacebookに投稿して、リアルタイムで今起きている出来事を撮影したように見せかけている。TikTokでは、古い音声や無関係な音声を利用してフェイク動画を作成するユーザーも登場した。

 加工されたメディアに関するMetaの規則には、以下のように書かれている。「このようなコンテンツはすぐに拡散されやすく、専門家の助言によれば、加工されたメディアに関する誤った思い込みはさらなる議論で修正できないことが多々あるため、弊社ではこのようなコンテンツを削除します」

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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